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神楽ヶ峰・苗場山
神楽ヶ峰・苗場山

基本情報
1 山名 神楽ヶ峰(かぐらがみね)
苗場山(なえばさん)
標高 2145m(苗場山)
山域 三国山脈
都道府県 新潟県・長野県
位置 N36.50.45/ E138.41.25
地図 昭文社 山と高原地図「16 谷川岳」
2万5千分の1地図「苗場山」
20万分の1地勢図「高田」
7 山岳区分 日本百名山
登山記録
山歩No 6510-11031
登山日 2011年10月9日(日)
歩程  7時間45分
天候 晴れ
形態 前日発テント1泊
アプローチ 関越自動車道湯沢ICより県道17号線三俣
パーティー 5人

 いつもお世話になっているY.Tさんがとうとう日本百名山と登頂する日がやってきた。 半年前から、我々山仲間の百名山達成者の先駆でもあるY.Iさんが呼びかけて10月の三連休ということで計画されており、満を持して4人の同行者を募った。 Y.Iさんの車で大阪から3人が、高速バスで東京から2人が参加。 幸い天気もよさそうなので紅葉登山が期待できる。  

湯沢

10/8(土)電車で池袋まで行き、西武バスの乗り場へ。 N.Kさんはもう集合場所に来ていた。 池袋から15時のバスに乗り込む。 目白通りに少し時間がかかったが、関越に乗ってからは、比較的順調。 上里で20分ほど休憩をする。 さすがに、10月ともなると日没も早く、関越トンネルを通る前にもう暗くなっていた、ほぼ定刻の17:56に湯沢のICで下車。 ICから歩いて湯沢の駅までテクテク散歩気分。江神温泉に寄って風呂をあびる。 シャンプーもついていて400円、結構繁盛していた。 源泉温度が56度のいい温泉だった。 あがってからスーパーで酒と晩飯の材料を買う。 つまみもから揚げやサラダなどうんと買った。20時に穴沢河川敷公園でテントを設営。 ヘッドランプをつけてテントの中で宴会。 21時すぎにY.Tさんから電話がかかってきてもう車は近くまで来ているらしい。 N.Kさんが迎えに行った。 皆で合流して再会を喜び合う。 駐車場の床に車座になって、一升瓶をかかえておでんをつまみに宴会をする。 23時ごろに寝たはずだが、だいぶ飲んでおりあまり記憶がない。 夜になってもう一台車が入ってきたが、気にせずに寝た。

和田小屋

10/9日(日)朝4:00すぎに車のヘッドランプの明かりでおきる。 とても朝食を食べる元気はなく、早々にテントをたたんで車に乗り込む。 コンビニでトイレを借りる。 5:00に車に乗り込んで、かぐらスキー場の駐車場に到着。 トイレに行列ができておりここで20分くらい計画よりも時間をロスすることになった。 6:21歩き出し。 和田小屋までの道はY.Iさんになんとかくっついて進む。 6:48熊出没の標識の前で写真を撮る。横断幕はY.Iさんがザックにくくりつけてもってくれる。  そこからはゲレンデの横につけられた道を上がっていく。 7:56下ノ芝に到着して5分休憩、歩くペースが私よりだいぶ速いY.Iさんの姿はもうなかった。 8:00出発。。 

中ノ芝

 斜面は次第に高度を増していくが、まだリフトのラインが横に見えている。 8:35中ノ芝到着。広くなって休憩するにちょうどいい。 ここはちょうど景色もよくなっているので前の休憩から30分ほどしか歩いていないものの休みを取ることにした。 紅葉も見事である。 8:40出発。 そこから20分で上ノ芝があったが、決して景色がいいところではないので、休まずに神楽ヶ峰を目指す。 

神楽ヶ峰

神楽ヶ峰は稜線伝いに登っていくが、ピークには特になにがあるというわけでもない。積雪時期には、かぐらスキー場からこの山頂までが初級の山スキーコースとなっているが、苗場山を展望する山なのだろう。 標識には8合目と書かれている。 あくまで、苗場山の前衛峰ということだ。 この神楽ヶ峰まで来て初めて南側に苗場山の全容が広がる。よく苗場山の写真というとここから見るものが多いが、 こちらから見ると100mおりて200m登るという話しのとおり、かなり切り立って見える。 

雷清水

神楽ヶ峰から下る途中に、富士見坂というところがある。 本当にここから富士山が見えるのであろうか? さらに進むと雷清水という水場があった。 ずいぶんとポリタンクの水が減ってしまっていたので、ここで給水することにする。 水場から5分ほど下ったところが最低鞍部。 そこからは厳しい登り。 途中、手を使って木につかまりながら登るようなところもあって、下りの人と慎重に行き違いをしながら登る。 

苗場山頂

10:37、山頂に程近いところで、前にいっていた4人と合流。 4人は、もう昼食をとっていたが自分は食欲がまったくないので、コーヒーとお茶とクッキーだけを呼ばれておしまい。11:07、最高峰にいって、標識の前で写真を撮る。 長短ふたつの横断幕に三角点をいれて写真を撮る。2009年の夏にここに登ったので約2年ぶりでの再来ということになる。そのときは6月だったので、結構、残雪があったが、今回は秋でずいぶんと山肌の色が色づいて、あのときとは違う景観を呈している。11:24山頂出発。 下りは行き違いの人に道をあけるために何度も停まりながらおりることになる。  

下山-神楽峰を目指す

11:36、気持ちが悪くなって休んでしまう。 前を歩くK.Mさんが気遣って待っていてくれた。 12:22に1896mの最低鞍部に到着。 そこから上り返しが苦しい。 心配したY.Iさんが荷物を持ってくれた。12:54神楽ヶ峰に到着。 13:05上の芝で腰をおろす。中の芝でベンチをゆずってもらって休憩。 少し水を飲んで休む。 下りの道はすべりやすいので細心の注意を払って降りなければならない。 下ノ芝で14時まで休む。 Y.Tさんが純水をくれたので、それで生き返る。 また、レモン味の飴もきいたようだ。

ゲレンデを下りて和田小屋へ

  林道とぶつかって少し登ると ゴンドラの山頂駅。 14:15目の前のゲレンデを下る。そこからはゲレンデの中をじぐざぐをきりながらおりる。傾斜はそこそこあるが、スキーのターンの感覚を維持すれば問題はない。 下の道をK.Mさんとおぼしき人が降りていくのが見えた。 レストハウスの前で待っていたので確かにK.Mさんだった。 結局先発2人と、後発2人に分かれてしまったわけだが、先におりたY.I・N.K両氏から連絡がない。 フルマラソンを走る脚力のN.K氏はとっくに駐車場まで到着しているだろうと思い電話をしてみるが、出てくれない。 仕方なくのこり20分歩きましょうと励ましあって、15:00和田小屋から歩いていくと3-4分で車が上がってくるのが見えた。 泥のついたくつをはらって助手席に乗せてもらう。 

草津温泉にて

車は湯沢ICを通り過ぎて、酒屋に寄る。 湯沢ICから高速に乗って、月夜野ICまで、そこからロマンチック街道をひたすら走って、18時に草津温泉の旅館、小島屋に到着。こちらはY.Tさんが予約してくれたが、手違いで最初の宿がダブルブッキングで宿泊できなくなってしまい、グレードアップして近くの旅館を紹介してくれたというラッキーな背景がある。 確かに、たいへん広くてきれいな部屋である。 夜の宴会にそなえてN.Kさんに氷を買ってもらっている間に、4人で風呂に入る。 夕食は19時から、おかみさんに写真を撮ってもらう。 部屋食なのでお膳で食べる。 ビールは4本、あとは、かってきた八海山を飲む。 山での楽しい思い出話に花を咲かせて、酔い覚ましにまた風呂にはいったりしたあと、前日の疲れもあって倒れるように22:30就寝。 。 

朝の散歩 高速バスで新宿へ。

 10/10(月)祭日。 晴れ。 皆は6時前からおきていたが、自分は6:30になってやっとおき始める。 旅館の周りの散歩。 湯畑に行って写真を撮る。 それから、白幡の湯に入る。頼朝も入った名湯らしいが、湯船がせまいのとお湯が熱いのと、もうひとつの湯船にはまだお湯を張っている最中だったので閉口する。 そのあと、はしごで、千代の湯に入る。 本来520円必要なところだったが朝早くて係員がいなかったので、無料だった。 8:00に朝食。8:50から再び、旅館の屋の風呂に入り、パッキングを済ませ、9:30に旅館を出る。 バスターミナルまでは歩いて5分。 お土産に饅頭を買って、10時に新宿行きのバスに乗る。 湯めぐり号という名前だけあって、川原湯温泉や伊香保温泉にも乗車して、結局満席になった。 バスは目白通り、明治通りを通って 30分遅れて、14:45に新宿駅東口に到着。丸の内線に乗るY.T氏、N.K氏とと別れて電車で帰宅。 



疲れと飲みすぎとで、特に下山の時の体調は最悪だった。 同行の諸氏に迷惑をかけてしまったことをお詫びしたい。 今回の和田小屋からの祓川コースは、ある意味で苗場山の表登山道ともいうべきものなので登っておいてよかった。 2年前に小赤沢から登ったのとは趣向の違う景観だった。 スキー場を登るということもあり、眺めがいいのと、やはり、神楽ヶ峰から見る苗場山の表の顔は圧巻だろう。小赤沢から登ったときの苗場山はなだらかな山だという印象を180度転換させてくれた。 苗場山は険しい山である。 その2つの顔を見せてくれるところがこの山の良さであろう。
(2011年10月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています