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鳥海山
鳥海山

基本情報
1 山名 鳥海山(ちょうかいざん)
標高 2,236m
山域 出羽山地
都道府県 山形県
位置 N39.05.57/ E140.02.56 
地図 昭文社 山と高原地図8「.鳥海山・月山」
2万5千分の1地図「鳥海山」
20万分の1地勢図「新庄」
7 山岳区分 日本百名山・東北百名山・花の百名山
登山記録
山歩No 1150-10013
登山日 2010年5月22 日(土)-5月23日(日)
歩程 4時間05分
天候 晴れのち曇り
形態 前日発車中1泊
アプローチ 山形自動車道酒井みなとIC国道7号にかほから祓川
パーティー 1人

2010年5月、念願の日本百名山もいよいよあと8つとなった。 後半70をすぎたあたりから意識しだしたのが、山スキーで行くことができるところはできるだけ残雪期にいってみたいということだ。鳥海山はその意味で絶好の山スキーの標的だといえる。 いろいろなコースがあるが、自分の体力と技術からして日帰りコースしか選択はないと思い、北面の祓川からの頂上アタックをすることにした。 それでも、土曜日1日ほぼフルに移動に使うことになる。

寒河江PA

5/22(土)朝6:10起床。 晴れ。 山形・秋田地方の天気予報を見る。 朝食にいつものように納豆を食べて、8:30に家を出る。車で20分ほどの病院へ行く。10:40ごろにはすべて終わる。医者から異常ありませんよといわれ、安心して10:50山へと出発。 第三京浜に乗り、途中、等々力のセルフのガソリンスタンドで11:11に給油をして目黒から、首都高速に乗る。 川口JCTの手前で少し渋滞したが、12:20には東北道に入ることができた。 佐野SAまでいった12:55に、立ち食いのかきあげそばを食べて昼食とする。 13時から、14時すぎまで走って、矢板北PAで15分間の仮眠をとる。 冷房入れたままにしておいた。 気温は28度と少し暑い。 そこからは、次は、村田JCTまでまで走る。 15:40吾妻PAの、コンビ二で、夕食のチキンパスタや、牛乳、メンチカツパン、おにぎりなどを買い込む。 村田JCTから山形道に入ると、気温がぐんぐん下がってきた。 寒河江PAで最後の休憩17:30。月山にいったときと同じように、玉こんにゃくを食べる。月山自動車道、湯殿山から山形自動車道をとおり、最後は、1台の車も走っていない450円の有料、酒田ー酒田港間の高速を走る。途中、非常停車帯に車を停めて鳥海山の写真を撮ったが、だれにも追い越されなかった。

祓川駐車場

 酒田港のICを出て7号を北上。 18:36、ENEOSで給油。 53・8L入った。 さらに近くのサンクスで、ビールととり五目の弁当と、つまみのナッツ、いも焼酎、つけもの、チョコなどを買って19時に鳥海山へ向けて出発。 53号からあがろうとしたら、ナビが通行止めですといったので、仕方なく、湯の台温泉で現地の方に迂回ルートを聞いて、冬師、由利高原から回ることにする。途中、由利高原のオートキャンプ場とかあったので、最悪はここに泊まればいいわなという考えで、行ける所まであがって見る。 20:43に駐車場到着。 キャンプ場は2台車が止まっているようだったが、その上のトイレのある大きな駐車場はもう15台くらいの駐車車両があった。こちらが本当の駐車場だ。車の横でテントを張っている人もいた。 思ったよりも遅くなってしまったが、一人宴会をして、コンビニで調達した夕食を食べて22:30に就寝。 途中、24時ごろに目がさめて、トイレにいった。 星が満天に輝いていた。。

祓川ヒュッテより出発

 5/23(日)朝4:50起床。 隣の車の夫婦連れも起きて準備をしている話し声がする。 昨晩の残りのパスタを食べて、牛乳を飲んで、準備開始。 日焼け止めを顔中に塗って6:10出発。 6:15に祓川ヒュッテの横を通過。 小屋のご主人が東側のトラバースルートを行く人が多いよ、と説明してくれた。 最初の壁の前で、シールを忘れたことに気がつく。 車に残してきたというより、そもそも荷物の中に積んでいないようなので、あきらめて、12本爪のアイゼンで、スキーは担いであがることにする。こういうときにショートスキーは重量が軽いので助かる。さすがに北斜面だということもあり、この祓川矢島口コースは、5月だというのに約1200mの登り出し点からほとんど雪割れがなく、雪原を進むことができる。。 

七ツ釜避難小屋

7:19御田のだいぶ東とみられるところで休憩。 チョコレートで栄養補給。 お茶があまりなかったので、ウイスキーのお茶割りで水分補給をする。 7:26出発。 8:16標高1700m地点で休憩。 右から、七つ釜の避難小屋から合流する道が見えた。ルート図にあるよりもずいぶんと東側のコースを進んでいるようだ。 ただ、雪をじゃまする樹林などはまったく見当たらず、雪面を快調に進むことができた。 8:29出発。何人か、山スキーをつけた元気な人たちに追い越されていく。 9:35氷の薬師と思しきところで休憩。 9:43出発。 ガイドブックに寄れば、ここからは七高山が見えるだけに長く感じる登りだと記載されている。 そこからはスキーにシールを貼った人は雪原の東側をまいていくが、つぼ足の人は七高山への直登コースをとっているので、自分も直登を選ぶ。 。 

七高山

10:32七高山到着。 荷物を置いて写真を撮った後、天気は朝と比べて高曇りのようになってきたので、快晴という感じではないが、視界はよkじ、滑って下りる方角もよく見えている。10:47、新山に向けて出発。 荷物は稜線において、アイゼンとストックだけを持ってアタックすることにする。稜線からのくだりが少し浮石が多くて怖かったが、火口の底部まで行くと、あとは雪渓歩き。 一箇所が凍結していたがアイゼンがあれば心配ない。 雪渓の終点からは溶岩のこぶを山頂までつめる。 アイゼンとストックは、途中においていった。 登りは岩が多く、兼用靴で登るのが少しつらかった。 

鳥海山(新山)頂上

 11:12新山の山頂に到着。 ここが鳥海山の山頂だ。高くもりだが、低い雲はないので展望はまずまず。南に月山も見えた。地元の中学生をつれたお父さんが来ていて、シャッターをおしてもらった。 七高山をバックに写真をとる。 さらに単独行の人が山頂にあがってきたので岩場の山の山頂は少し狭くなり、さきにきていた自分はそろそろ順番を譲る時期だと考え、11:29下山開始。 クレバスに足をとられないようにして慎重に下る。稜線から、底におりるところは、狭い道になっており、行き違いが危険なので、上からの5人組を待つ。 稜線まであがって11:54、 もってきたおにぎりの昼食。 寒くも暑くもなくて気持ちがいい。 携帯で、自宅にメールする。月山での遭難騒ぎ以来気をつけていて持ち歩いているココセコムは圏外になっているようだ。  

ドロップポイント-七高山

 12:38、七高山の稜線から滑降開始。さすがに滑り出しのところは急に見えるが、おそらく傾斜は25度くらいであろう。 本当は、スキー場のゲレンデなどでもっと急なところを普段も滑っているはずだ。 下までの視界は良好なので迷う心配はない。 たくさんの山スキーヤーが滑降を楽しんでいる。 1900mの地点で七つ釜の避難小屋が見えないので不安になるが、GPSで確認したらもっと標高が下のところなのでそのまますべり続ける。少し猿倉口に下る方面のルートに出たところで避難小屋はあった。 何人かの方が休憩していたので、自分も座ってリュックをおろす。 ここまで標高600mを下りてきたが、時間はわずかに30分しか経過していない。 とても普段の登山道を下るスピードではこうもいかないだろう。  

雪壁滑降

 避難小屋から御田までは少し急なくだり。竹竿がついているので下りる方向は間違っていないはずだ。 1402mの三角点がある尾根(もちろんこの時期には、雪に覆われていて三角点は見えない)の下からは急斜面になっている。 そこをおりたところで、セルフタイマーで写真を撮る。本当は自分が滑っているところも動画に撮影したかったが、単独できているとそういうわけにもいかない。他人の滑る姿を撮影したがやはり物足りないので、カメラを三脚で固定して動画をまわし、30mほど登って、ワンターン滑るところを撮影した。 どうしても広角なので迫力はない動画となった。 急斜面の下からは、ゆるやかな滑り、雪質もしまっているので、力もいれずに滑って下りる。 あと、祓川ヒュッテまでは、ポールにしたがって下るだけ。 最後、祓川神社の上と思しきところで少し樹林が現れてしまうが踏み跡にしたがって木々の間を抜けて、最後のくだりをヒュッテまで滑り込む。 

下山-祓川ヒュッテ前

ヒュッテの前でセルフタイマーで写真。 雪を見に観光でヒュッテまで来ていた散策の人たちが、山頂までいったの、すごいねといってくれた。 13:56駐車場到着。 とりあえず、トイレと着替えをすませ、14:13に車を出発させる。 途中、展望所で、おなかがすいたので、残っていたおにぎりをかじる。 それから由利高原経由、にかほまで出て、7号線を南下。  

秋田-山形自動車道-雨の東北自動車道

道の駅鳥海で土産を買って、水分補給をアセロラドリンクで行い、酒田港から高速に乗る。 車も少ないので快調なスピードで走る。 月山ICから山形道に乗ったが、村田JCTの手前では強い雨と霧で視界が悪くて運転に難儀をする。 途中吾妻PAで車を停めて、 ファミマコンビニで買った、エビサンドイッチを食べる。メンチカツパンを夕食としてかじる。次は、上河内SAまで走ってガソリンを20L だけいれる。 さらに出発すると、やがて、「この先、逆走車あり、注意!」という電光掲示がある。 えっという感じ。 50kmに規制させてパトカーが先導している。 栃木ICの前でここから通行止め、おりろという指示。 仕方なく、降りる車が多い中で無視して進むと、事故の地点は車線が規制されてはいるものの通行はできる。 22時羽生PAで最後の休憩をして、そこから、一気に川口JCT-首都高の新線「中央環状線」を通って、渋谷経由用賀まで走って、瀬田から第三京浜。 事故があったようだが渋滞していない。 23:20自宅に到着。 


山スキーが好きな人は祓川コースを1度は経験しているようだが、正直、賛否両論のようである。 ただ、私のように急斜面をうまく滑降する技術のないものにとっては、樹林がなく視界のはっきりしているこのコースは大変軽快に滑ることができて好印象を持ったのは事実だ。 岩木山もそうであったが独立火山を山スキーで下りる楽しさを味わうことができた。
それから、たった一人で片道600kmの距離を車を運転して山に行ったのも、これもいい経験になった。。
(2010年6月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています