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基本情報
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山名 |
榛名富士・奥四万湖(はるなふじ・おくしまこ) |
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標高 |
1,390m (榛名富士) |
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山域 |
独立火山 |
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都道府県 |
群馬県 |
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位置 |
N36.28.36/E138.52.41 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図20「赤城山・皇海・筑波」
2万5千分の1地図「伊香保」
20万分の1地勢図「長野」 |
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山岳区分 |
ハイキング100選
<日本の山1000> |
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登山記録
山歩No |
9540-12031 |
登山日 |
2012年8月4日(土)~5日(日) |
歩程 |
1時間30分 |
天候 |
晴れ |
形態 |
民宿泊1泊2日 |
アプローチ |
関越道前橋ICから県道28号(榛名富士)/榛名湖から県道28号-国道353号(四万温泉)
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パーティー |
2人 |
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2012年8月4日(土)このところ、夏山らしい天候が続いておりやっと山登りのシーズン到来という感じになってきた。 本来は梅雨明けすぐにそのような気圧配置になるはずであるが、中央アルプスでは相当の雨にうたれて出鼻をくじかれたという思いが強い。 翌週の盆の5連休に北アルプスの白馬岳から鹿島槍ヶ岳までの縦走を控え、休養の意味で今週は温泉地でゆっくりすることにした。 |
関越自動車道の渋滞
8月4日(土) そうはいっても8月の土日は道路は大渋滞するものである。 早めの夏休みをとって帰省する人もおり下りの関越自動車道も渋滞が予想されたので、朝は早めに5時に起きて準備を始めた。 前の晩から用意をしていなかったので少し時間がかかってしまい、おまけに、今回の目的地のコース研究もしていなかったので地図を見たりしていたら意外に家を出るのが遅くなってしまった。 おかげで環八はすでに渋滞。関越に乗ってからも高坂SAを先頭に15kmの渋滞であった。前橋ICで下り、地道を行く。環状17号を南西に向かってナビの示すとおりに県道28号に入る。 箕輪城跡をすぎてしばらくいくとやがて道は狭くなり1.5車線の舗装道路になる。 松の沢峠をすぎると、以前両親を乗せてここへドライブに来たときに通った記憶のある道。
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榛名湖畔から見る榛名富士
県営テニスコート前からナビはロープウエイの乗り場をさしていたが、12:30になっていたので先に昼食にしようと思い、そのまま湖畔を走る。 やがてボート乗り場のある湖畔亭の横にあるそばや「はるな亭」に入り、あたたかい山菜てんぷらそばを頼んだ。 店の中ではWifiがつかえるという環境ではあったが。 うまくつながらなかったが。店の道路をはさん反対側の湖畔亭で湖をバックに写真を撮って、それからおみやげを物色して、榛名高原へ。 |
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榛名富士山頂の神社鳥居
ロープウエイ乗り場のすぐ横に車を停めて13:15のロープウエイで榛名富士の展望台へ上がる。 観光バスからおりた団体客もたくさん乗ってきた。 展望台で写真を撮り、そのあと、山頂まで上がる。 山頂には三角点があり、相馬岳をはじめとした外輪山や前橋の町を眼下に見ることができた。 富士山神社は良縁・安産祈願の神様で、おまいりする。下の湖のほとりに下りる道は、登山道であまり整備されていないようだった。 榛名富士大神におまいりして 13:55に下りのロープウエイに乗って下りる。 駅の前につながれていたロバを見にいく。 ロバはおとなしくしていた。 もう1頭いたが、そちらは背中に観光客の子供を乗せて周りを周回させられていた。 |
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四万温泉
14:20に榛名高原を出発。 そこから28号線で山を下りる。 こちらの道は終始二車線で運転もしやすかった。 郷原にでて234号から353号の四万街道へ。 街道の途中にはメロディーラインがあって、音楽は木村弓が歌った「いつも何度でも」(アニメ映画「千と千尋の神隠し」のテーマ曲)だった。なかなか風流な音色である。 ちょうど50kmくらいのスピードで走るのがよいようだ。 やがて街道は、右手に甌穴の駐車場を見ながら進む。 明日はここで寄り道をするつもりだ。ナビの進むルートは最後街道から離れて川へと下っていく。 下りきったところが四万温泉の商店街だった。本日の宿「積善館」の佳松亭にチェックインをして室内ゆかたに着替えて風呂に行く。
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積善館の元禄の湯
積善館は、宮崎駿監督のアニメ映画「千と千尋の神隠し」の湯屋の舞台ともなった温泉宿のひとつである。 元禄時代の創業で、本館の建物は現存する最古の湯宿建築だという。元禄の湯は由緒のある風呂で、国の登録文化財にもなっている。 大正ロマネスクを用い、昭和5年に建てられた広い空間の中にいくつもの湯舟を並べいる。お湯は適度な温度で気持ちがよい。 アーチ型の窓と高い天井が当時の雰囲気をそのままになっており、ドアを開けるとすぐに両側に脱衣のコーナーがあり、奥に洗い場がひとつだけあるというシンプルな構造である。 源泉かけ流しなので、維持にかかるコストとメインテナンスの苦労はたいへんだろう。 中には2つ、小さな戸があって中のタイルを張ったいすのある蒸し風呂というのがあった。いわゆる一人用のミストサウナである。洗面器に水をたっぷり入れて入るとなかなか気持ちがよい。 ただ、戸を閉めて入るのだが何しろ設備が古いので入っている途中で戸が開かなくなったりしないだろうかというのが心配だった。 幸いそのようなことはなかったが。
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夕食「葉月」
この積善館にもその他に、木々に囲まれた露天風呂のある大浴場「杜の湯」、家族風呂として使える「山荘の湯」、利根川の青石を壁に埋め込んである混浴の「岩風呂」 などがある。 ゆっくり風呂を楽しんだ後、18時に散歩にでかける。 宿の入り口で橋の前で写真を撮る。 この赤い橋がこの温泉宿の象徴でもある。夕食は19時、山海の新鮮な刺身に上州牛のたたきなど、工夫のこらされた美味な料理を堪能した。
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朝の積善館本館
8月5日(日)朝6:00に起床。 朝食には水菜のサラダに飲泉茶粥が出された。 朝食が終わり部屋に戻って、テレビでオリンピックの結果を見る。 チェックインの時間も遅いのでゆっくりでおいるあ 8時くらいから朝風呂に行くことにした。 杜の湯という大きな風呂が一番メインの大浴場だ。 風流な露天風呂もある。加温しているのだろう。 お湯の出口は少し熱くなっていた。 露天風呂は半分は屋根があって日を避けることができた。 日のあたるところでは、水の中にミミズが落下していた。。 荷物をまとめて10時すぎに、社長の館内案内ツアーを聞くために本館へ移動する。 社長の黒澤大二郎氏が「館内歴史ツアー」を臨時で開催してくれた。スライドで、大正時代に残っていた積善館の前身の「関善平」宿の絵を見せてくれて当時の建物の構造・どうやって湯治客がやってきたのかという説明をしてくれた。かつてこの四万温泉が、湯沢に抜ける上州と越後を結ぶ街道の途中の要所だったということも興味深い説明だった。
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館内歴史ツアー
そのあとに本館の階段を下りて見学。 元禄の湯の由来、ここの温泉の水を飲料にすると胃腸にいいという話つきで説明してくれた。 1Fの資料館にある帳場・机や上段の間が名主の滞在場だったことなどを説明してくれた。ロマンのトンネルでは、TV局全国放送が取材にやってくるということでその前に照明を換えた裏話や、トンネルの中を案内してくれた。見学を含めて館内歴史ツアーは45分で終了。最後に全員で記念写真を撮影した。その後も本館の階段や休憩広間などを見た後一旦部屋に帰り、荷物を持ってチェックアウトする。
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四万川ダム
車に荷物を積み込んで12:10に出発。 車で5分ほど走って小泉の滝を見る。 駐車場がなかったので、道路脇に駐車。 すこし曲がり角だったので安全に問題ないか気を使う。 滝を見てから奥四万湖へ行く。 車道がちょうど湖をとりかこむように一周しているのでエメラルドグリーンの湖面をいろいろな角度から見ることができた。奥四万湖は四万川ダムが1999年にできて群馬県営で最も高い(89.5m)とダムとなったことでできた人造湖である。ダムの奥には赤沢山経由稲包山に登っている登山者か、車が数台駐車してあった。ダムの堤防の上からの景色は高さがありすごかった。
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甌穴
帰りはバイパスを通り甌穴へ。 甌穴は、河底や河岸の表面が硬い場合、表面に割れ目などの弱い部分があるとそこが水流による浸蝕のためにくぼみとなる。このくぼみの中に礫が入ると渦流によってその礫が回転し丸みを帯びた円形の穴に拡大することでできるという。車を駐車場に停めて、沢に下りてみる。 8つの甌穴があるというが大きなものは4つしか確認できなかった。上流のほうは少し足場が悪かったが、とりあえず渓谷が見えるところまで行って写真を撮影した。 帰りは353号をまっすぐ中之条を経て渋川伊香保ICから高速に乗り、時間が早かったこともあり、まださほど混雑していなかった。 嵐山PAで休憩。 練馬ICを出る。 環八経由17時半には帰りつくことができた。 。
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あまり、山やハイキングのテーマで一項目を挙げるほどの旅行ではないかもしれないが、夏休みの一日を使って、普段山にいっていたら素通りしてしまいそうな温泉地でゆっくり骨休めをすることができた。このような秘境の温泉に下りてくる上越国境越えの山登りというのもいいかもしれない。
(2012年12月 記) |
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