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北岳
北岳

基本情報
1 山名 北岳 (きただけ)
標高 3,193 m
山域 赤石山脈北部
都道府県 山梨県
位置 N35.40.28/ E138.14.19
地図 昭文社 山と高原地図41「北岳・甲斐駒」
2万5千分の1地図「仙丈ヶ岳」
20万分の1地勢図「甲府」
7 山岳区分 日本百名山、花の百名山、山梨百名山
登山記録
山歩No 1800-09023
登山日 2009年9月20日(日)
歩程 時間分
天候 晴れ
形態 テント泊3泊4日(間ノ岳・塩見岳縦走)
アプローチ 甲府よりバス広河原
パーティー 1人

この年の秋は敬老の日と秋分の日がたまたま近くにくっつき、土日をあわせると5連休となった。ちまたでは「シルバーウイーク」と言われた。 敬老の日が間に来てGWに準ずる長い休みだから、なるほどよい命名である。 当然、夏のピーク時期をすぎて日がみじかくなっているとはいえ、まだ日本アルプスはシーズン真っ盛り。 天気が安定したこともあり、どのの山もにぎわったようだ。 翌週の会議を控えて、当初は休日出勤も危ぶまれたが、なんとか回避できたので、かねてから狙っていた北岳から塩見岳までのテント泊縦走を敢行した。   

出発 広河原

09/19(土)朝4:30起床。 くもりのち晴れ。 前日は雨だったが、天気は予報で回復を伝えている。 横浜線の中山駅に券売機で特急の指定を買う。甲府まで3300円。コンビニでおにぎりとお茶の1Lパックを買う。 7:47に横浜線で八王子まで。9:42に甲府駅について、ビールを買って、駅前のバスターミナルから10:02のバスの一番後ろの席に座り、広河原まで二時間乗車。 途中、夜叉神峠でバスはトイレ休憩した。同時刻にバスを3台臨時増発していたのですごい賑わいだといえる。狭い道路をすれ違いながらバスは進む。 途中で農鳥岳が見えたときはこれから山に行くというのが実感された。 11:56に広河原到着。おにぎりの昼食を食べて12:30に歩き始める。 バットレスを登りそうな三人組に広河原山荘の前の吊橋前で写真を撮ってもらって早速急登。 天気は高曇り。気温は23-4度くらいだろうか、歩くにはちょうどいい。 

白根御池小屋

13:08に大樺沢との分岐を経て13:24に切り株の腰をおろして休憩。 13:30出発。 14:21に第二ベンチで休憩。 14:30出発。 15:07に水場到着。 ポリタンクに汲んで15:35に御池小屋到着。

日没の白根御池

受付でテントの受付をしてテント場を探すが、先客が軽く50張はあるだろうか、せまいテンバは結構いっぱい。 奥のほうに見つけたすきまに張る。 となりは、来るときの一緒のバスに乗っていた高校生たちだった。 小屋を見学して写真をとったあと、小屋においてあった山の本を読んで、20円だけ使って家に電話をする。 新しく買った装備の写真をとりつつ17時に夕食の支度を開始。 もってあがったビールを飲みながらいすのような切り株に腰掛けてハヤシライスを食べる。 日没時には山が夕日をあびて輝いたので写真をとりにいった。 19時半就寝。

大樺沢出合

09/20(日)朝3:50起床。 快晴。となりの高校生はとっくに起きて炊事をしている。 夜中に3回ほどトイレにいったので寝不足。 きのうたいた米で雑炊をつくってテントを撤収。 そのころには空が白み始めていた。 5:30テンバ出発。 草すべりをあがっていく人を見ながら、大樺沢をめざす。5:58二俣に到着。 仮設のバイオトイレがあったので話のたねに使ってみる。常時発電機が動いており近代的な感じがした。 6:13出発。 沢にそって登る。

大樺沢の登りーバットレス

7:02バットレスの出合の下で休憩。大樺沢の南東の支流に沿ってジグザグをきるような登りになる。 幸い、日陰になっており登りにくいという感じはない。 7:08出発。 ラジオを聴きながら八本歯までの最後の急な登りのはしごをあがり、7:55休憩。 

八本歯のコル

 8:03出発。 8:32に八本歯のコルに到着。 登山者にシャッターを押してもらって間ノ岳をバックに写真を撮る。 カロリーメイトを食べて8:42出発。

二本第二位の山頂を目指して

そこから最後のふんばりで9:15休み。標高は2900mを越え、このあたりは完全に森林限界を超えており登山道は、右手に北岳の山頂をみながらがれた岩場を登ることになる。9:19出発。 9:40に分岐に到着して、岩陰で重いザックをおろして空身になって山頂を目指す。
  

北岳山頂

10:00北岳山頂到着。 頂上からの展望はすばらしく、北アや中ア、奥秩父なども全て見えた。富士山に次ぐ日本第二位の高峰は、標高3192mの看板よりも南の岩が高そうだったので、そっちにあがって写真を撮る。なごりはつきないが先は長い。10:30発。 


北岳山荘

11:40の北岳山荘の到着。 バイオトイレを使ったあと小屋の前に座りそこでお湯を沸かしてラーメンをつくる。乾燥野菜を入れたラーメンはなかなかの味だった。12:30出発。 目指すは間ノ岳。 今日は、熊ノ平泊だ。 まだまだ先は長い。 

前回、北岳に来たのは、1982年の7月だった。 そのときは当初計画が、白根三山縦走の予定だったが、悪天のため白根御池小屋泊、翌日草すべりから肩の小屋経由北岳山荘のテント場泊、八本歯コルを経由して大樺沢ルートで広河原下山というコースになった。 雨の中をひたすら歩いたことと、肩の小屋に犬がいたこと、北岳山荘のテント場で雨の重みでポールが倒れそうになるのを夜中に起きて張り綱を調整して直したことくらいしか覚えていない。 そのときは北岳の山頂で展望はかけらもなかった。 それと比べると、27年後に再びおとずれた北岳はすばらしい景色を見せてくれた。 日本第二位の高峰で、第一位の富士山も、第三位の奥穂高岳も第四位の間ノ岳も第五位の槍ヶ岳もすべてが見えた。 南アルプスも甲斐駒から、赤石まですべて見えた。 奥秩父も八ヶ岳も中央アルプスも思い出深い山がすべて見えた。
 (2009年12月記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています。