日本山歩日記 本文へジャンプ

トマム山

トマム山

基本情報
1 山名 トマム山 (とまむさん)
標高 1239m
山域 日高山脈
都道府県 北海道
位置 N43.04.43/ E142.35.46 
地図 昭文社 山と高原地図「-」
2万5千分の1地図「下トマム」
20万分の1地勢図「夕張岳」
7 山岳区分 ハイキング百選
登山記録
山歩No 60A0-11005
登山日 2011年2月21 日(月)
歩程 0時間30分
天候 晴れ
形態 日帰り
アプローチ JR石勝線トマム駅より送迎バス「トマムリゾート」下車
パーティー 1人

私がトマム山に登ったのはもちろん登山が目的ではなく、あくまでスキーに来たついでに寄ったというだけである。トマムというスキー場は以前北海道にきたときに車で横を通った。  ちょうど、真夏のツインタワー横目で見ながら通った記憶がある。 トマムは星野リゾート・トマムというところだ。 千歳空港から帯広へ行く途中に道央自動車道を東に進むと、左手に見える。私が夏場の景色で見たのは、2007年にトムラウシに登るときだったろうか。 

スキー旅行

夏場はこの山にトマムスキー場ゴンドラの山頂駅から山頂まで登山道が作られている。アルファ・キャビンと呼ばれるゴンドラは夏期(6月19日~10月28日)は早朝、8時半まで営業していて、ゴンドラの山頂駅から徒歩30分ほどの登りで山頂に到着することができる。 山頂駅の横では 雲海テラス があり、ホットドリンクなどを提供している。雲海テラスや山頂からは冠雪した十勝連峰や芦別岳、夕張岳がきれいに見えるようだ。

トマム・リゾート

私が登った2月はそれこそスキーシーズン真っ盛り。 2月19日(土)の朝、羽田空港に車を置いて千歳から特急列車に乗る。トマムの駅からはスキー場の送迎バスが来ていた。 ディーゼルエンジンの馬力のある左右の幅が広い大きなバスだった。 トロリー式になっており、長い車体の中央部がカーブでは曲がるようになっている。 ホテルは、ヴィラ・スポルトという第三ゲレンデの目の前。 比較的ゆるいコースなので練習に滑走するにはちょうどいい。リフトを降りてから少し斜面があるが、ここは中級コースということになろうか。 

水の教会

2月20日も終日スキーで楽しむ。 このトマム・リゾートの楽しみは夕食である。ザ・タワーに行く途中のレストランで食べるが、バイキング・スタイルなのでどうしても食べ過ぎてしまう。有名な氷の教会はライトアップしていて、内部を見学することもできた。氷の教会は本当に冬だけの展示物であるが、かたや水の教会のほうは実際に教会として礼拝や結婚式にも使われる通年の設備だ。案内係の話によると、BOAのメリクリのPVの舞台に使われたのもここらしい。 

第8リフトへ

2月21日、しばし第10クワッドに乗って、ラバーズレーンを滑ってそのあと弟9リフトのあたりをすべる。 アルファ・キャビンに乗って山頂駅まで行く。 このキャビンは2501mをおよそ12分で運んでくれる優れものだ。 4人乗りなので、さほど運搬力なないが、寒くないのが何よりの救いである。 上級コースのザ・グローリー(1500m 20度)をすべっておりる。さらにもう一度キャビンに乗って、グローリーの左手から、弟8リフトの乗車口のほうへ行く。 この第8リフトは珍しくシングルリフトで約10分間乗る。 下りたところがもうこのスキー場の最高地点となっている。ここから、約5分、板をはずして樹林の中を坪足で登っていく。 あとでわかったが山頂の手前は立ち入り禁止区域になってるのでご注意を。 

トマム山山頂

夏場であれば、三角点がありわかりやすい山頂も雪に覆われていたので、ここが最高点だと思われる場所で記念写真を撮る。風は少しあるが、寒さが身にこたえるというほどではない。やっぱり、スキー場から上がってきたと思われるシュプールが無数にある。 気温が低いので、表面はしまっており、板がもぐるということはない。 むしろ、エッジがききにくいくらいで、下りはスピードをうまく制御しないと危険なのだろう。 

大雪山

北方向に、大雪連峰が広がっている。 雪をかぶっていて
素晴らしい姿だ。 一番高いところが旭岳だろうか。手前に十勝岳が見えている。 一番右のやや雲にかくれかけているのはトムラウシだろうか。 
   

芦別岳・夕張岳

 山頂からは、横滑りしながら北に行くと、上級者限定開放コースに出る。 本当はここを滑走するためには事務所で登録をしてゼッケンをつけてヘルメットを着用しなければならない。30度以上斜度があるので慣れていない人にはきつい斜面だろう。 
 
はるか北西方面遠くに芦別岳、夕張岳も冠雪した姿を見せている。 

日高山脈

翻って、東の方向には、トマムスキー場が大きな姿を見せている。 ガレリアタワーも眼下だ。
ここから南には日高山脈の主稜線がつながっている。 左手にある手前が芽室岳だろう。 一番高いところは2000m級の高さのある鳶別山や幌尻山だろうか。幌尻山に登ったのは2007年の7月だった。 そのときもとても展望がよかったが、こちらのトマム山の方を自分は見ていたのだろうか。

上級者限定コース

しばらくすべると、上級者コースに合流。 ここからさらに下は「最上級者限定コース」(1400m平均26度、最大35度となっている。 全面非圧雪のため、天然の雪になるが、このトマム一の難コースは新雪のときにはパウダーを滑れるということで上級者には人気なようだ。 すべりきると、第8リフトの真上に出てくる。 思わず、もう一本といいたくなるところだ。 

ノーススター

さすがに最上級者限定コースというだけあって一筋縄ではいかなかった。2度ほど足をとられて転倒した。 自分の実力も省みずにこのコースに入ってくる愚かさにあらためて感動しつつ、同時に、折角ここまで来たのだから一番難しいコースにチャレンジした自分を少しほめてあげたい気持ちも沸いた。 第8リフトをもう一度のぼり、少し斜度がゆるいが、それでも上級コースのノーススターを下った。 天気がよいが気温が低いので雪の状態はまだ午後になってもさらさらで、気持ちよく滑走することができた。


トマム山は、夏でもキャビンで雲海散策を案内しているだけあって、すばらしい展望の山だった。 スキー場から少し足を伸ばして、このような素晴らしい北海道の山々の姿を見ることができたのはラッキーだった。
(2012年1月 記)

 日本山歩日記WEBトップ
地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています