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基本情報
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山名 |
那岐山(なぎさん) |
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標高 |
1,255m(三等三角点 1,240.3m) |
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山域 |
中国山地 |
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都道府県 |
鳥取・岡山 |
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位置 |
N35.10.11/ E134.10.40 |
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地図 |
2万5千分の1地図「日本原」
20万分の1地勢図「姫路」 |
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山岳区分 |
日本三百名山、中国百名山 |
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登山記録
| 山歩No |
3870-21027
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| 登山日 |
2021年11月22日(月)~11月23日(火) |
| 歩程 |
4時間40分 |
| 天候 |
第一日目 雨のち曇り
第二日 曇りのち晴 |
| 形態 |
小屋泊1泊2日 |
| アプローチ |
中国自動車道津山ICから国道53号奈義町 |
| パーティー |
1人 |
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那岐山は岡山県と鳥取県の県境に位置する日本三百名山の一つである。 山の名は、伊邪那岐命と伊邪那美命という国造りの神がこの峰に降臨した伝説に由来するとも、また近隣の後山との高さ比べに敗れて泣いたため「ナキノセン」と呼ばれたとも言われている。「なぎせん」とも呼ばれる。氷ノ山、後山などと並んで、氷ノ山後山那岐山国定公園の区域に指定されている。この山より東に位置する山、山と高原地図52「氷ノ山・鉢伏・神鍋」に掲載されている兵庫県を中心とする関西百名山・日本二百名山・日本三百名山は比較的登っていたのだが、この那岐山は空白となっていた。 岡山県の山で日本三百名山に入っているのが他にないということもあり、何かのついでに行く中で今回の中国山地遠征の中で回ることを考えた。 レンタカーでの走行距離が長くなるがこのチャンスをおいて他にはないということで決心した。
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那岐山への林道 紅葉
2021年11月22日(火)天気雨。 かなり本格的な降雨の中、午前中は広島県と鳥取県の県境の中国山地中部の山道後山(1268m)の登った。 このためレインスーツはびしゃびしゃ。 レインハットを伝って流れる水がソフトシェルの首の部分をぬらし、結構寒い状態で車に乗り込み、暖房をつけて中国自動車道を東城ICから東に向かった。 14時に津山ICを出て国道53号線を北東へと進む。 この道路はJR因美線の那岐駅方面へとつながっているが、今回は鳥取県側からではなく岡山県側から登ることにしたので、目指すは奈義町の那岐山麓山の家である。 14:30に山の家を過ぎて、そのまま車道を那岐山駐車場まで進んでいく。
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那岐山登山口駐車場
那岐山駐車場は第一駐車場から第三駐車場まであるがもっとも標高の高いところにあり登山口に近いのは第三駐車場である。 この天気でしかも午後なので第三駐車場に車は一台も停まっていない状態であった。 今回は避難小屋宿泊なので水を担いで上がらないといけない。 そこで、前日に三瓶山から下山してスーパーで購入した2Lののペットボトルの水をハイドレーションに移し替えて、大膳原の避難小屋で組んだ煮沸して飲む調理用の水3Lとともにリュックにしまう。 出発は結局、計画通りの15時近くになってしまった。
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クマ注意標識
蛇渕瀧の入り口を右手に見ながら林道を進む。 やがて、氷ノ山後山那岐山国定公園の標識がある。 1969年に指定されたらしい。 実際に岡山県の最高峰は後山1344mなので、今回の那岐山ではない。 さらに進むと登山道の概略図の標識があった。 今回は縦走コース(Cコース)2.4㎞を上がり、避難小屋で宿泊したあと翌日23日朝に那岐山登頂、蛇渕瀧コース(Bコース)2.9㎞で降りてくる予定である。 登山道の入り口に「クマ注意」の標識がある。 本当にここでの目撃情報があるのだろうか? あとでインターネットで検索したら、2013年4月のヤマレコに登山者がクマを目撃した情報があった。まさにこの登山口のところである。
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Cコース登山口
登山口からCコースにルートをとり登り始める。 雨が降って喜んだのか、登山道に大きなミミズが出てきている。 15:17再び那岐山山頂と蛇渕の滝の分岐の道標がある。 ここからしばらくは植林された杉林の中を進む。 正面の山肌の紅葉がちょうどよい色合いを見せている。 15:30水場を通過。 これだけ雨が降っている割にはパイプから出ている水は少量でタンクや水筒に汲むには時間がかかりそうである。 自分は、駐車場を出るときに水を満タンにしているのでこの水場は通過する。
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大神岩
Cコース縦走線のルート上に道標が整備されており、あと何キロと距離を書いてくれているので距離感がわかる。 16:10出発して1時間強立ったところで大神岩に到着した。 ここがちょうど標高1000mの場所である。 「神仏ポイント」と書いた看板があり、岩に宗教上の文字が彫ってあることを示していた。 大神岩の上に登ってみるが眼下は雲に覆われており展望なし、残念である。
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八合目
大神岩を出てやや傾斜がゆるやかになってきた。 16:38に八合目到着。 山頂まで1.1㎞の標識が現れそろそろ日没までの時間が気になる。 歩きだしのときに降っていた雨は幸い上がり、一方で前線が通過したのであろう、明らかに気温が下がってきた。 またビュービューという音をたてて風も吹き始めた。 たった一人で歩いているとやはり不安になる。気ばかり焦って少しオーバーペースになってしまう。
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稜線と合流 三角点とトイレ
荷物の重さもあって少しへろへろになったがやっと稜線に到着した。 稜線に出たところにはトイレがあった。 1240mの小高いところに三角点があったのでこの写真を撮影する。 次第に暗くなってきていた。 踏み跡ははっきりしているので水だけ飲んで山頂方面へと歩き出す。ガイドブックでは那岐山の東屋がトイレの近くにあるように記載されていたが、見つけることはできなかった。
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那岐山山頂避難小屋
17:09、山頂へ向かって歩いているときについに避難小屋が現れた。てっぺんに煙突があるので皆さんが写真をアップしているものに間違いない。 ようやく今夜の宿に無事到着である。 扉の建付けが悪いというようなヤマレコの書き込みもあったのでもし扉があかなかったらどうしようかなどと思いながら恐る恐る開けてみたが問題なく鉄のドアはあいた。 中へ入ると風が来ないので急に暖かく感じた。 土間敷きで20人ほどは宿泊可能だろうか? 煙突の下には炉のようなところもある。
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ひとり宴会
濡れた衣類を着替えて夕食の支度である。 今日の晩飯はα米・牛丼と缶詰のやきとり、食後の酒は日本酒であてにはおでんと貝ひもとなかなか贅沢である。これに水を5Lかついできたのだから、確かに荷物が重いはずであろう。 ラジオは入ることは入るのだが、外の風が強くてなかなか聞き取れないので、スマートフォンのバッテリーがまだ入っていることを確認して、ブルートゥースヘッドホンと接続して、音楽を聴いた。 日本酒を飲みながらスピッツのCDアルバム「花鳥風月+」を聞くとなかなか心に染み入るものがある。 たった一人の避難小屋でEPIの火で濡れた衣類を乾かしながら夜8時に寝袋にもぐりこんだ。
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早朝 山頂を目指す
翌朝5:00起床。 夜中にトイレに出たときに雨がやんで雲の切れ間から星がでていた。 もしかして晴れになるかなと思ったが、朝、まだ真っ暗な中であるが外はガスに覆われている様子だった。 ヘッドランプをつけて、湯を沸かし朝食のそばをつくり、さらに湯を沸かして昼食のα米をセットしテルモスにはお湯を満タンに入れる。 あまった湯でアップルティーを飲む。 天気予報では今日23日(火)は12月下旬の真冬なみの寒さに冷え込み、日本海側では雪が降るという。6:16避難小屋を出発。 暗いことは暗いがヘッドランプなしで那岐山山頂までの最後の急坂を登る。振り返ると昨夜宿泊した避難小屋の屋根が稜線に浮かんでいた。 |
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那岐山山頂
6:16避難小屋を出発。 暗いことは暗いがヘッドランプなしで那岐山山頂までの最後の急坂を登る。 6:28那岐山山頂到着。 三脚を出して自分の写真を撮影する。 曇っている上、あられのようなものがちらちら舞っているが景色は悪くはない。 奈義町の町が一望できる。 北側に目を向けると残念ながら伯耆大山や氷ノ山は雪雲に覆われているようでその姿を確認することはできなかったああこっちが日名倉山だろう、段が峰だろうというめぼしはついた。 6:40山頂出発。
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ご来光
稜線を歩いて東へ進んでいるときに明るくなってきた東の空からご来光が上がるのが見えた。 もう山頂は出ていたが見事な朝日にもう一度荷物を降ろしてスマートフォンでご来光の動画を撮影した。ラッキーなことに今回4日間の日程で3日目に悪天にはあたったが、2日目と最終日4日目の2回、見事なご来光を見ることができたので満足できた。 炊事道具や寝袋を山頂避難小屋に担ぎあげるということはそれなりの苦労はあるものの相応のご褒美があるのだと改めて感じた。
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稜線を仰ぎ見て青と白と茶のコントラスト
6:50分岐に到着。ここから縦走線(Cコース)が蛇渕滝線(Bコース)と菩提寺線(Aコース)に分岐する。 自分はこのまま最短で下山するのでBコースの方面に歩を進める。 南向きの稜線を見ながら、整備されたクマザサと灌木の道を下っていく。 終始見晴らしはよい。 途中、樹林帯に入る手前で休憩。 空の青、雲の白、山肌の黄色が見事なコントラストを見せている。 中腹から見る稜線であるが圧巻の景色である。
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黒滝
7:41、黒滝との分岐の道標にぶつかる。 200m寄り道をすれば黒滝に寄ることができる。 計画より30分程度早く小屋を出ることができたので、黒滝によることにした。 黒滝は落差10mほどの滝だが水量はなかなか多くて見事であった。 往復400mでも行く価値はあるだろう。ただし、滝への降り口は結構険しい。 滝つぼに向けて下る最後は鎖場となっている。 今回の那岐山登山の本コースで鎖場などなかったが最後のここまで来て鎖場が現れたのには驚かされた。
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下山・蛇渕の滝
登山道に戻り再び下山を開始する。 途中で名木の城跡への分岐があり400mとある。 時間の制約があるのでこちらは立ち寄らなかった。 さらに下り、8:11、CコースとBコースの分岐まで降りてきた。 この手前で初めて今回の登山で人とすれ違う。 足取り軽く進む若者はきっと那岐山頂でよい展望を見ることができたであろう。 駐車場の手前で蛇渕の滝に立ち寄る。 こちらは水量ではさきほど見た黒滝には及ばないが、やはり自然が作り出す景観の見事さは見ることができた。
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那岐山は1泊2日の山行となったが1日目は雨の中寒い根性登山、2日目は朝のご来光と晴天の中を気持ちよく歩くことができた極楽登山と明暗を分けたが素晴らしい経験をすることができた。 1日目も2日目も2時間程度の行動時間という手軽さも助かる。 おかけげ中国山地の遠征の中に組み込むことができた。お薦めの山である。
(2021年12月 記)
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