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天女山・美し森山
天女山・美し森山

基本情報
1 山名 天女山・美し森山(てんにょさん・うつくしもりやま)
標高 1543m(美し森山)
山域 八ヶ岳連峰
都道府県 山梨
位置 N35.56.22/ E138.25.16 
地図 昭文社 山と高原地図32「八ヶ岳・蓼科・美ヶ原・霧ヶ峰」
2万5千分の1地図「八ヶ岳東部」
20万分の1地勢図「甲府」
7 山岳区分 ハイキング百選
登山記録
山歩No 9780-19022
登山日 2019年7月21日(日)
歩程  1時間20分
天候 曇り
形態 日帰り
アプローチ JR小海線甲斐大泉駅
パーティー 2人

 天気が悪いのと、仕事が忙しいのとで山に行けない。 結局6月はどこにも行かなかった。 自分にとって日本百名山完全登頂を果たした2011年6月からすでに8年が経過した。日本百名山が終わった後に、関東百名山・関西百名山・日本三百名山これらの目標を立てたものの、今2019年7月の見通しではどれも実現が難しいそうになってきた。 とはいうものの、6月にはどこにもいかなかったが、自然のない生活はあり得ないのでドライブを兼ねて1泊旅行に出かけた。 行き先は、関東の自宅から行ける八ヶ岳山麓である。

中央自動車道に府中ICへ

2019年7月20日(土)前の週が海の日の三連休ということもあり、道路はあまり渋滞しないだろうとたかをくくっていたがやはり行きの中央道は八王子から渋滞した。とはいうものの10㎞くらいなので天気のよい行楽日と比べたら半分くらいだろうか。 初めて府中スマートインターというところから中央道に乗った。 最近できたのかと思いきや、実は5年も前に開設されていたというのが驚きだった。

明野ひまわりの里

途中、談合坂SAでちょっと早めの昼食をとる。 いつものように軽食コーナーは混雑していたので立ち食いそばとおにぎりですます。 14時、韮崎ICから降りて、明野ひまわりの里に立ち寄る。この日から北杜市サンフラワーフェストがスタートし、午前中は楽団のオープニングセレモニーも行われたようである。 駐車場に脇には露店も出ていた。 雲に隠れているが、明野町は、日本三百名山で1971年に小説家に深田久弥が亡くなった茅ヶ岳のふもとにある。 深田記念公園に立ち寄ろうかと思ったが、ひまわりの見学のあとはもう少しミーハーな路線で「ハイジの村」を見学した。 



ハイジの村

ハイジの村は「山梨県立フラワーセンターハイジの村」というのが正式名称である。山梨県が建設したテーマパーク施設で2006年に開業している。駐車場は入口の目の前にあり、数十台の車が停まっていたが十分広いので全く心配はない。 さっそく入口から入ってみるとすぐにきれいな「光のチャペル」の前の広場になっていた。 ハイジのテーマ館を見学して、展望台に上がってみる。 展望台の入り口には「園内にはポケストップが7個所、ジムが3個所あります。」と看板があったのでさっそくポケモンGOをやってみる。  
 

甲斐駒・鳳凰三山を臨む

展望台からは残念ながら茅ヶ岳は見えなかったが、甲斐駒・鳳凰三山方面はきれいに見えた。園内はちょうどアジサイが見ごろを迎えており紫色のエゾアジサイが見事だった。 また園内のバラ園も世界各地の種類が集められて少し時期が遅いものの目を楽しませてくれた。 ハイジの村は宿泊施設も持っており夏休みは人気で予約がいっぱいであるが帰ってから調べると9月以降では空きがあるようだった。 


ダイワロイヤルホテル

 17時にハイジの村を出て県道23号線を清里を目指す。 今夜の宿泊はダイワロイヤルホテル八ヶ岳である。17:45にホテルに入り、風呂を浴びる。 夕食は桃源という中華料理のレストラン。 追加料金を払ってごはんはマーボ豆腐にしてもらう。夏休みに入ったばかりで結構家族連れでにぎわっていた。 

 

県道天女山公園線

 2019年7月21日(日)朝7時起床。 バイキングの朝食で満腹でしばらく動くこともできず、ゆっくりと行動を開始。 10時にチェックアウトして ドライブとハイキングを兼ねて天女山に行く。山梨県道620号天女山公園線は冬季は閉鎖されるが、この時期は一番交通量が多いのだろうか。 終点の駐車場は20台以上車が停まっていたが、駐車スペースもほぼ満車だった。 地図を見ると、八ヶ岳用談歩道の道筋に位置しているために、ハイキングに使っている人も多いのだろう。 あるいはそこから徒歩5時間、尾根を歩いて権現岳まで行く人もいるのかもしれない。 

天の河原

駐車場から登り500mで天の河原、下り100mで天女山山頂となっている。 まずは天の河原までハイキングをしてみることにした。 伝説では、神々が年に一度、日本の真ん中にあたる斎の杜(いつきのもり=美森山)で国の掟を話し合ったたが、神々に使える天女が住んでいたのがこの山なのだとか。 まず、登り道を選択して天の河原に行くことにした。 10:30出発。 普通の登山道を歩いて、12分で天の河原に到着した。 天の河原は想像していたようなピークではなく、いわゆる尾根上に木がなくなっている部分で、それなりの傾斜のある斜面であった。 テーブルのあるベンチが2つあり、腰かけて弁当を食べるには最適な場所だった。 


南アルプス・富士山遠望

観音平の展望台から美し森山へ続く八ヶ岳横断歩道の中央部にあたり、本当に縦走路のハイキングをしている人もいる様子である。 ハイキングの人は本当に山のぼりの恰好をしている。 われわれのような、駐車場から歩いてちょっと寄りましたというようなグループはもうひと家族だけであった。この天の河原ではまず、真南の方角に鳳凰三山と甲斐駒の雄姿が目に飛び込んでくる。そしてその間の奥の稜線にひときわ高い北岳の姿が見える。南東に目をやると、富士山がはっきりと見えた。 日本の標高1.2位がきれいに見える場所である。


天女山

天の河原で展望を楽しんだあとは駐車場に戻って、そこから歩いて3分で天女山の山頂を訪ねてみる。 天女山は標高1528.8mの三角点があるようだが、写真を撮るのを忘れてしまった。 山座同定の標識があり、天気がよければ展望のよい場所なのであろう。 駐車場から簡単に来ることができる山頂で大きな碑があった。 碑は大泉町となっている。大町桂月歌碑と地図には記載がある。大町桂月は明治から大正時代に活躍した歌人で終生酒と旅を愛したという。 桂月は北海道の層雲峡や羽衣の滝の名付け親でもある。農鳥岳にも歌碑があるそうだ。 天女山でしばし写真を撮影したあと、駐車場に戻り、車で天女山入り口まで戻りそこから八ヶ岳横断道路を3分ほど走って美し森山へ行く。

美し森山登山道

美し森山は、清里駅から清里ピクニックバスも運行されているハイキングのメッカである。 ふもとの駐車場には観光バスが4台ほど停車して、中から赤い体操帽子をかぶった小学生が100人くらい降りてきていた。 きっと、林間学校で遠方から来ているのであろう。 駐車場に脇から登山道が通じており、そこから山へと上がっていく。

美し森山山頂

登山道とは言いながら道は木道になっており、展望と花を楽しみながら登ることができる。 11:39登山開始。 11:46山頂の美し森展望台に到着。この先は真教寺尾根を経て赤岳方面に登山道が延びている。羽衣池を経て賽の河原1906mまで行けば、今年のゴールデンウイークに行ったサンメドウズ清里スキー場、いわゆる清里テラスに合流することができるようである。 われわれより後から上がってきた小学生は、美し森の展望台からまだ先に進んでいったのでおそらくそこまではいくのではないだろうかと想像した。
 

木道を通り下山

展望台には茶店があり、そこでは名物のジャージー牛乳を使ったソフトクリームを販売している。有名な清泉寮のソフト のような濃さはないという口コミがあるのと清泉寮のソフトクリームは350円、こちらは250円でーす」宣伝しているので食べてみることにした。2Fの休憩スペースで景色を見ながら食べるソフトクリームは絶品であった。 再び木道を下って駐車場へと向かう。 眼下にはかつて登った御座山や男山・天狗山の姿がきれいに見えた。 

八ヶ岳リゾートアウトレット

駐車場まで着いて、観光牧場に行くか諏訪湖に寄って帰るか迷ったが、八ヶ岳リゾートアウトレットに寄ってみようということになった。 アウトドアのブランドが入った店があるのも気になる。 横断道路を横切るように西へ進み、最後は編笠山から下山してきたときの観音平から歩いた道路に合流して懐かしの道の駅小淵沢の交差点を右折したところがアウトレットであった。 KAPPAのTシャツを安売りで買って、トレランシューズは店で話を聞いただけで購入するには至らなかった。 昼食自然の森の中にある「おっぽに亭こっこ」で新鮮な鶏卵のたまごかけごはんをいただいて渋滞の中央道を3時間運転して帰った。
 

八ヶ岳は主峰の赤岳に3回登った。 そして清里高原は5月のゴールデンウイークでも訪問した場所である。 今回、夏休みの旅行でたまたま、大和ロイヤルホテルに泊まったので、観光と避暑を兼ねてきたわけであるが、7月になっても気温が上がらない冷夏であまり避暑という感じではなかった。 それでも、梅雨が明けない空の下ではあったが久しぶりに南アルプスの山を見て、夏山に向けてテンションがあがった。 8月からの山に向けて計画を立てる楽しみがでる季節となった。
(2019年7月記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています