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苗場山
苗場山

基本情報
1 山名 苗場山(なえばさん)
標高 2145m
山域 三国山脈
都道府県 新潟県・長野県
位置 N36.50.45/ E138.41.25
地図 昭文社 山と高原地図「16 谷川岳」
2万5千分の1地図「苗場山」
20万分の1地勢図「高田」
7 山岳区分 日本百名山
登山記録
山歩No 1320-09020
登山日 2009年6 月27 日(土)~28日(日)
歩程 第一日目 3時間05分
第二日目 2時間40分
天候 晴れ(両日とも)
形態 小屋泊1泊
アプローチ 関越自動車道六日町ICより国道117号線小赤沢
パーティー 2人

 さて、日本百名山86番目の苗場山である。 今回は、山が縁で友人となったK.Iさんと企画して、それぞれ別ルートから山頂アタック。 頂上合流・小屋泊というコースを行くことにした。新宿で、八丈島郷土料理を肴に泡盛で下打ち合わせと称して計画を練る。 K.Iさんは電車で越後湯沢に入って和田小屋経由神楽ヶ峰を越えるコース。 自分は、車で小赤沢温泉から上がるピストンコースを取ることにした。 苗場山はとにかく山頂付近がだだっぴろい珍しい山だと聞いていた。 どんな光景が待っているのだろうか。  

関越道を北へ

06/27(土)晴れ。 4時に起きる。 さすがに夏至の直後だけあってそろそろ明るくなり始めている。天気は快晴。 4時半に家を出る。  途中、コンビニでおにぎりを買う。練馬ICから高速に乗ったのが5:15. 一度、渋川伊香保の手前の駒寄PAで休憩をとり朝食とする、ここから見る榛名山はなかなか見事である。 朝日を受けて空とよく融合した写真を撮ることができたs。 さすがに早朝から運転しているせいか、睡魔に襲われたので、無理をせずに7:40に谷川岳PAで20分ほど寝る。目が覚めると頭もすっきりしていた。 ここのパーキングエリアは、名水が汲めるので有名だ。出発してほどなく塩沢石打ICを8時におりて、そこから17号、353号を西へ車を走らせる。朝ということもあって順調に流れる。 途中でセブンイレブンによってお昼の幕の内弁当を買う。 秋山郷を通過してからは次第に上り坂になる。 1.5車線の道をすすむ。 三合目に行く林道は入り口もわかりやすかった。 9:40に到着。

三合目登山口

駐車場は50台可と地図に出ているが、もう少し多く停められる気もする。 この時点ではおおよそ30台くらいが停まっていた。荷物をまとめて、登山届けを出して登攀開始10:10。 三合目の出発のポイントですでに標高1310mもあるのであまり暑いという気がしない。樹林の中を進み、10:40に4合目について休憩。ここは、水場があり、ちょっと休むにはいいところである。  10:45出発したが、自分の歩くルートの20mほど先がガサガサと茂みが揺れている。 なんと野生動物と遭遇してしまったようだ。まさか、熊だろうか? こんなところで熊に出くわしてはたまったものではない。 あいにく、まわりに登 山者は誰もいない。どうしようか、引き返そうかとも迷ったが、とりあえず呼子笛をふいておいはらってみることにした。。 ガサガサという音は、遠くにいってしまたので周囲に注意を払いながらくだんの場所を通過する。 本当のところ鹿だったのか熊だったのかさだかではない。登山道はジグザグに樹林の中を登り順調に高度を上げる。11:42六合目で休憩。 このあたりにくると虫が多い。 あめを食べて11:52出発。 

八合目

 12:25に8合目到着。 12:32発。せっかく休んだばかりであったが、 すぐに尾根の終点になって、上がると坪場と呼ばれるみはらしのいい台地となっていた。ここからは木道が引かれていて、ベンチが整備されており、数名の登山者が休憩している。なんだ、ここで休めばよかったと後悔して、せっかくだから、少しだけ腰をおろして休んでいた登山者と世間話をする。ここから先の道は、ほぼフラットに近いもので、標高差で30mほどのピークをひとつ越えると、木道の先に山小屋が見えた。 

苗場山頂

13:20に今夜の宿泊先である苗場山頂ヒュッテ(自然交流センター)に到着。 前の広場で弁当を食べて交流センターの中に入って受付をする。 和田小屋経由祓川ルートから登ってきたK.Iさんはもうすでに着いているとのことだった。さすがは健脚である。小屋の中でゆっくりくつろいでおられた。 荷物のうち着替えなどを出して天気のいいうちに、散策にでかける。 まず、14:15、山頂最高峰で写真を撮る。最高峰は、決して峰の頂というようなものではなく、どちらかというとただの平地である。 それでも、ちゃんと最高峰の標識がある。午後になっていたこともあり、標識の前も人は少なく、ゆっくり写真撮影もできた。 それから、小屋で買ったビールで乾杯。 自分が持ってきたビールは歩いているうちに温まってしまったので雪の中にうめて冷やしておく。 わからなくならないように割り箸をたてておいた。 

湿原散策

さて、ここからは、せっかくの広い苗場山なので一緒に湿原散策にでかける。ますは南東のしらびそ廊下方面にいってみる。雪解けしてからあまり間がないこともあり、池塘がたくさん散らばっている。 植生は低層のショウジョウスゲなどが多いか。 残念ながらお花畑には少し時季が早いようだ。  15:30にひきかえして、南の苗場神社方面の登山道に入ってみる。 まだ結構雪が残っている。 さすがは上越である。 雪渓に敷物をしいて休憩。 おやつを食べて、夕方になったので交流センターに戻る

苗場山頂ヒュッテ(自然体験交流センター)

小屋は定員100名ということだったが、今日はほぼほぼ布団ひとつに一人というくだいのそこそこの混雑ぶりだろうか。  17:45に夕食。 内容はカレーだった。 まわりの人はおかわりしていたが、もうビールやおやつを食べていたのでとてもできなかった。夕食は2交代制で  後半のチームが食べ終わったころを狙って、食堂におりて梅酒とワインを飲み始める。 前の週に北海道で買ったきたサーモンがヒットだった。 食堂にあるテレビはBSの放送はきれいに入る。明日も天気がいいらしい。おいてあるVTRなどをみたあと 21時に消灯、 就寝。 。 

ご来光

 06/28(日)晴れ。 4時に起きてて外へ出手見る。4:25に祓川の道を東にいったところでご来光を見る。小屋に泊まった人たちは皆でてきて見ていた。5:45朝食。 おかずは自分でよそうのだが、出だしが遅れたせいか、たまねぎときゅうりのサラダが少ししか残っていなかったのが残念だった。あわてて行くこともないのでゆっくり食べてトイレにならんでまた少し寝る。 。 

下山

 6:50に起きて、7時に出発。朝の風が気持ちいい。 木道を下りながらスポットスポットの景色のいいところで写真を撮る。 8:30に五合目で休憩。 8:35発。 4合目で水場で手を洗って、9:20に3合目の駐車場到着。幸い熊にもあわずにすんだ。風呂の荷物を出して9:40に出発。。

小赤沢温泉

小赤沢温泉の楽養館は10時から営業開始である。 到着は5分前だったので、まだ誰もお客さんと思われる車は停まっていなかった。 いったいどこに停めるのかと悩む。 結局従業員の駐車場にとめて、1時間、めいっぱい風呂に入る。 按摩器で足をもんでから、食堂にいってノンアルコールビールを飲む。こんなものでも飲んでいる気になるから不思議だ。おつまみにふきといわなを買ってそれも食べてみた。 少し塩分が多そうだがまあおいしい。 もうそこで早めの昼食を摂るかどうかK.Iさんと話あったが、ちょうど15人くらいの団体が降りてきていたう
るさかったので、そこでは食べずに、車で少し走って清津峡まで行く。 。 

清津峡

 清津峡はホームページによると日本三大渓谷となっている。 
(http://www.nakasato-21.com/kiyotsu2/index2.html) 少し歩いてみるがトンネルまでくぐっていくと往復1時間がかかるということで時間がなかったのでハイキングはせずに食堂に入ってとろろひやしそばを食べて14時に出発。 天気がよかったからだろうか帰りは関越がすごく渋滞していた。朝の好転がうそのように夕立が激しく降ってきた。 関越をおりてからも結構道は混雑してる。 途中、K.Iさんを駅の近くでおろして、19時40分に家に帰りついた。



念願の苗場山であったが、本当に特徴のある山だと感じた。 標高が2000mを越えていながら大きな大地高原がある。 もともと成層火山で、山頂から南西方向に傾斜して環境省の日本の重要湿原500の第一種に入る高層湿原および雪田草原に指定されている。山と湿原が楽しめるというのはこの前年に登った田代山もそうだあった。 山頂登攀も重要だが、少し時間に余裕をもって今回のように湿原散策を楽しむと、 日本百名山にふさわしい景観を味わうことができる。 今回、夕食後の宴会に熱中して星を見るのを忘れてしまった。 小屋に宿泊するとそんな楽しみもある。
(2011年 12月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています