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和名倉山
和名倉山

基本情報
1 山名 和名倉山
標高 2036m (三等三角点) 
山域 奥秩父山塊
都道府県 埼玉県
位置 N35.58.53/ E138.52.41
地図 2万5千分の1地図「雲取山」
20万分の1地勢図「甲府」
7 山岳区分 日本二百名山、関東百名山
登山記録
山歩No 2428-26007
登山日 2026年3月14日(土)
歩程 9時間44分
天候 快晴
形態 日帰り
アプローチ 国道411号線から三瀬林道、将監登山道入口へ
パーティー 1人
動画URL https://youtu.be/GSSmiBgVOKE

和名倉山は埼玉県に位置するが、実際には秩父側から登山する人は少なく山梨の三瀬から入山する人がほとんどだと言う。埼玉県の秩父湖側からも最近はアクセスする方も多く、ピンクテープも設定されているようだが、ルートファインディングの技術と体力が必要だと言うことである。自分は山梨側からアタックすることにした。

道の駅「たばやま」

2026年3月14日、朝4時に起床。 道の駅たばやまで起きて、湯を沸かして、カップそばをつくる。 5:10に車を出発させる。国道411号線から一之瀬側に沿って、三瀬へと進んでいくのが最短ルートとなるのだが 途中、林道が通行止めになっており、犬切峠経由のみちに迂回する。5kmほど遠回りになったが登山口に近い、民宿「みはらし」に到着。 ここの庭先に車を停めさせてもらう。 前日に電話をして聞いていた要領で、料金と車のナンバーを記載したメモを封筒に入れて、ポストに入れた。 皆の登山記録にあるように、ちかくの柴犬がやってきて朝の挨拶をしてくれた。 準備をして将監(しょうげん)登山道入口を06:17に出発する。

民宿「みはらし」

2026年3月14日、朝4時に起床。 道の駅たばやまで起きて、湯を沸かして、カップそばをつくる。 5:10に車を出発させる。国道411号線から一之瀬側に沿って、三瀬へと進んでいくのが最短ルートとなるのだが 途中、林道が通行止めになっており、犬切峠経由のみちに迂回する。5kmほど遠回りになったが登山口に近い、民宿「みはらし」に到着。 ここの庭先に車を停めさせてもらう。 前日に電話をして聞いていた要領で、料金と車のナンバーを記載したメモを封筒に入れて、ポストに入れた。 皆の登山記録にあるように、ちかくの柴犬がやってきて朝の挨拶をしてくれた。 準備をして将監(しょうげん)登山道入口を06:17に出発する。


牛王院平

最初は林道をゆるやかに登っていく。 辺りはまだ薄暗く、冷たい空気が肺の奥まで入り込む。霜の降りた道を踏みしめ、まずは将監小屋を目指して高度を上げていく。木々の間から差し込む朝光が、今日の長い旅路を予感させた。
7:16牛王院下に到着。 ルートはここから林道を離れ、登山道を稜線に沿って登ることになる。 林道をそのまま進むと将監小屋に至るルートとなる。 8:28、牛王院平に到着。眺めがよくなり、大菩薩嶺方面を見渡すことができる。


リンノ峰

周囲は一面の雪に覆われ、静まり返っている。8:42山の神土の分岐に到着。 ここで休憩して、スナック菓子を食べる。 ちょうどここが笠取山と将監小屋を結ぶ稜線と交わるところである。 ここから本格的な急登が始まる。雪の感触を確かめながら一歩一歩踏み出す。まず目指すのはリンノ峰のピークである。 ここから初めて富士山を眺めることができた。次に目指すは東仙波(ひがしせんば)だ。



東仙波山頂

10:38、標高2,003メートルの東仙波山頂に辿り着く。視界が一気に開け、360度のパノラマが広がる 。歩んできた長い稜線が背後に伸び、遠くには大菩薩連嶺と、その奥に威風堂々とした富士山が姿を現した。東仙波の山頂で、恒例の「万歳」三唱をする。この場所までは順調だった。しかし、ここから和名倉山へと続く道は、これまでの行程とは一線を画す厳しさが待ち受けていた。


 

和名倉山遠望

視線の先にある和名倉山は、まだ遥か遠くに霞んでいる。東仙波を過ぎると、状況は一変した。新雪が深く積もり、先行者のトレースが完全に消失している。どこが道なのか判別がつかない。雪の下に潜む段差や倒木に足を取られ、体力が急速に削られていく。ルートファイディングに苦戦し、何度も道を見失う。登山アプリ「ヤマレコ」の警告音で3回も道を外していることに気づいて、戻るということを繰り返した。。正しいルートを探し当てるために右往左往し、20分以上のタイムロスを強いられる。焦りが募る。

吹上の頭

最初雪が深くないうちはスパッツとつけずに歩いていたところ、登山靴の中に雪が入ったのか右足が濡れた感覚になってきた。吹上の頭からの下りはかなり険しい場所もあったのスパッツをつけたが時すでに遅しである。 ピッケルを使いながら岩場は慎重に下る。追い打ちをかけるようにトラブルが発生する。ハイドレーションの吸い口から水が漏れ出し、あろうことか稜線上で貴重な水が尽きてしまった。雪山での水不足は致命的だ。喉の渇きと寒さが、精神的な余裕を奪っていく。

東仙波出発

12:18、八百平の雪原の中。時刻と残りの距離、そして自らの体力を冷静に天秤にかける。これ以上の強行は日没を招き、遭難のリスクを高めるだけだ。苦渋の決断だったが、ここで登頂を断念し、引き返すことを決めた。昼食をとる時間であったが、なぜか食欲もわかず、水がないこともあったので、頑張って東仙波までは戻ることにした。 14:00東仙波山頂到着。 ここでアルファ米を半分食べる。 もってきたテルモスの湯に、雪を加えて水として飲む。14:27東仙波出発。

リンノ峰からの下り

東仙波の下りで登山者にすれ違う。 テントを持った方で、今日は東仙波の先でテントを張るつもりだということであった。 下山路もまた険しい。膝まで埋まる雪を漕ぎながら、一歩ずつ慎重に高度を下げる。15:23、再びリンノ峰を通過。途中すれ違った登山者の方が、私がタオルハンカチを落としていたことを指摘してくれて、隣の木にわかるようにかけておいた、と伝えてくれたいたので、無事に落とした場所で回収することができた。 クマ鈴を鳴らしながらリンノ峰を通過する。 

牛王院平から見る富士山

16:23、山の神土に到着。 アミノバイタルで補給する。 日没が迫り、山の影が長く伸びていく。周囲の色が失われ、冷気が一段と厳しさを増した。17:26、ようやく「民宿みはらし」下の登山口付近まで降りてきた。辺りはすっかり暗くなり始めている。和名倉山の頂を踏むことはできなかったが、無事にここまで戻れたことに安堵の溜息が漏れる。牛王院下でエンディングの動画を撮影する。 今回、GoProを車の中に忘れたまま出発したのが痛かった。反省である。
。。

下山

17:52登山口に下りてきた。 駐車場で片づけをしていると、民宿「みはらし」の女将さんが出てきて、お茶を入れてくれた。 ご家族の話やこのあたりの集落の家の数が減ってしまった話をしてくれた。 18:14車を出発させる。 帰りは国道18号線で道の駅こすげを経て上野原へ至り、そこから高速を使って帰った。


今回の山行は、自らの雪山歩行技術と体力の不足を痛感させられるものとなった 。しかし、東仙波から望んだあの白銀の景色と、厳しい自然と対峙した時間は、何物にも代えがたい経験だ。「無理に行かなくて良かった」と感じた。また無雪期に再チャレンジすることにしたい。

(2026年4月記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています