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高尾山
高尾山

基本情報
1 山名 高尾山(たかおざん)
標高 599m
山域 奥多摩
都道府県 東京都
位置 N35.37.30/ E139.14.36 
地図 昭文社 山と高原地図27「高尾・陣馬」
2万5千分の1地図「与瀬」
20万分の1地勢図「東京」
7 山岳区分 関東百名山、花の百名山
登山記録
山歩No 4830-12014
登山日 2012年4月21 日(土)
歩程 5時間10分
天候 曇り
形態 日帰り
アプローチ 京王高尾線「高尾山口」下車
パーティー 3人

高尾山は、日本で最も登山者の多い山でありかつ、記録のある世界一である。年間の登山者数は260万人だそうだ。 明治の森国定公園に指定され、なおかつ東海自然歩道の起点だということもあり、たくさんのハイキングコースが整備されている。 今まで、3度、この山には来たが、いずれも、陣馬山からの縦走の際に下山で使っただけである。 今回、初めて高尾山自体を楽しむ目的で訪れた。 ちょうど、山桜を見ることができる季節で楽しみである。 

高尾山口駅

 4/21(土)朝5:40起床。天気はいまひとつすっきりしないが、雨が降るという予報ではない。 南武線立川行きに乗り、座って、分倍河原まで行く。 分倍河原で下車し京王線に乗り換え、7:40の急行京王八王子行きに乗り、北野で高尾山口行きに乗り換えて、8:13に高尾山口の駅に到着。 駅構内のトイレはBAはすごく混雑していたのでCAのあと、一旦改札の外にでて、待ち合わせコーナーのトイレを活用する。ちょうど、派境だったようでBAをして、出てきたら16分の特急が到着したようで、後ろにすごい行列ができていた。 C.H氏、T.A氏は、36分の電車で来るということで連絡をもらっていたので、それまで待合コーナーで、コインロッカーに荷物をしまうトレイルランの人たちを見ていた。 C.A氏、T.A氏と合流。彼らがトイレに行っている間観光情報センターで地図をもらう。

ケーブル清滝駅

 どのルートにするか相談するが、まあ、表参道の1号路を歩くということで8:55歩きだし、人の流れについてそちらに行く。 むささびの銅像の写真を撮ったりしたあと、 ケーブルの清滝駅に9:00に到着した。英文のパンフレットをもらったりしたあと、9:15のケーブルに乗る。 ケーブルはおよそ10分で山頂駅に到着。 展望台のほうへ歩いてみるが、残念ながら曇り空で、新宿方面の景色はまったく見えない。お土産物屋さんに平日も営業しているかと聞くと、夏は年中無休ですとの答え。 T.A氏が、後輩が、ビアガーデンにヒールできたことなどを話してくれて、そのまま1号路を進む。 

たこ杉

 やがて、道の左手に、高尾山サル園、野草園の看板が見えてきた。 開園は10時ということでまだ準備中である。サル園をすぎるとやがて、たこ杉という珍しい形の根をもつ杉が現れた。天狗たちが参道を整理するために、根を切ろうとしたら一夜にしてその杉の根は、自分でじゃまにならぬように移動したということである。 さて、道はやがて二手に分かれる。ゆるやかな上り坂の女坂と、108段の階段の男坂である。 我々は人間界にある108の煩悩を消すべく(?)、男坂を選んで登った。 あれ、もう108段も登ったっけという間に道は階段を終了しゆるやかな舗道になり、やがて女坂と合流。 合流点に仏舎利塔があり、その道路の反対側に、土産物屋「ごまどころ権現茶屋」が開店していた。名物のごまだんごを販売しており、そこに英語で 「Greedience is a rice power」と書かれていたので、これがrice power ではなく、rice powderの間違いなのではないかと聞いてみると、やはりその通りであった。 

薬王院

 やがて、道は薬王院へと続いていく。 大きな山門を通ると、六根清浄石車(ろっこんしょうじょういしぐるま)というのがあって、この「耳」と「鼻」とかかかれた石の車をまわすとこれまた煩悩が取れるのだそうだ。 そうしていると、裏で修験僧侶がほら貝を吹く音。 やがて、アナウンスで、10時から僧侶のお勤めをきいたあと参拝者に御札を配ってくれるということ。札をもらって願叶輪潜(ねがいかなうわくぐり)をして、本堂へ行く。 本来は、開帳していないのだが、本日は21日で、飯縄大権現の月命日にあたるということで、なんと、本堂にあがらせてもらって、ご本尊の前でおまいりをさせてもらうことができた。 

高尾山頂-三角点

珍しい体験をできたとよろこんだ。奥の院を越えていくと、そこからは山頂に向かう、歩道。 約15分の登りで、10:50やまびこ茶屋と大見晴の展望台。 たくさんの人が、ベンチに座ったり、シートを広げたりして休憩をしていた。ワインのビンを出して 宴会をしているグループもいた。まわりをみわたして三角点を発見。 早速その前で写真を撮る。 そのあと、高尾山頂の標識の前で写真を撮り、我々も、おやつを出して腹ごしらえ。

ビジターセンター

  11:20に、ビジターセンターへ行き、高尾山の四季というスライドショーを見せてもらう。おわったあと展示物を見て12:02、奥高尾のハイキングルートを西へ進む。 すこしぬかるんだ階段を下り鞍部まで。 そこから、 縦走路をたくさんの人とすれちがいながら富士見台園地へ。 ここにはトイレを立て替えたような形跡があって、比較的新しいトイレがあった。 さらにそこから高度を下げると三叉路になっており、自分たちは稜線上のルートをすすむことにした。 山桜がとてもきれいで、まるで、花のトンネルのようであった。 

一丁平の展望デッキ

12:40、一丁平の休憩所に到着。 女子トイレには行列ができていた。 まわりのベンチにはたくさんの人が、花見を楽しんでいた。 我々は、もう少し先に進もうということにして、一丁平の展望デッキからは天気がよければ富士山が見えるだろうに、残念ながら今日は展望はとなりの津久井湖、大ダルミ峠を見通すのがやっとだった。 地図上で高圧線の位置を確認して、なるほどとうなずく。

城山山頂

最後に上り坂をがんばってあがって、城山のパラボラアンテナ下に到着した。 ここには城山茶屋があって、広い休憩スペースがある。  
我々もそこで遅い昼食を摂ることにした。 ビールで乾杯してEPIをつけて、ラーメンを作る。 C.H氏がもってきた缶づめをあけ、T.A氏お手製おにぎりを食べる。  となりにすわった御夫婦は槍ケ岳から穂高の稜線は日本で一番すごいルートだよとほめてくれた。 城山のトイレは現在改修中で、仮設のトイレがおいてあったので利用する。 ラーメンを食べておなかいっぱいになり、15:15に山頂のカラス天狗の写真を撮って下山開始。

山桜のトンネル

 もう、一丁平のベンチでも、花見客はみな引き上げたあとだった。 ここでトイレをして、人の少なくなった登山道を高尾山へと引き返す。 来た道をそのまま帰るのは面白みがないので富士見台では南側を巻く。 結構平坦だが、静かな山歩きを楽しめる道だった。 

帰路-3号路から高尾山口駅へ

 山頂も寄らずに、5号路の南をまわる道を通り、稲荷山ルートと別れて3号路に入る。 3号路は、そのまま自然観察路のようであり、樹木と草花の豊富な道であったが、およそ、革靴の人が歩くようなコースではなかった。 3号路は最後2号路と合流し、東京高尾病院の敷地に出て登山は終了となった。 時刻は18時、日没とほぼ同時に下りてきた。 そこからテクテク、高尾山口の駅に歩き18:19の電車に乗車し、おのおの都内へ向かった。


この山は 2007年(平成19年)から連続して、ミシュランガイドで、最高ランクの“三つ星”の観光地に選出されている。 そのこともあって仕事で関連のある外国人を近々案内する計画もでてきた。 確かに、これだけ都心から手軽に行くことができて、なおかつ素晴らしい自然に触れることができる山は珍しいだろう。 日本三百名山・関東百名山という自分の目標とは別にしても、ぜひ、多くの人に知ってもらいたい山である。 もしかすると、既に、日本で富士山の次くらいに有名な山かもしれないが。
(2012年4月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています