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横尾山
横尾山

基本情報
1 山名 横尾山(よこおやま)
標高 312m 
山域 六甲山地
都道府県 兵庫
位置 N34.39.56/ E135.06.30 
地図 昭文社 山と高原地図49「六甲・摩耶・須磨アルプス」
2万5千分の1地図「須磨」
20万分の1地勢図「和歌山」
7 山岳区分 関西百名山
登山記録
山歩No 5532-22008
登山日 2022年4月3日(日)
歩程 19時間40分
天候 曇り時々小雨
形態 日帰り
アプローチ JR山陽本線塩屋
パーティー 2人
動画URL https://youtu.be/VK-8mJwo3IA へのリンク

日本山歩日記を2011年12月に開設したときに、記録にどういうインデックスをつけるか悩んだ。 日本百名山や日本三百名山・関東百名山は当たり前にラベリングをした。 関東ふれあいのみちや西国三十三箇所も当たり前にそのネーミングがつく。 なやんだのがそれ以外の里山を含む数々の山の記録だった。 それを「ハイキング百選」というくくりにしたのだが、そこにトップで出てくるのが「六甲山全山縦走」である。 1994年に歩いたかのごとく掲載しているがそれは塩屋ー宝塚の56kmの完全な縦走ではなく、菊水山から宝塚までの38kmである。 従い、自分の中では生きている間に塩屋ー宝塚の全山縦走はいつかは実現したい夢であった。 古い友人が1年前に一人で実行、自分もやってみたいと虎視眈々と月100kmジョギングのトレーニングを積んできた。

すみよし公園の桜

4月3日(日)朝4:00、神戸市東灘区のすみよし旅館に泊まった自分は腕時計のアラームで目を覚ました。 いよいよ六甲全山縦走にトライする日がやってきた。 前日は羽田空港から伊丹の大阪空港に空路関西に入り、レンタカーを借りて播州清水寺を訪問するという西国三十三箇所めぐりをした。 山ではないので足に筋肉の負担はかけないようにした。 問題は天気である。 予報では降水確率が60%に上がっていた。 前日、播州清水寺でラジオを聞いたときも西日本は南部を中心に雨が降るといっていた。 持ってくれればよいのだがと祈るような気持ちで5:00に宿を出発。 夜明け前であったがすみよし公園の桜が満開で見事であった。

JR住吉駅

5:17、JR東海道線住吉駅の改札口で今回同行してくれる友人のN.Kさんと待ち合わせ。彼は1年前の3月の六甲全山縦走を成し遂げている。そのときも誘われており気持ちの上では半分以上いくつもりになっていたのであるが、2021年1月に第二回目の緊急事態宣言が全国に出された。 このため、3月に関西に移動するのをあきらめるしかなかった。 N.Kさんからは次回チャレンジするときには同行してくれるというありがたい言葉をもらっていた。 それから1年、兵庫県の蔓延防止等重点措置は3月上旬に解除、神奈川県も3月21日に解除となったので、JAL便を往復に使い久しぶりの兵庫県の山のアタックがかなった。



塩屋駅

住吉駅を5:27に出る西明石行の始発に乗車。 意外と乗客は多かった。自分は2003年まで神戸に住んでいたのであるが、そのときには存在しなかった「摩耶駅」に驚き(当時は六甲道駅の次は灘駅であった)同時にこの日登る「摩耶山」に思いをはせた。三宮駅でかなりの乗客が下車したが、また土曜の晩に夜勤仕事で帰宅する人や朝まで飲んでいて帰る人も多いのか、結構な乗客がまた乗り込んできて座席はいっぱいになった。 5:54塩屋駅に到着。


六甲全山縦走路 起点

塩屋駅前にはトレイルランニングに行く半袖短パン姿の若い男性が数名円陣を組んでいた。Youtube動画を撮影するために、ちょうど「こうたろう」さん(先輩Youtuber)が撮影していたのと同じ駅の改札を出た整骨院の前の通路でオープニングスピーチを録画する。6:03いよいよ出発である。 山陽電鉄の塩屋駅を左手にしながら商店街の細い路地を通って西へ進み川へ出る。 川沿いに少し歩いて毘沙門天の標識に従いながら坂道をあがる。 しおやこども園の横を通りきれいな桜の下で六甲全山縦走路の標識を見ながらスタート記念写真を撮影する。


塩屋からの登り

坂道はコンクリートの舗装であるがやがて山道に変わっていく。 前の近隣の散歩の方が歩き、後からトレランの恰好をした方が2-3名登ってくる。 当然ながらこのパーティーの順番は山道の途中であっという間に逆転してしまった。 自分はあろうことかあと少しで須磨浦公園という樹林の途中で、早速Goproのバッテリーが消耗してなくなってしまった。 昨日、播州清水寺と帰りに神戸市内で動画を撮影しすぎたせいであろう。 N.Kさんには申し訳なかったが少し休憩をとってもらいバッテリーを交換する。

 

須磨浦山上遊園

バッテリー交換して無事に駆動するGoProを片手に須磨浦山上遊園の敷地の中に入っていく。 ここの桜は満開で見事である。 6:30ラジオ体操をしている集団の間を抜けて、毘沙門天の祠でお参りをする、本日の登山の無事を祈る。 そこから少し水平道を進んで須磨浦観光リフトの終点駅をすぎたところが本日の第一座目、旗振山の山頂手前、旗振茶屋であった。 旗振茶屋の見晴台から見る明石海峡大橋の姿は見事であった。 前回2018年の5月にH.H氏とここに登った時はいきなりこの茶屋でビールを飲んでしまった。 今日はまだ先が長いのでビールはなし、パノラマ動画の撮影だけして先を急ぐ。 


鉄拐山頂

旗振山から先は比較的平坦な山道になっており軽く走る。 鉄拐山の山頂に到着した。 神戸市須磨区と垂水区の境界にあるこの標高237mの山は標高こそ低いが、その眺めの素晴らしさは西日本屈指といえるのではないだろうか? 自分のYAMAPのアイコンの写真にの使っている。 トレランの3人組の方が山頂にいた。 やはりトレランは極めてメジャーな競技になりつつあるのであろう。 やがて地図の上では下を鉄拐山トンネルが走っている。 地下を走っているのでわからないが第二神明道路の高倉山トンネルもある。ここは遊歩道になっているので、高倉山の公園のおらが茶屋で休んでいる人たちもいる。 前回来たときはトイレを使って展望台から景色を見たが、今回はスキップして先を急ぐ。 


400段階段

高倉山からは鉄の階段を一気に下りおりる。 高倉台の団地は完全に人家である。 スーパーコーヨーがあるが、さすがにまだ開店前であった。 2週間前に六甲キャノンボールが開かれたときも、このスーパーで補給している人がいたということで、さすがにそのときには特別時間で営業していたのであろう。 団地の中の桜がとてもきれいだった。 歩道橋から県道65号線を渡ってから200mほど北西に進んでここから恐怖の400段階段が始まる。 階段のふもとに近隣の方がいた。 少し話したが段差は500段あるという。 400段階段ではないと着てさらに戦々恐々となる。 


栂尾山

N.Kさんと400段階段がいったいいくつあるか数えながら歩く。 300段くらい数えたところで二人のカウントで20くらい差があった。 まあ、そんなものだろう。 登りきったところが横尾山だと思い込んでいたが、実際は横尾山はもう一つ先で栂尾山だった。 確かに関西百名山になっている横尾山はあまり展望がよくなかった記憶がある。 栂尾山は山頂に木製の展望台があって明石海峡や須磨浦海岸が見事に見える。 

 

横尾山山頂

栂尾山の展望台を後にして今度こそ横尾山を目指す。 横尾山へは比較的平坦な縦走路であった。7:28 標高312mの山頂に到着。 山頂ではさほど展望があるわけではないが、南側は開けている。 GoProの三脚を出して動画で記念写真を撮影をする。ここが関西百名山の一つに選ばれているのは付近の風化した花崗岩の尾根筋に小さな山がいくつか集まっていて『須磨アルプス』という景観を作っているからに他ならない。前回横尾山の先の須磨アルプスで昼食にしたが、今日はまだ朝の7時半ということで少し心に余裕が生まれる。 

六甲全山縦走の旅はこうして幕を開けた。空はどんよりと曇っており、前回2018年の5月に歩いたときと比べて日差しがない分暗い感じは否めないが、前回は登山靴・今回はトレランシューズということもありやはり足取り軽く良いペースでたどり着いた。いよいよここからが六甲山全山縦走の核心部で最大の難所である須磨アルプスに入っていくのである。

(2022年5月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています