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基本情報
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山名 |
八高山(はっこうさん) |
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標高 |
832m (一等三角点本点) |
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山域 |
赤石山脈南側 |
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都道府県 |
静岡 |
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位置 |
N34.54.26/ E138.03.23 |
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地図 |
2万5千分の1地図「八高山」
20万分の1地勢図「静岡」 |
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山岳区分 |
静岡百山 |
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登山記録
山歩No |
9710-16002
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登山日 |
2016年1月10 日(日) |
歩程 |
4時間05分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
大井川鉄道福用駅 |
パーティー |
1人 |
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2016年の記念すべき第一座は、静岡県の八高山となった。 正月から末広がりの縁起のよい八で始まる名前の山である。いかめしい名前に似合わず、八高山は静岡・島田の人にとって身近な低山である。 標高832m、展望が一級品という山で静岡百山にも入っている。 大井川鉄道に乗って行ける山であることからも、酒をもって登ることにした。
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大井川鉄道金谷駅
1月10日(日)。 朝は6:15に起床。 いつもの出勤するくらいの時間に行動開始だ。 静岡から金谷までJRで乗車券は550円。 何しろ、金谷からの大井川鉄道が2時間に1本しかないので、行動時間はこの電車の時間によって制約を受けるといっていいだろう。 大井川鉄道に乗るのは初めてだろうか? 以前、南アルプスの縦走をしたときに椹島へ入ったが、もしかしたらその時に乗ったかもしれない。 今回は、乗った電車にテレビ朝日の取材が入っていた。 大井川鉄道の魅力を紹介する番組で関東ローカル局で放送されるという。 隣の名古屋から来たグループの方は取材を受けていた。
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福用駅
9:26に福用駅に到着。 登山の格好をしている人の8割くらいはこの駅で降りた。 やはり冬場の人気コースなのであろう。 福用駅は無人駅である。 1998年4月27日より新駅舎となっり大井川鉄道とスイスのブリンツ・ロ-トホルン鉄道が姉妹関係にあり、同鉄道のブリンツ駅を模して建てられたらしい。 外観は洒落た建物になっている。
駅前には商店もあり、開店時には乗車券の発売もしている簡易委託駅である。 さっそくこの大池商店さんに入って、酒とお茶を買う。 昨日はマイクロバスで駅に乗りつけた団体登山客もいたそうだ。
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神社裏手から急登
9:35歩きだし。 駅を出て、そのまま白光神社へ向けて歩き、神社のお社の裏手からいきなりの急登になる。 大井川鉄道の中で隣にいた名古屋のグループさんも後ろを歩いている。 山慣れた皆さんのようでなかなかの健脚である。 聞くとやはり山頂での宴会を予定しているということである。 今日は天気もよいので楽しいことだろう。 15分も歩くとお茶畑の荷をおろす昇降機のレールが見えた。 一息ついて、上着を脱ぐ。
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五輪段の分岐
10:43五輪段と呼ばれる平地に到着。 植林の中であるが、ここが、 なだらかコースと急斜面コースの合流点である。 今日の私の計画は急斜面コースを登り、なだらかコースを降りてくるという計画である。 休憩しているとなだらかコースから、さきほど駅で別れた高校生の5人組が現れた。 どちらのコースを通ってもほぼ同じ時間だとうことであろう。 10:50出発。
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伐採地で眺めが開ける
10:57五輪段をすぎてしばらく行くと、やがて伐採された平地に出た。 ここから初めて八高山の山頂を見ることができた。 見事に屹立した格好のよい山である。 伐採。 ここから振り返ると白く雪をかぶった南アルプスが見えた。 位置からして聖岳だろうか。 伐採林を抜けると下から来た林道と登山道が合流した。 少し道が分かりにくいがそのまま林道を進んでいく。 前から下山してくる人がいた。 ずいぶんと早い行動だ。 大井川鉄道の福用駅の前は公共の駐車場になっていて、ほぼ満車状態だったので、おそらく車で来て登山をする人も多いのであろう。
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馬王平から見る富士山
11:03に四ッ目石コースとの分岐に到着。ここからさらに進むと馬王平と呼ばれる平地に出た。 なんとなく林道を通ってくればここまで車で来ることもできそうであるが、駐車車両は一台もなかった。 ベンチに腰をかけて昼食を食べている人もいる。 ここから富士山もきれいに見える。 馬王平の名前の由来は、その昔修験者がここでうとうとと居眠りをしていたら白馬に乗った王子が夢枕にたち修験者を諭したというところからきているらしい。
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山頂直下中継基地
馬王平からは少し急な登りである。 八高山の山頂まであと0.9kmとある。 近隣の方、特に県立藤枝養護学校の分室の学生さんたちが登山道を整備してくれているようで、道標がしっかりしており迷う心配はない。 さすがに山岳信仰の山で修験者も訪れたというだけあって、登山道の脇には祠があったりする。 11:37に少し開けたところに出たが、ここは電波中継基地だった。 1964年に静岡放送が日本平から浜松までの中継基地として電波の届く八高山を選んでとりつけたという。 ジュラルミンの板は当時の当時の近隣のこどもたちが運んだという。
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八高山山頂到着
中継基地をすぎて11:57に神社の社に到着。 ここが白光神社の奥の院だそうだ。 安全登山の祈願をして、社の裏手の登山道を上がっていく。 12:03、座って休憩している人が見えた。 ここが標高832mの八高山の山頂だった。 ベンチが2つほどある。 ベンチの一つはさきほど会った名古屋のグループさんが宴会に店を広げていた。 写真を撮ってさしあげたら、おすそ分けにシチューをいただいた。
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山頂から見る南アルプス(聖岳・大無間山)
自分もビールで乾杯して、EPIに火をつけて湯を沸かしラーメンを作る。 前の日からあまりおなかの調子が良くなかったので不安はあったが、正露丸のおかげでここまで問題なくこれた。 山頂の標識の横には一等三角点本点の標識があった。さすがに一等三角点で太いのが特徴である。 ラーメンを食べて次はワンカップの日本酒である。 電車登山はこれができるから楽しい。 山の展望はというと、北西には、イザルヶ岳・兎岳・聖岳・上河地岳がきれいに見えており、その前衛にはテントをかついで登って山中で野宿をした大無間山が見えていた。
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掛川方面の海
13:10、帰りの電車15:20に乗る必要があることから名残惜しいが下山を始めることにする。 名古屋のグループさんに分かれを告げて、下山。 途中神社をすぎだ馬王平に降りる途中でわき道を入ってみたら、掛川沖の海がきれいに見えたので立ち止まって写真を撮る。 手前に伐採林も見えた。 13:43馬王平に向けてゆっくりと険しい道を降りていく。 馬王平ではたくさんの人が休憩していた。 これから登ってくる人も多いようだ。
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茶畑のトンネル
伐採林のところへ来たが、この時間はもう南アルプスの聖岳のあたりは雪雲に隠れて見えなくなってしまっていた。眼下には川根温泉も見えている。 下山は五輪段からなだらかコースをとる。なだらかコースは五輪段から福用駅まで2.2kmである。だいたい900mくらい急斜面コースより長くなるようである。 15時下山目標と定めててきぱきと歩くことにする。 木立のトンネルなどの標識もあって飽きずに歩けるコースである。茶畑のトンネルを抜けると最後の下り。
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福用駅のホーム
14:45に林道との分岐に出た。 ここから高熊の集落まで降りる。 集落まで出るとすぐに国道473号が見えた。 駅までは国道の手前から線路づたいに15分歩く。 15:00予定通りに福用駅に帰還。 四ッ石コースを通った名古屋のグループはまだ下山してきていなかった。 駅舎で汗をかいたTシャツを着替える。 15:20の電車までゆっくりしていると15:10に名古屋のグループも降りてきた。 帰りの大井川鉄道は満席で、新金谷までは立っていった。 車内に自販機があるのも面白い。 金谷の駅で16:53の電車に乗れなかったので17:08まで待って、登りの興津行きに乗車。 静岡に帰りつくころには暗くなっていた。 晩飯はコンビニで買ったお惣菜を食べてまた一人で下山の祝杯をあげた。
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八高山はこの時期としては登山客が多い山なのかもしれないがそれだけ、地元で親しまれている山なのであろう。 島田市がホームページで自慢しているように確かに展望は一級品である。 宴会とセットで登る人が多いというのもうなずける。 掛川の海と南アルプスをセットで見る贅沢さは空気の澄んだこの時期ならではであろう。 2016年の年初めにふさわしい素敵な1日となった。
(2016年1月 記) |
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