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御嶽
御嶽

基本情報
1 山名 御嶽 (おんたけ)
標高 3,067 m
山域 独立火山(御嶽山)
都道府県 長野県・岐阜県
位置 N35.53.34/ E137.28.50
地図 昭文社 山と高原地図39「御嶽山」
2万5千分の1地図「御嶽山」
20万分の1地勢図「飯田」
7 山岳区分 日本百名山、花の百名山、甲信越百名山
登山記録
山歩No 1600-09028
登山日 2009年10月11日(日)
歩程 5時間45分
天候 晴れ
形態 テント泊1泊2日
アプローチ マイカー長野自動車道塩尻ICより国道19号
パーティー 2人

体育の日の三連休を利用してどこかの山に行きたいと思っていた。 幸い天気がよさそうだ。 日本で最西の3000m峰、御嶽をターゲットにした。 ちょうど紅葉がきれいな時期だという。 この山は、日本を代表する山の一つであるが、一度登頂を試みてあきらめた経緯がある。 1992年の春、山スキーで田の原から王滝ルートで登ってきたが、途中で天候が悪化し、雪により視界が悪くなったので、8合目付近で断念した経緯がある。 今回は、キャンプ・紅葉見物ついでの秋山登山となった。 10月10日(土)に東京を出て、木曽駒高原キャンプ場にテントを張って、11日(日)朝、開田三岳福島線を車であがってきた。 7時にならないと明るくならないのと、少し前の晩に飲みすぎたせいで、キャンプ場を出たのが8:30. バスの後ろを走ってきたこともあり、6合目、中の湯の駐車場についたときは9:45ととっくに登山者の出発する時刻を逃したスロースタートとなった。

出発ー中の湯から七合目へ

 駐車場は100台可となっていたが、われわれより先にきて停まっている車は20台くらいしかなかった。 この黒沢口の6合目の中の湯から登るのは穴場なのかもしれない。 御岳ブルーラインを上がって御岳ロープウエイを乗れば、標高2150mの飯森高原までたどり着くことができる。 中の湯はそこよりおよそ200m標高が低く40分ほど余分に歩行時間も長いので、意外に登山者に避けられているのかもしれない。 トイレをすませ、10時に歩き出し。 10:42八海山支店の7合目の小屋に到着。 営業している気配はない。写真を撮って休憩。 10:50出発。 その直後に水場がある。 やがて10分ほど歩くと、7合目行場山荘に着いた。そこではロープウエイの駅から降りてきた人がたくさん休んでおり、合流後は、まるで今の約1時間の静かな山道がうそのような喧騒ぶりとなった。

八合目 (女人堂)

7合目をすぎると石の多い登山道をしばらく登る。 やがて30分ほどすると8合目まで900mという表示がでてくる。 高度が2400m越えると樹林も低くなり、東に中央アルプスの峰がよく見えるようになる。 11:40、八合目まであと300mというところで休憩。 北には、乗鞍もきれいに見える。 11:45出発。 11:58八合目到着。 おでんの看板がでていて魅力を感じるが、ここでまだ先が長いので休まず、通過。 このあたりから山岳信仰の象徴となるたくさんの鳥居や石像が登山道の脇に目立つようになる。 9合目までの登りは、視界をさえぎる樹木がないので、遠くはるか先に見えてしまい、ある意味でプレッシャーとなる。 

九合目

13:58出発。 そこからはだらだらとした火山特有の砂地の登りが続く。 二の池との分岐のところでは、看板にエビの尻尾ができていた。 やはり相当に風がつよいのだろう。現在でも信者を集める修行の山だ。白装束、滝に打たれる、念仏、そして山間にある墓標など、現在も健在で信仰の深さを知りうると本に書いてあったが、確かに、登山靴をはいて、白装束の人に出会ったときは奇異な感じがした。。 


御嶽山頂

山頂にいくためには剣ヶ峰山荘の左手をまいて石段を登ることになる。 王滝方面からの登山道は、かなりガスがあがっていた。 14:32剣が峰到着。写真を撮って、地獄谷をのぞいて裏から一の池をめぐろうかと思ったが、時間が遅いので、やめて山頂まで引き返す。時間があったら、一周してみると御嶽の大きさがわかって楽しいかもしれない。。 

山頂より

最高地点の剣ヶ峰は県境から外れ、長野県木曽町内にある。また、北部の継子岳の岐阜県側は、高山市となっている。御嶽山は、北アルプスこと飛騨山脈の延長線上にあり、北アルプスに含めるという説もあるが、北側の乗鞍岳との間には稜線らしき峰々はほとんどないため、一般的には御嶽山は北アルプスには含まれないというのが定説である。しかし、間を横切る河川は1本もないのも事実であり、明確な結論は出ていない。著名登山家でも意見は分かれている。なお、ガイドブック等で日本アルプスを3つに分けて紹介する場合、中央アルプスの山数が少ないので御嶽山を中央アルプスと合わせて掲載されるケースが多々ある。このため、御嶽山を中央アルプスの山と思いこんでいる人も数多く存在するが、中央アルプスとの間には木曽川が流れており、明らかに中央アルプスには属さない。
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二の池をバックに

 15:10山頂発。 最後に二の池をバックに写真を撮るがそのときにはもう山頂にだれもいなかった。 八合目を出るときはずいぶんとたくさんの人が、自分たちよりも後ろから山頂を目指しているように見えたが、かなりの人数の人は、剣が峰まで来ないで引き返したりしているのだろう。 9合目の覚明堂に来るころにはずいぶんと自分の影が長くなっているのに気がついた。 。 


八合目から見る北方向

16:24八合目の小屋到着。 小屋に泊まる人たちが外に出て北アルプスの山座を見ていた。 トイレを済ませて、日没までにがんばろうといって16:28下山を始める。。



七合目、駐車場までもうすぐ

17:03に七合目の小屋に着く。 お茶を一口飲んで、17:39に暗くなった登山道を降りる。 幸い、道はわかりやすく傾斜もさほど厳しくないので歩けるが、このあたりは樹林の中なので、日没後の薄明かりも届かず、道はもうヘッドランプを必要とするレベルまできていた。 杖がなかったら転んでいたかもしれない。 やっと17:55に六合目の中の湯の建物が見えた。 くつを脱いで車に乗って、予約してあった開田高原の民宿に向かう。



天気にも恵まれた気持ちのいい山行だった。 この時期、暑くないので行動は楽であるが、日没が早いので注意が必要である。 御嶽は国立公園に指定されていないというのが不思議なくらい、自然が豊かに残っており、登山も山頂ピストンではなくお鉢めぐり・池めぐりを愉しみたい。 今回は、キャンプ場と開田高原の民宿と前後1泊ずつしたが、木曽の魅力は2-3日では味わえないほど奥が深いだろう。
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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています