 |
 |
基本情報
1 |
山名 |
茅丸(かやまる)・生藤山(しょうとうさん)
三国山(みくにやま) |
2 |
標高 |
1,019m (茅丸)
990m(生藤山)二等三角点 |
3 |
山域 |
奥多摩 |
4 |
都道府県 |
東京都・神奈川県 |
5 |
位置 |
N35.40.00/ E139.07.00 |
6 |
地図 |
昭文社 山と高原地図127「高尾・陣馬」
2万5千分の1地図「礼文岳」
20万分の1地勢図「稚内」 |
7 |
山岳区分 |
関東ふれあいの道ー東京都3「富士見の道」
関東百名山-生藤山 |
|
|
登山記録
山歩No |
7T03-12013
|
登山日 |
2013年4月28 日(日) |
歩程 |
5時間30分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
JR五日市線武蔵五日市駅より西東京バス上川乗 |
パーティー |
2人 |
|
 |
|
 |
|
|
4月といえば、自分にとって山スキーに最も適したシーズンである。2-3月はどうしても冬山になるので技術も体力もついていかない。 4月は高気圧に覆われていい天気になることも多い。 去年2012年4月は、鷲ヶ岳と大日岳に行った。 そのために今年2013年4月は第一週の週末に大阪の仲間と比良の蓬莱山に行った帰りに奥美濃の能郷白山のアタックをするつもりで計画を立てていた。 しかしながら、爆弾低気圧の通過で山は大荒れの予想。 関西行きを断念。 能郷白山も延期となった。 そのあたりで風邪をひいてしまったこともあり、用心してその翌週も山へは行かず、その次の週末も悪天候ということで、結果的にまったく山へ行かないまま4月が終わろうとしていた。GWの前半の三連休は幸い天気がよい予報だったので、中日の28日日曜にかねてから計画していた関東ふれあいの道「富士見の道」を実行することにした。 |
武蔵五日市
4月28日(日)朝6:30に自宅を出て、バスで駅まで行く。 今日は南武線に乗って立川まで行って、そこから青梅線に乗り換えである。 立川で20分ほど待ったが、新宿方面からやってくるホリデー快速あきかわ号・おくたま号が拝島で前4両と後ろ6両に切り離してそれぞれ武蔵五日市と奥多摩まで行く臨時列車である。 8:11立川から乗り込むと、すでにたくさんのリュックを抱えた乗客が乗っていた。 五日市線は単線なので、途中で何度か電車のすれ違いのために停車している時間がある。 結局、立川を出てから37分で終点の武蔵五日市に到着をした。駅前でおにぎりを買って、西東京バスの数馬行きに乗り込む。 今日は特に乗客が多いのか、臨時を出して三台体制で運航していた。 それでも、座席にはたくさんの中高年の集団が座っており、ずっと立っていくことになった。 連休の中日でなにしろ申し分のない天気である。 関東地方の降水確率はほぼどの都府県もゼロパーセント。 |
 |
上川乗
バスは檜原街道を西に進む。 以前、今回のコースに接続する関東ふれあいの道「歴史の道」を歩いた時に払沢の滝からこのバスに乗って今回の上川乗まで乗った記憶がある。 バスは途中の停留所の柏木野などで数名の乗客を降ろしたが、大半の客はは上川乗よりも先まで乗っていったようだった。 終点の数馬まで行って三頭山に登る人も多いのだろう。9:41上川乗で下車したのは3名。以外とマイナーなコースのようだ。 上川乗は檜原街道は奥多摩湖に行く205号と、上野原へ行く33号に分かれるところである。 南秋川橋を渡って車道に沿って5分ほど進むと登山道との分岐が現れた。 ここから浅間峠へと向かう登山コースの始まりである。 新緑がきれいだ。 人家を見下ろすところには山桜も咲いている。 |
 |
浅間峠
9:52舗装道路から離れて歩き出し。 登山道はよく整備された道である。 途中で2人組に追い抜かれる。10:23に傾斜が緩やかになって南北に延びる稜線の上に乗りついたようだ。 ここに小さな祠があったのでその前で座って休憩をする。 10:26出発。 そこからのルートは稜線の西側をまいていくような形でしかし標高はあげながら進んでいった。 10:53体が温まったところで浅間峠に到着。 あずまやがあって休憩するのに適したところだ。 関東ふれあいの道の富士見の道を説明する大きな看板がある。 槙寄山から日原峠を通ってここへら降りてくる道も一度歩いてみたいコースだ。 いわゆる笹尾根縦走路として有名のところだ。前回歩いた浅間嶺もそうだが、この笹尾根も平坦に東西に延びる尾根なので、トレイルランをする人たちには人気のコースのようだ。 事実、今回も数名のランナーに逢った。 中には若い女性のランナーもいた。11:00浅間峠出発。
|
 |
軍刀利神社
浅間峠の標高が881mなので、生藤山まではおよそ110mの標高差をあがることになる。熊倉山まで2.5㎞、生藤山まで3.5㎞とある。 途中、879mのピークと851mのピークを乗越して進む。すぐに栗坂峠と書いてある道標があった。地図上にはでていないが城山神社を経て上野原方面に至る林道とつながったバリエーションルートがあるようだった。 急な階段を上りとおして11:51熊倉山到着。 標高966mなのでここまでで今日の登りの大半を来たことになる。 山頂は南側が開けていて展望はよかったが、ベンチにはすでに中高年のグループの10人くらいが円陣を組むようにして昼食を摂っていたので、片隅に座り込んで休憩をした。11:56出発。 熊倉山を過ぎて急な丸太づくりの階段を下る。そこから再び坂を上がると軍刀利神社の鳥居が見えた。 12:09軍刀利神社元社の前の展望台で富士山を見る。 ここからの眺めは見事である。
|
 |
三国山
軍刀利神社を過ぎて再び丸太でできた階段を降りる。 下りきったところが三国峠である。 笹に覆われた鞍部には井戸・石楯尾神社方面へ下りの登山道が見えている。 マイカーを使って生藤山を目指す人にとってはこのルートが最短距離であろう。「東京周辺の山」にもこちらのコースが紹介されている。 三国峠には三国山なで20分という札があったが実際には登るとほどなく三国山の山頂に着いた。12:20 ここは、東京都・神奈川県・山梨県の3つの都県が接する国境である。南側には富士山と丹沢山塊が勇壮な姿を見せている。 藤野町消防団の防火用水のドラム缶が置いてある。 しかし、その中の水は皆が下からくんで運んできたものであろうか。山頂の広場にはやはりベンチが整備されており、ここも3-4グループの中高年のグループが昼食を楽しんでいた。三国山からさらに進むと、道は急に険しくなる。 ここからわずかに200mほどであるが、生藤山の山頂は少し切り立った上にある。 下りてくるグループとすれ違いに気を付けながら、30mほどの岩場を登りきるとそこが生藤山の山頂だった。 12:30到着。 歩き出して2時間50分だったので、ほぼ計画どおりのペースか。
|
 |
生藤山山頂
山頂には到着したときには5-6名の登山客がベンチに座っていたが、昼食を終えた集団は下山していったのであいたベンチを使ってこちらも昼食にすることにした。 EPIに火をつけて湯を1l沸かす。 今日の昼はラーメンである。定番のカップヌードルではなく、今日は麺職人である。 カニ缶も持ってきたので豪勢にカニラーメンとした。 今日は電車+バスなので遠慮なく五日市駅前で買ったサッポロビールのロング缶を早速あける。 こちらの山頂は三国山よりは面積は狭いが、やはり消防団のドラム缶があった。標高990m。 逆光ではあるが富士山はまだ完全に姿を見せている。 午後になっても見えているのは今日が湿度が低い証拠であろう。 人がいなくなったのでセルフタイマーで写真を撮る。 とその直後、14人の中高年の団体が山頂に到着して、静かだった山頂は急にやかましくなった。 茶をペットボトルに入れている作業をしているのに、全体写真のシャッターを押せとせがんでくる。 まったく困った集団だ。
|
 |
茅丸
13:18山頂出発。 ここから笹尾根縦走路である。 山頂直下はやはり登りの時と同じように急傾斜だったので足元に注意をしながら下る。 下りきったところから稜線上のピーク「茅丸」をまくようにして道がついていたが、せっかくなので稜線上をピークを踏むべく登ることにする。13:28山頂到着。 茅丸への登りは急だったがここに来たのは正解だった。 茅丸の山頂は1019m。 本日の最高峰である。 藤野15名山に入っているというが、確かに360度展望というわけではないが南側の景色は木々の間から見えており、静かなピークだった。
|
 |
連行山の山桜
さらに縦走路を東へ進む。13:48に連行峰の登りに取り掛かる。 ここは北側にトラバースルートがあるが先ほどの茅丸のように意外にいいピークかもしれないという期待を持って稜線上を登ることにする。ここも丸太を組み込んだ階段を登る。登りきったところが連行山の山頂。13:58到着。 山というよりは東西に長い尾根上のピークというところであった。ベンチの上には男性が一人寝そべって昼寝をしていた。 ここから北には万六尾根が続いている。道はかつて三国峠道と言われて五日市と上野原を結ぶ主要な街道だったようだ。道理で、ルート上には茅丸をまくルートや、生藤山さえもまいていくルートがあったことがわかる。 当時ここを通って行商をした人々は当然に、険しいピークを迂回して通ったことだろう。先ほど、生藤山の山頂に現れた14名の中高年集団はおそらく、このルートを通ってきたことだろう。14:02出発。 山桜がきれいに咲いている。 |
 |
山の神
ここから下ると山の神といわれる鞍部に14:28到着した。ここから南に下ると和田バス停を経由して藤野駅に出ることができるようだ。 藤野まで8㎞となっているので徒歩では結構3時間近くかかるのだろう。ここに837のピークになっており大蔵里山という名札が木に結びつけてある。 この辺りまで来ると、すれ違う人も追い越したり追い越されたりする人もいなくなってきた。 生藤山と陣馬山のちょうど中間くらいだからだろう。 それぞれのピークを目指す人たちはそれぞれ近くのルートから下山する時間だ。 稜線上の歩きは静かなものになった。 ここから醍醐丸への登り約300mも南側にまき道があるようだったが、折角のピークを踏まないのは残念なので忠実に稜線をたどって登っていくことにする。
|
 |
醍醐丸
醍醐丸867mに15:00に到着。 うっすらと南側に植林された杉林が広がるピークであった。 ベンチに腰掛けて休む。 地図にも北側のみ展望がありと書いてある。 道標には八王子市の最高峰となっている。 北側に市道山へ続く吊尾根の稜線がある。 市道山からは北側の大岳山や御前山の展望がいいことだろう。 陽だまりの季節に残雪を踏んで歩いてみたら楽しいのではないかなどと考えてみた。 醍醐丸から急な坂を下り、トラバースルートを右手に合わせるとすぐに和田への林道へ続く道と分ける。 和田峠まではもうすぐだ。
|
 |
和田峠
植林の中を15分ほど下ると下に車道が見えてきた。 和田峠である。和田峠の茶店の横には駐車場もある。 ここから陣馬山までは歩いて30分ほどなので、マイカーで来て、陣馬山の上からの富士山のきれいな姿を見る人もいるのだろう。自分も2007年の3月にここから陣馬山を越えて小仏峠まで歩いてみた。 まだ少し残雪があったがとても気持ちのよいハイキングコースだったのを覚えている。 15:35に和田峠到着。 和田峠の茶店で、陣馬高原下のバス停から高尾駅に行くバスの時刻を聞いたところ60分後の16:40だという。 ここから歩いて陣馬高原下のバス停まで45分ほどだというのでちょうどいい具合である。 1時間に1本しかバスがないので。これを逃すと大変だ。 コーラを1本買って喉を潤しながら、車道をゆっくりと東に下りていく。 マイカーもそこそこに通るが、サイクリングのツアー客が多いのが目についた。 八王子の町がよく見える。
|
 |
陣馬高原下
水道局の施設をすぎて、季節外れの紅葉の見事な人家の庭を過ぎると16:20、陣馬高原下のバス停に到着した。バスは到着していたが、さすがに陣馬山は人気のコースだせいか、16:22発の臨時バスは30人以上が乗っており、さらに40分の定時出発のバスにもすでに15人くらいが並んでいた。 22分の臨時バスに立ち席で乗って約30分揺られながら高尾駅まで行く。 バスの窓から入ってくる風が心地よい。 本当に今日は一日よい天気だった。 17:07の高尾駅始発の快速電車に乗って立川で南武線に乗り換えて帰った。 バスの接続がよかったこともあり、19時前には家に到着することができた。
|
 |
ゴールデンウイークの前半が天気に恵まれたこともあり、この日のハイキングはとても充実した気持ちの良いものだった。 どうしても花粉症がひどくて春先の低山・無雪期を避ける傾向があったが、この日の新緑の山歩きは印象に残るものであった。4月に山に行かなかったのでいい足慣らしになった。 さて、3日後からいよいよ北海道遠征の単独山スキーツアーである。 大雪山はまだ最低気温は氷点下である。 完全に冬山装備でのアタックになるが、新緑の奥多摩とのギャップにショックを受けないように心して臨みたい。
(2013年4月 記) |
|