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赤坂山
赤坂山

基本情報
1 山名 赤坂山(あかさかやま)
標高 824m (三等三角点)
山域 野坂山地
都道府県 滋賀・福井
位置 N35.31.12/ E136.01.24 
地図 昭文社 山と高原地図45「比良山系」
2万5千分の1地図「駄口」
20万分の1地勢図「岐阜」
7 山岳区分 関西百名山
登山記録
山歩No 5120-14021
登山日 2014年5月31 日(土)
歩程 4時間30分
天候 快晴
形態 日帰り
アプローチ 湖西線マキノ駅ーマキノ高原
パーティー 4人

関西百名山の赤坂山は大昔に一度訪ねたことのある場所である。 1986年の12月、これは初めて会社の山岳部に入って納山会という恒例の忘年会行事に参加したときの会場である。あいにく天気は朝から雨。 レインスーツを来て寒い中を登り、ひたすら根性登山だったことを記憶している。 もちろん、展望の記憶などない。 あれから28年の時を経て、再び登るチャンスに恵まれたので、参加することにした。。

JRバス京都到着

静岡を22:00に出発する夜行バスで京都へ向かう。 今回利用したのはJRバスで京阪神ドリーム1号というものである。 車両情報では3列シートとなっていたが1階部分の8席ほどは隣に席がある構造だった。 幸いキャンセルがでたのか、自分の隣の人は別の席に移ってくれたので比較的広い状態で眠ることができた。 焼津で停車して牧之原で休憩。 浜松で最後にお客を載せてそれからは関西までは熟睡していった。

朝の京都タワー

朝、5時に京都駅烏丸口に到着。 友人との待ち合わせが8:39にマキノ駅なので時間が余り過ぎるくらいだ。 4月に蓬莱山に来た時もそのような状態だったが、今回は5月末だということもあり、京都駅に着いた時はもうだいぶ明るくなっていた。いつものように吉野屋で朝食を済ませるがそれでも時間が余っているので、鴨川まで歩いてみることにした。 
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鴨川

  八条通りをそのまま東へ。 竹田街道八条を過ぎて、河原町通を渡ると市営住宅がある。 そこを過ぎると鴨川の散策公園となる。 鴨川の川べりでは早起きの人がジョギングしたり犬を散歩させたりと晴天の朝を楽しんでいた。 驚きだったのは、川の中に入って網で魚を取っている人がいたことだ。 本当にこんなところで魚が捕れるのだろうか? 近くにはJRの橋脚があり、東福寺へ行く電車が走っていた。

東本願寺

  鴨川の堤防を北に歩いて、塩小路通りをすぎ七条通りで道路に上がる。 そこから今度は西に向かって進む。 朝早いので歩いている人も少ないが、時折、外人の観光客などにすれ違う。 烏丸通にぶつかり、東本願寺に参拝する。 この時期は朝5:50から境内に入れるようである。 「阿弥陀堂御修復工事のため、御本尊は御影堂内の仮阿弥陀堂にて御安置しています」と書かれている。 なるほど、阿弥陀堂は大きな工事壁で覆われている。 さっそく靴をぬいで御影堂に入りお参りをする。 工事中の阿弥陀堂も中に入ることはできるので展示を見て7:00に京都駅に戻る。  

湖西線車内

7:24に湖西線に乗車。 まだこの時間なので乗客は多くない。 京都駅から乗った人も山科で2割くらい、堅田・近江舞子でそれぞれで2割ずつくらい下車して、近江今津を過ぎると車両には一人もいない状態だった。 駅で下車するには、ボタンを押して自分でドアを開けなくてはならない。 そういえば雪国の電車はそうであったなあと思いだす。 マキノ駅に到着したのが8:39。今回のリーダーのR.M氏は先に来ていた。 15分ほど前に到着する前の列車に乗ったという。 ここで、今日、車を出してくれるA.D氏とその夫人が来るのを待つ。

マキノ駅

マキノ駅では大きなリュックを持った青年の登山パーティーが降り、路線バスはほぼ満席で、なおかつ乗り切れない人がタクシーに分乗してた。 高島トレイルを縦走するのだろうか?5分ほどで、A.D氏の車は到着。4人でマキノ高原を目指す。 マキノ高原には結構な数の登山者がいたが、われわれは歩く時間を短縮するために、黒河峠まで車で入る計画をしていたので 白谷温泉をすぎて黒河林道を進む。 舗装されていないルートだったので入るには四輪駆動の車が有効だろう。 

黒河峠

  9:20黒河峠に到着。数台の車が先に停まっていた。 空いている場所に車を停めて、トイレを済ませて出発。 高島トレイルの標識がある登山口には赤坂山歩道の案内が記載されている。 赤坂山までここから3.3㎞の表示がある。 稜線に向けて上がる。春先だということがあり、とにかく毛虫が多い。 いたるところに毛虫がぶら下がっておりちょっと油断するとすぐ服についてしまう。 

開けた木道

やがて標高650mほどのところで、木道が現れる。 ここから先の進む道が見えて気持ちのいい景色である。 歩き始めて50分、10:18に三国山との分岐に到着した。 ここで初めて別の登山者と遭遇。 三国山に登り終えて下りてくる単独の方のようだ。 三国山までは意外と険しいのぼりの道が続く。 分岐からは標高差80mほどあるようだ。 三国山は標高876mなので今日登るもっとも高い場所だということになる。

三国山山頂

  10:33に三国山の山頂に到着。 三角点がある。山頂は少し藪に覆われているがそれでも上ってきたマキノ高原方面の景色を楽しむことができる。 あまり山頂は広くないのでとりあえず記念写真を撮影しておやつを食べて10:45出発。約300mもどって先ほどの分岐まで行く。 ここから高島トレイルの縦走路である。 途中にはテントを張ったら気持ちいいだろうなと思われるタニウツギの咲いている平地があってその先に水場がある。 今回は水は十分に持ってきているので補充せず通過。
 

明王の禿

11:17に明王の禿が見えてきた。 ここは視界が開けて気持ちがいい。28年前の12月に雨の中を苦しみながら登った時には、この明王の禿の岩場で肩を寄せ合っている写真が1枚だけ残っている。 今日はその時とは打って変わって絶交の登山日和である。 ただ、PM2.5 の影響か決して視界はよくない。 それでも明王の禿から見る赤坂山は山頂部分がピラミダルになっており思わずテンションがあがる。給水休憩をして11:34出発。

赤坂山山頂

ここからは砂地のザレバで下りは要注意である。 鞍部には高島トレイルの標識があるので、悪天の日でも進む方向はわかるだろう。 残雪期だとルートどりが少し難しいかもしれないが。 11:48に赤坂山の山頂に到着。 山頂は広いが、三国山と違ってたくさんの登山者が休憩していた。 お昼の場所を確保して持ってきたおにぎりを食べる。 K.Dさんが冷やしたトマトとみかんを持ってきてくれたのが嬉しかった。眺めが良ければ北には日本海が広がっているのが見えるはずだが、遠くはかすんでよく見えなかった。。

山頂全体写真

目を転じて南を見ると、粟柄越への縦走路が広がっており、途中に人工構造物の鉄塔があるのが少し目障りであるがそれでも蛇谷峰方面比良の山が広がっていた。 山頂で登山者にシャッターを押してもらって全員で記念撮影。 赤坂山の山頂を示す標識は板でできているのだが縦に割れてしまっており持つのに苦労した。

無事下山

下山ルートは来た道を下る。赤坂山歩道に従って3.0㎞の道を下る。 進む方向はよく見えているのだが、駐車場のある黒河峠は樹林の陰になるのかその位置は確認できない。 およそ300mの標高を下げるので、再び毛虫に注意しながら進む。 14:07に黒河峠の駐車場に到着。 トイレを済ませて再び悪路の黒河林道を下っていく。 途中ハンドルをとられそうになったり、フロントガラスにくっつこうとする毛虫を避けたりしながらワイワイ言って舗装された車道に出た時にはほっとした。 161号線から303号線を通り塩津から8号線に入り次の目的地である賤ヶ岳を目指す。

赤坂山は二度目の登頂だったが、前回とは全くイメージの違う山であった。 春・秋にはこのように素晴らしいハイキングコースなのだがいったいどうして28年前雨の中を登ったのだろうか。 まあ、そのつらい思いでがあったからこそ今回再チャレンジしようと思ったわけであるし、結果として素晴らしい山旅を楽しむことができた。 リーダーと運転をしてくれた仲間には感謝したい。
(2014年6月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています