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下久保ダム
下久保ダム

基本情報
1 山名 下久保ダム(しもくぼだむ)
標高 280m
山域 奥武蔵
都道府県 埼玉県
位置 N36.07.57/ E139.01.21 
地図 昭文社 山と高原地図22「奥武蔵・秩父」
2万5千分の1地図「鬼石」
20万分の1地勢図「宇都宮」
7 山岳区分 関東ふれあいの道埼玉県10
「下久保ダムを望むみち」
登山記録
山歩No 7S10-12021
登山日 2012年6月2日(土)
歩程 2時間30分
天候 晴れのち曇り一時雨
形態 日帰り
アプローチ 関越道本庄児玉ICより国道463号
パーティー 2人

6月というのは、最も日没までの時間が長い時期であり、コースタイムの長い登山が日帰りで可能となる。 しかしながら、なかなか天気が安定しないのも事実である。 ちょうど1年前の2011年6月4日は天気に恵まれ、念願の日本百名山最後の山「大台ケ原・日出ガ岳」に登ることができたが、今年はそうは行かないようだ。 当初、土曜日午後出発で、車の中宿泊、白毛門から朝日岳という計画を立てたが、金曜の晩帰ってみると、日曜日の天気予報が雨に変わっていた。 これではどうしようもない。 残念だが、日本300名山で関東百名山の朝日岳(歩程9時間)は先送りとなった。 土曜日の朝、出てきた代案は手軽なハイキングである。 関東地方は土曜日にさほど天気の崩れがないことからふれあいの道の周遊コースに出かけた。 

関越道寄居PA

06/02(土)朝6:00起床。  天気予報を見ると日曜日の群馬県が雨に変わっていたので、当初の白毛門から朝日岳登頂という計画を変更せざるを得なくなる。 朝10時に家を出発する。 中途半端な時間なので、高速に乗るまでの道が混雑している。11時半に練馬ICから乗って12:13に寄居PAで休憩。おにぎりのかわりにコロッケサンドを買う。。

本庄市にある塙保己一生家

 12:22に本庄児玉ICを降りて、塙保己一の生家の史跡に寄る事にする。 神社の横に車を停めて、歩いて見に行く。 そこは、住んでいる方がいる一般の家だったので、外から見物するだけとなった。 萱葺きの農家の平屋造りの家で、庭にはきれいな花を植えてあった。塙保己一は江戸時代の盲目の国学者である。 この本庄の出身で、埼玉の山々を見ながら育ったのであろうか、生家の近くに墓地もあり今も山を見ながら眠っている。

登仙橋

 車は鬼石の集落を抜けて利根川支流の神流川に沿って国道462号を進んで行く。 途中で神川町営のバスが前を走っていた。 そのあとをついていくと、赤い登仙橋に到着した。 品川ナンバーの車が、バス停の前に停車されていた。 我同様に関東ふれあいの道をハイキングしている方だろうか。 ただ、バス停の前の空き地は狭いので、登山者のマイカーが停められていると迷惑であろう。 自分の車は、そこよりも少し矢納フィッシングセンターに近づいた路肩の広場にいいスペースがあったので、そこに停めた。13:25歩き出し。そこから 登仙橋に向かってまずはくだりである。犬が一匹、こちらに向かってほえていた。 13:30一旦停まって、地図を確認。車道を下るので後ろから来る車に気をつけながら現在地を確認した。13:33登仙橋に到着。 赤い登仙橋をわたるとそこはもう群馬県であった。 この道は、関東ふれあいの道の埼玉県のもっとも北に位置するということか。

三波石峡

 川沿いに西に進み、13:24三波石峡の横に出る。 階段があって、沢に下りることができるようになっている。 但し、立て札には、沢伝いの道は、足場が悪いので関東ふれあいの道は直進してくださいと書かれている。やはり、ここまで来たからには、渓谷美も見ておきたい。 30mほど下って河原に下りてみる。釣り人と思しき人が一人で川の中に入っているのが見えた。再びもとの車道にもどって、進むと、第二降り口、第三降り口というのが進むにしたがってある。 ここは三波石四十八石という呼び名で、それぞれ特徴のある石に、「かわず石」「カブト石」などと名前がつけられている。川の中には大きな黒い鯉が泳いでいた。つきあたりに20台ほど駐車できるスペースがあって、そこから下に下るようになっている。。 

叢石橋

14:00叢石橋を亘る。 今回のこの関東ふれあいの道、埼玉県コース10「下久保ダムを望む道」(本当は「下久保ダムを臨む道」ではないかと思うのだが、埼玉県の公式資料にも、このように表記されている。)は、この叢石橋が踏破撮影ポイントになっているので、確実に写真を撮った。 道はこの橋を渡ってから樹林の中を進む山道になった。 途中で掘ったて小屋のようなトイレの建物があった。 紅葉の時期などはとてもたくさんの観光客が来るということだろう。 確かに、登る途中に見事なかえでの木が何本も固まってあった。14:11に山道は終了して、車道のつづら折道に合流、そこからはアスファルトの道を標高を稼ぎながら上がっていく。 。 

下久保ダム展望台

14:22ダムの突堤に到着。ここは標高280mあることになる。 他に観光客らしき人は誰もいなかったが、サイクリングを楽しむ単独の人が車道を登っていった。 積極的にさらに高いところを目指す。 ダムの管理棟の建物があったのでそこを目ざすつもりなのか。 でも確かにそれは正解だった。管理棟にいたる途中に休憩広場があり、弁当を食べるのにいいスペースになっていた。14:35展望台のベンチで荷物をおろして昼食休憩。 EPIをつけて湯を沸かす。 カレーラーメン。朝PAで買ったコロッケパン食べる。 食事が終わったあと水筒のお茶を飲んで15:12出発。そこからさらに東に続く遊歩道を歩いて管理事務所の建物に上がっていく。 裏口があいているかどうかよくわからなかったが、ハイカーのためにか、自分で錠前をあけられるようになっていた。 15:15ダム管理事務所で下久保ダムのパンフレットをもらう。 建物の前に車が一台も停まっていなかったので係員はいないようだったが、自動ドアはあいてトイレは使えるようになっていた。

西神山自然公園

そこから車道を下り、歩く。 途中から、湖のほとりに下りる道はあった。 本来はそこが、関東ふれあいの道の正規コースのようだが、土砂崩れの影響で閉鎖になっていた。15:31城峯公園へいく道との分岐に到着。 そこから数分進むと、西神山自然公園の看板があってみると、ボート乗り場へは自然公園の遊歩道を通っていくのが最短コースのように記載されている。 アスファルトの車道を歩いていささかうんざりしていたので迷わずそのコースを行くことにする。 15:36登山道に入っていく。最初は普通の遊歩道かと思われたが、実際は、まったく整備がされていないルートで、自然歩道を示すロープこそあるものの途中の木道の橋は踏むと体重で折れてしまうほど朽ちていた。 場所によっては歩くために、茨を掻き分けないといけないところもある。 。
  

ボート乗り場

5:46ルート分岐地点。 ここで、道は合流しているはずだが、探しても合流道はなかった。一応踏み跡らしきところに従い湖に向かって下りていく。 最後に通行止めの表示の出ている関東ふれあいの道の道標があり、柚木地区のボート乗り場に16:05到着した。船着場で、係りの人に頼んで30分までということでボートに乗せてもらう。 16時をすぎていたので、係りの人もあまり長い時間乗られるのは困ると思ったようだ。 おそるおそる乗り込む。  少し沖に漕ぎ出していくと 15分ほどでもどって帰ってきて16:18ボート返却。 700円の料金を払って荷物を持って退出。目にごみが入ったので水で洗って16:22出発。 

冬桜の宿「神泉」

 車道に沿って歩いてあがっていくとやがて16:27雨が降り出してきたので路肩に荷物を置いてレインスーツを上から着る。ザックカバーは持っていなかったので、リュックをかついだ上から雨具を着る。 幸い、雨はたいした降りではなかった。 16:34ボート乗り場と道路の合流点。ここからほぼ水平になった車道を歩く。 16:56、西神自然公園の表示。 往路ではここから荒れた登山道に入ったところだ。 結果論でるが、苦労して藪こぎをするより、曲がりくねっていても車道を歩いたほうが早かったかもしれない。 雨もやんだのでレインスーツを脱ぐ。17:03神泉に上がるルートとの分岐。 ここから再び坂を上がる。今回の標高の最高地点は、城峯公園なので、まだ標高で100mほどあがらなくてはならない。 やがて道は大きく右に曲がり、きれいな宿が見えてきた。 これが冬桜の宿「神泉」だ。 結構10台程度の車が停まっている。 17:09神泉の前のバス停で休憩。最終バスまではまだ1時間ほどの時間があるようで人気もない。茶をを飲んで17:13出発。ここからロックハウスというバス停を経て、城峯神社に17:30到着。 ここから神山までおおよそ40分の登山コースだそうだ。時間もないので神山往復はせず、鳥居の前で写真を撮って、そのまま城峯公園に入っていく。。 

ゴール 城峯公園

2件の土産物屋とレストランはどちらも営業していなかった。17:37レストハウスの前に到着。ここは、関東ふれあいの道の9番「将門伝説を探る道」の終点になっている。 レストハウス城峯はこぎれいな感じだったが、閉まっていた。 バーベキューのコンロをおいたテーブルが用意されていたが、まったく人気はない。 自販機で買ったサイダーを飲む。展望台によってみたが、すぐ真下にさきほど昼食休憩をした、ダムの管理棟が見えたのにはおどろいた。結構あるいたように見えて、緯度では、3時間前とほぼ同位置である。 写真を撮って17:44出発。(あとで知ったが、この神流湖は心霊スポットとして有名だそうだ。結局自分たちの写真には何も写っていなかった。 ) キャンプ場のバンガローを見学しつつ、公園の中のルートを通り、じぐざぐの農道を歩いて、途中から、森林浴コースという札に従い畑の作業路のようなところをとおり、最後の目的地である矢納フィッシングパークに下山。沢にそった町道331号を歩いて駐車場まで行く。本庄のかっぱ寿司で夕食をとり、恐ろしく空いている関越の一番左側の車線を100kmで走り、21:38に家に到着。


関東ふれあいの道は本質的に電車・バス等の公共交通機関を通じて出かけるものなので、今回のマイカーコースは少し想定と違うかもしれない。 しかしながら幸い途中の通行止めの迂回路も含めて全コースを踏破することができた。 出発が遅くても、この時期は日没まで十分な行動時間があるのがありがたい。 湖でのボートというレクリエーションもおまけでつけることができた。今回、下山時に見た城峯山(関東百名山)を、できれば秋にでも目指すこととしたい。
(2012年6月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています