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基本情報
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山名 |
高取山(たかとりやま) |
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標高 |
556m(二等三角点) |
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山域 |
丹沢山地 |
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都道府県 |
神奈川 |
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位置 |
N35.24.08/ E139.15.15 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図29「丹沢」
2万5千分の1地図「大山」
20万分の1地勢図「東京」 |
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山岳区分 |
関東ふれあいのみち 神奈川県コース15「弘法大師と丹沢のみち」 |
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登山記録
山歩No |
7K15-20014
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登山日 |
2020年6月7日(日) |
歩程 |
7時間40分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
小田急本線秦野駅 |
パーティー |
1人 |
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今年1月に弘法山・権現山に登った。 これは関東ふれあいのみち 神奈川県コース9「弘法大師と桜のみち」のコースで、秦野駅から権現山から弘法山・吾妻山を越えて鶴巻温泉へとおりるルートであった。そのときに通過したのが善波峠である。 ヤマレコの記録では「善波峠(ぜんばとうげ・160m)は、神奈川県・高取山(556m)と弘法山(237m)の大山南山稜従走登山路の鞍部で、秦野市名古木ー伊勢原市善波を結んでいた峠。矢倉沢往還・現代の国道246号線。」とある。 このときに峠から大山までの道が「野菊と信仰のみち」として関東ふれあいのみちのサブコースとなっているのを知った。ひそかにいつか歩いてみたいとこのときに思った。
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小田急電鉄秦野駅
政府が新型コロナ疾病の流行によって全国に緊急事態宣言を出したのが4月7日。 これは5月26日に解除されたが、神奈川県は独自に3週間程度を目安に帰省や旅行など県域を越えた移動を自粛するよう呼びかけている。 そこで、自分は今年前半の登山はほぼ無理とあきらめて体力維持は県内の関東ふれあいのみちめぐりを中心に活動を行うことにした。 そろそろ梅雨入りも近づいたが6月の第一週というのは2011年に自分が三重県の大台ケ原山で日本百名山の完登をした時期でもある。地図を見ながら、「野菊と信仰のみち」を北上して蓑毛から弘法山まで南下する「関東ふれあいのみち」を歩くコースへ思いをはせた。 2020年6月7日(日)、天気予報は晴天。 普段通り朝7:00に起きて小田急線で秦野駅へ。2週間前にも関東ふれあいのみち16「大山参り蓑毛のみち」でこの駅に降り立ったので、もうおなじみである。自分の乗ってきた快速急行のあとには先週まで運休だった箱根湯元行きの特急ロマンスカーも運行再開しているようであった。
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水無川ハイキングコース
9:12秦野駅下車。 秦野駅から弘法山までは前回1月に歩いたのと同じコースである。 まずは、駅を出て北に水無川にぶつかるまで行く。 前回はここから東に車道を歩いたが、今回はまほろば大橋から河川敷に降りて遊歩道を軽くジョギングで弘法山の登山口まで行くことにした。 日曜日の朝ということもあり、まだ河川敷には人は少ない。 9:33弘法山公園への入り口に到着。 前回歩いたと同じ登山道を登っていく。地元のハイカーの単独行の方が前を行く。 9:44に浅間山を通過。前回は気が付かなかったがここには小さな祠がある。
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権現山から眺める大山
少し下って公衆トイレの横を過ぎると車道を渡って弘法山への登山口である。 いつもの「クマ出没注意」の立て札がある。 半分冗談かとも思うがインターネットで調べると、2019年になんと5回も目撃情報が寄せられている。 ただ丹沢全体でも個体生息数は30頭前後だろうとのことである。 9:55弘法山公園到着。 権現山の展望台に上がってみるが前回と違い、空気が澄んでいないので富士山を見ることはできない。 公園内の平和塔の向こうに大山が姿を見せていた。 大山の山腹には2週間前に来たばかりであるが、調べてみると大山の山頂に行ったのは2009年の3月であった。しょっちゅうその姿を拝んでいるが、なんともう10年も山頂には行っていないというのも驚きである。 10:00弘法山公園を出発。 トレランシューズで軽快に小走りにアジサイの咲く階段を駆け下りていく。
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弘法山大師堂
10:08弘法山の山頂(標高235m)に到着。 ここの大師堂の前で記念写真を撮らないと、関東ふれあいのみちの「弘法大師と桜のみち」の踏破証明にならないのであるが、前回1月に歩いたときにここで写真を撮るのを失念していた。 そこで今回、ここでハイカーの方に頼んでシャッターを押してもらう。前回来たときはこの山頂はずいぶんとにぎわっていた記憶があるがふと見るとベンチに座っている人も少なく、 ハイカーが5人ほどいるだけであった。 それほどコロナの影響で人が外に出ていないということであろう。
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善波峠御夜燈
10:11弘法山からの下りに入る。 高取山まで4.0㎞、 聖峰まで4.6㎞の標識がある。 10:24善波峠に到着。 解説には以下のとおりある。 「矢倉沢往還(やぐらざわおうかん)は、東海道の脇往還として江戸時代に整備された街道で、江戸赤坂門から相模国、足柄峠を経て駿河国沼津宿を結んでいた。大山への参詣道の一つであることから「大山街道」、「大山道」などとも呼ばれる交通の要衝であり絶対的な街道であった。江戸ー大正まで、大名行列、生糸・炭・煙草や日用品の流通、大山への参詣者など多くの人がこの峠を越えては、帰路登り返して来た。峠とは越えるだけではなく”往復”なのである。」 峠の脇には御夜燈というのがあり、この夜燈は文政10年(1827)に建てられ峠越えする旅人の安全を守ってきたが、江戸時代以降も茶屋の主人八五郎さんの手により明治末期まで点灯され続けたそうだ。
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念仏山
善波峠を出て念仏山(標高357m)への登りに入る。 途中、獣除けの柵を手で開けて通過するところがあった。コースタイム35分のところであったが、ほぼ半分の19分で念仏山の山頂に到着。 西側の秦野市の展望のよい場所であった。 2名ほどのハイカーの方が休憩していたがさほど広くない山頂なのでベンチを共有して使わなければ座ることができない。 とはいうもののソーシャルディスタンスがあるので少し気を使う場面だった。 自分はここでジェルを一つ飲んで栄養補給する。
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高取山山頂
念仏山からは野菊と信仰のみちの樹林の中のアップダウン縦走である。 八戸の頭と言われる454mのピークまで20分樹林の中を歩き、11:30聖峰不動尊との分岐を通過。 11:36に高取山の山頂に到着。 三角点を踏む。 この山頂からは大山の眺めがよい。 寺山の集落から1時間ほどで登ることができるので手軽なハイキングコースともなっているようである。大山をバックにセルフタイマーで写真を撮ろうと思ったがうまくタイミングが合わない。 最後は三脚ごとカメラが倒れて三脚の足が一本折れてしまった。 まあ百円ショップで買った三脚なのでこんなこともあろうとは覚悟はしていたことではあるが。
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不動越えの地蔵
11:46に高取山を出発。 ここから不動越えを経て浅間山を目指す。11:57に不動越えを通過。 才戸入口まで2㎞という道標がある。 かわいらしいお地蔵さまがあり、ここからは道は林道のようになっている。 この先尾根上にNTTの中継基地があるので車が入れるようになっているのだろう。 事実、オフロードバイクが一台正面からやってきた。結構な急傾斜の坂を下りてきたようである。 12:28百合の台と呼ばれるNTTのパラボラの立ち並ぶ場所に来た。大山・下社という標識に従って進む。 |
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浅間山山頂
12:39浅間山山頂(標高679.6m)に到着。 大山への登山道から少し離れたアンテナ基地の横に山頂はあった。 あまり展望はないが標識と三角点(三等三角点)がある。 三等三角点らしい。 コンビニで買った粗びきソーセージパンと牛乳の昼飯である。 山頂には20分いたが誰もハイカーは姿を見せなかった。浅間山を出発。12:57に蓑毛越えに到着。 浅間山山頂と蓑毛越えは目と鼻の先だった。 2週間前に写真を撮ったのと同じ場所でセルフタイマーで写真を撮影する。前回は蓑毛越えの標識にはなかった「感染防止にご協力お願いします。」というポスターが貼ってあった。
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蓑毛の宝蓮寺
13:29に蓑毛のバス停に到着。 関東ふれあいのみちの今回のコース15「弘法大師と丹沢のみち」の踏破証明撮影スポットは宝蓮寺大日堂である。 蓑毛のバス停のすぐ近くにその寺はあった。 たまたま6月第一日曜日はご開帳だということで大日堂の中まで参拝させてもらうことができた。 また隣の閻魔堂もわざわざ鍵をあけて参拝させてもらった。木倉光西上人入寂の地というのがあり、上人の遺言で「200年後に掘ってみよ」とあったということで1935年に本当に掘って遺骨や袈裟や観音像が出てきたということである。 即身仏という話は聞いたことがあったが改めて驚くべき宗教風習があったことに感銘した。
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71号線沿いロード 波多野城址公園から見る大山
13:50蓑毛からひたすらロードを走る。 下大槻まで8.5㎞とある。 途中、波多野城址公園を通り、新東名高速道路 伊勢原大山ー秦野区間の工事中の橋梁の下を通る。 来年2021年の完成を目指している場所である。田んぼの中を越え、途中でひざが痛くなったので歩いて、さらにはのども乾いて自販機で100円のメロンソーダを買うなど、かなり本格的なトレイルランニングとは程遠い遠足モードで距離を延ばす。走ること1時間、14:50ようやく、今朝展望台からまわりを眺めた弘法山公園が正面に見えてきた。
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再び権現山展望台
弘法山公園は午後になって、ハイカーというよりは犬の散歩に来ている人や家族連れという人が多くなっている様子だった。 馬場道から権現山まで15:10最後に痛い足を引きづるように階段を上って展望台に到着。 展望台の上から見た午後の景色は天気晴朗なれど視界は良好とは言えず、結局、今日は一度も富士山を見ることはなく終わった。秦野駅までの最後の1.4㎞のロードはやはり水無川の川沿いを走ったが、もはや走るというよりは膝の痛みをこらえてゆっくり歩いているかのような感じだった。 15:50、秦野駅到着。 コンビニでビールを買って電車に乗り込んだ。また一日、神奈川の自然を楽しんだ思い出が増えた。
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あとでヤマップで記録を確認すると、トータル走行距離21.9㎞、 行動時間4時間58分
休憩1時間36分の合計6時間35分だった。 コースタイム7時間40分のところなのでまあまあというところだろうか。 登りの標高1179m、下り1186mだった。 万歩計は43,272歩で消費カロリーは2,936KCALだった。 このあと3日間は体脂肪率がXX%台だったので結構なエネルギーを使ったようである。この善波峠から北へ蓑毛越えまで行って、蓑毛から秦野駅に戻ってくればよいという計画はなんとか日の長い時期でまた熱中症の危険の出る季節の前に実現することができた。 さてこのトレーニングを夏山に活かす機会は巡ってくるのだろうか?
(2020年6月 記) |
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