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基本情報
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山名 |
与那覇岳(よなはだけ) |
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標高 |
503m (一等三角点本点) |
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山域 |
沖縄本島 |
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都道府県 |
沖縄 |
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位置 |
N26.43.01/ E128.13.07 |
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地図 |
2万5千分の1地図「辺戸名」
20万分の1地勢図「与論島」 |
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山岳区分 |
ハイキング百選 |
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登山記録
山歩No |
9690-14032
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登山日 |
2014年9月26 日(金) |
歩程 |
2時間30分 |
天候 |
晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
那覇空港より沖縄自動車道許田ICより国道58号国頭郡大宜味村 |
パーティー |
2人 |
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沖縄県は47都道府県の中で最後まで足を踏み入れなかった地である。この年になって、初めて、旅行で行くということになった。 家族旅行なのであまり時間が自由になるわけではないのだが、それでも空き時間に本島最高峰に登るチャンスを
得た。 ヤマレコなどを見ると 1年で何人かの人が登った記録をつけている。 展望に恵まれた山ではないようだが、それでもまたとない機会なのでトライしてみることにした。。 |
首里城公園
9月23日(水)祭日だということもあって羽田空港は結構混雑していた。 那覇空港に到着してレンタカーを借りて、まずは沖縄のメインコース首里城の見学である。 琉球王朝の王城で、沖縄県内最大規模の城(グスク)であった。 1993年にNHKの大河ドラマ「琉球の風」の舞台になったというが、実はこのドラマの記憶がほとんどない。 どうしてだろうか? 2000年に世界遺産に登録されているという。 駐車場に車を停めて、守礼門から入る。 いきなり石垣のりっぱな城壁
が現れて正殿まで見学する。 修学旅行の学生さんたちもいて夕方なのに結構にぎわっていた。 ニライビーチで過ごしたあとに、奥間ビーチのリゾートへ移動する。 |
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古宇利大橋
定番の美ら海水族館を見物したあと、古宇利島に行って展望タワーから景色を見る。ここは島の西部を見渡すことができるおすすめの場所である。 古宇利島は周囲7.9kmでほぼ円形の形をした隆起サンゴ礁の小島で、基本はサトウキビ農業と
漁業の島である。 近年、古宇利大橋ができたことで観光地として栄えるようになってきた。 タワーの1Fには貝や宝石を展示した売店があり、屋上展望台では写真を撮ってくれた。奥間ビーチまで国道58号線の海沿いののどかなドライブを
楽しむ |
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国頭森林公園
9月26日(金)朝はホテルで朝食後にSkypeで会議をやっていたのでなんのかんの言って出発するのが昼になってしまった。 12時にみちの駅ゆいゆい国頭の交差点にあるファミリーマート(沖縄本島での最北端のコンビニだということだ。)で
おにぎりとお茶を買う。 車はそのまま国頭森林公園の標識に沿って道をあがっていく。 途中で与那覇岳の登山コースを示す看板があった。 ここから先に200mほど進んだところが登山口のようである 。 |
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登山口駐車場(バイオトイレ)
12:36に駐車場に到着。 先客の車が1台停めてあった。 車道はまだ先まで続いているようだったが、山頂を目指すルートはここからさらに林道を進むことになる。 駐車場にはりっぱなバイオトイレが備えてあった。 人が入ると自動的に蛍光灯がつくという優れものである。 ここから歩き出し。
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最初は林道?
スタートのところに、緊急の場合以外車両通行禁止と書いてある。 確かに登り始めは林道のようであったが、やがて、その道はえらく石がごつごつした普通の登山道にしか見えない道にかわっていった。 これで本当に車両が通行できるのだろうか。 今回の登山でもっとも気を使ったのが「ハブ」である。 沖縄には本州には生息しないこの毒蛇がいる。 入り口に木の杖が置いてあったので、これをいただいて使わせてもらう。 警戒しながらやぶをつついて毒蛇と鉢合わせしないようにする。登山者の人数を自動でカウントするセンサー式カウンターが設置されている。
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クワズイモの葉
林道はしばらくはくだり道だった。 サトイモに似たクワズイモという植物の葉が迎えてくれる。 頭上を見ると台風の影響か、比較的大きな木が倒れかけたりしている。 ここからハブが落ちてきたりしないかと少し不安になる。 林道の途中で、女性一人とすれ違う。 この方はハイカーだろうか? 駐車場に停めていた車の持ち主だろう。 よく見ると長靴を履いている。 ハブ対策はそれぐらいしないといけない。 運動靴のわれわれはちょっと不安になった。
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広場
林道は少しずつゆるやかな登り道になり、13:08いわゆる登山口の広場までやってきた。本当にここまでが車道だったのだろうか? ここから先も林道は続いているのだが、与那覇岳の山頂へのルートはここから右に曲がって進むことになる。 曲がってもしばらくはゆるい登りであった。 途中、小さな沢を渡る。水分が多いからだろう。 シダの大きなものや、ヒカリヘゴといわれる南国の植物があった。リュウキュウハグロトンボという宝石のような色の羽を持つ昆虫にもお会いできた。
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マングースの罠
13:24記念碑。 ここから険しい登り道となる。いきなり、ロープにつかまって登る急斜面だった。 道も本当に細い登山道になった。 こうなると本当に蛇が出ないか心配である。 台風の影響だろうか、結構くぐったりまたいだりしないといけない倒木がある。20分ほど歩いたところで、これ以上高いところがないという地点にたどり着いた。 木が茂っているがはるか遠くに海が見える。 ここが山頂だろうか。 赤いテープが南西についているルートがあったのでこれを下ると三角点があると思って進んだ。しかしこれが実はマングースのわなを仕掛けてあるバリエーションルートだった。ちょっと進んだが滑りやすい黒土になり、10分ほど進んだが高度計の表示で455mまで高度を落としてしまったので、あきらめて、もとの分岐まで引き返した。
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与那覇岳山頂
山頂を出てからのふみ跡がよくわからなかったが南側へ少しくだって上り返すと14:37ようやく三角点のある山頂に到着した。20分ほどタイムロスをしたが、ここで持ってきた弁当を食べることにした。 看板が逆光になるが、記念写真を撮って万歳三唱。 15:00に山頂を出発。 帰りはもと来た道を引き返すのみなので、迷うこともなく安心だった。
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下山---駐車場到着
記念碑までやってきたときにはハブに合わなかったことを喜んだ。 ここからはぬかるみに気をつけながら林道を進む。 15:46広場に戻ってきた。天気はよいのだが時間が遅いからだろうか、登山者とすれちがうこともなかった。16:13 無事に下山。当然のごとく自分たちの車しか駐車していなかった。結構汗をかいた。 この時期でもやはり沖縄は湿度も温度も高いのだ。 楽しいやんばるの森歩きだった。結局下山してくるまで女性登山客の単独行の1名とすれ違っただけであった。 静かな山旅だった。
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沖縄の海
翌日は、奥間を出て一路、那覇へ車を走らせる。伊芸SAで車を停めて、地図をもらったがNEXCO西日本の冊子だったのでちょっとがっかりした。 那覇から沖縄ワールドに行って、ハブのショーを見る。 ハブはコブラよりも俊敏で攻撃半径が広く、危険であるという話を聞く。 合わせて、ハブを退治するためにインドから連れてこられたマングースが今では繁殖しすぎて、沖縄にしかいない貴重な哺乳類・鳥類に害をなしていて逆に駆除される対象となっているという話を聞いて、食物連鎖を意図的に崩した人間の性に愕然とした。最後の晩餐は国際通りの店で沖縄料理を満喫して翌日の飛行機で東京へ帰った。
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初めての沖縄旅行に素晴らしいハイキングを組み合わせて楽しむことができた。沖縄は悲しい歴史があるとともに素晴らしい芸術と豊かな自然に囲まれた島である。 ぜひ、再訪を試みることとしたい。 後記であるが、その後、台風18号、
19号が10月に相次いで沖縄と本土に接近して沖縄でもずいぶんと被害に苦しんだようである。 農作物や家屋に被害があった方にお見舞いを申し上げたい。
(2014年10月 記) |
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