 |
 |
基本情報
1 |
山名 |
霊仙山(りょうぜんざん) |
2 |
標高 |
1094m (三等三角点) |
3 |
山域 |
鈴鹿山地 |
4 |
都道府県 |
滋賀 |
5 |
位置 |
N35.16.45/ E136.22.53 |
6 |
地図 |
昭文社 山と高原地図44「御在所・霊仙・伊吹」
2万5千分の1地図「霊仙山」
20万分の1地勢図「名古屋」 |
7 |
山岳区分 |
関西百名山、花の百名山 |
|
|
登山記録
山歩No |
5100-16013
|
登山日 |
2016年6月4 日(土) |
歩程 |
6時間10分
|
天候 |
晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
JR醒ヶ井駅から県道17号榑ヶ畑の登山口 |
パーティー |
3人 |
|
 |
|
 |
|
|
前に霊仙山に登ったのは記録で見ると1990年10月8日になっていた。 すなわち、今から26年前に1度登ったことになっている。1985年に伊吹山に登った際に、山頂から正面に見えていた大きな山の塊が霊仙山であった。 そのときに、必ずこの山に登るぞと意気込み、そして5年後に同じ山岳部の仲間で登ることになった。 職場の同僚で車で行くなら自分も行きたいという人がいて、その人は下山後にマスを食べるのを楽しみに霊仙山に登ったのであるが、結局、下山後は時間が遅く養鱒場が閉鎖されており、マスを食べることはできなかった。 今回は、今年一緒に登るのがすでに3回目となるA.Dさんが車を出してくれての合流である。 ご夫人と3人での山行となる。
|
新幹線で米原駅へ
2016年6月4日(土)朝は5時に起床。5:50に家を出て、 6:42の新幹線に乗車する。 前回この始発のひかり号で座れなかった経験があるのであらかじめ指定席をとっておいた。 名古屋で8分の待ち合わせで別のひかり号に乗り換えて8:30米原で下車。米原駅で15分ほど待っているとA.Dさんと夫人のK.Dさんがのった車が到着した。 久しぶりの再会を喜び、本日のコースである榑ヶ畑コースの登山口を目指す。
|
 |
榑ヶ畑の登山口
8:59、醒ヶ井の駅前を通る。 米原から一駅であるがひなびたいい感じのたたずまいである。 JRの駅と道の駅がそのまま一緒になったような作りである。榑ヶ畑コースはJR醒ヶ井駅を南へ入り榑ヶ畑養鱒場を通過。狭い林道を登っていった行き止まりにある。登山口には10台ほど駐車スペースがあるが、満車状態であったので、われわれは100mほど下の広場に駐車することにした。 隣では岡崎ナンバーの単独の方が出発の用意をしていた。 登山口はゲートにクマ出没注意の看板がある。 本当にここにクマが出るのだろうか? 歩きだしてすぐ東屋があり、コースの概念図が掲載されている。 林道に沿うように山道を進むとすぐに林道の分岐で別れて登山道が始まった。
|
 |
山小屋「かなや」
道は廃村となった榑ヶ畑の集落跡へ続いている。 コケのついた石垣が古めかしい。最盛期(明治22年ごろ)に家屋は50軒くらいあったらしい。上部から天水を敷いた水場となっている最上部は山小屋「かなや」である。 ここのご主人はこの廃村の出身の方のお孫さんらしく、普段は麓で暮らしているようである。 水場にオロナミンCや麦茶が冷やしてあり、ボックスにお金を入れて品物を持っていくいわゆる無人販売所になっている。
|
 |
汗ふき峠
山小屋「かなや」を過ぎると植林の中をじぐざぐの急登を進んでいく。 山小屋から20分ほどで2合目汗ふき峠に到着。ここから落合に下るルートがある。 この峠を越えて旅をする人もいたのだろうか。 汗ふき峠で少し休憩。 登山者が3人我々をぬかしていった。
|
 |
五合目見晴らし台
汗ふき峠を出て落ち葉を踏みしめて進む。 やがて3合目多賀町の標識が現れる。 木の根をまたぐようにして少し急になってきたじぐざぐを樹林の中を歩くと、4合目の標識が現れた。4合目からはまだ少し急な樹林ようなところであったが、やがて尾根伝いの広い地形になり、左手に岩場も現れた。 登山道の脇にはきれいなタニウツギが花をつけている。 ひと登りすると5合目の見晴らし台に到着。 ここから長浜の町と琵琶湖を臨むことができる。
|
 |
山頂を目指して
5合目を過ぎると森林限界を出たようになり前方に視界が広がる。 左手には谷山谷を見下ろすようになり、そして右手には目指す霊仙山の支尾根と思われるピークも見えてきた。谷をはさんで反対側に伊吹山の勇壮な姿も見える。 なかなか快適なコースである。 登山道ややがてゆるやかになり6号目に到着。 ここから先はほとんど木も生えておらず、行く手がずっと見渡せる。
|
 |
お虎ヶ池
11時に7合目のお猿岩に到着。どこがどうサルに見えるのかという品評会をする
ここからは何か北アルプスのカール地形を歩いているのかと疑うようなルートである。 地形上にはカルストのような石灰岩の岩以外ない見当たらない。 ところどころある登山道以外の踏み跡はけもの道なのだろうか? お虎ヶ池といわれる湿地帯に到着。 池の前には鳥居がたっていて小さな祠もある。
|
 |
九合目経塚山山頂
お虎ヶ池から山の西側を巻くようにして進むと正面に山頂標識のある山が見えてきた。 先行していた単独行の方が休憩しておられる。 ここが9合目の経塚山だった。 山頂からは今度は北側の景色が広がっている。東には、霊仙山の山頂とその左に数百メートル離れたところに最高峰と思われるところがある。 経塚山から西には避難小屋が見える。 単独行の方はそこでお昼にするのか、小屋のほうへ歩いて行った。こんな眺めのよい山に炊事道具と酒をかついで上がり避難小屋に一泊したらさぞ楽しいことだろう。
|
 |
霊仙山最高峰
経塚山から最初に最高峰を目指す。 ルートとしては稜線に沿う形で直登りできるので進む。 少し風があるので低い灌木が揺れているのが分かる。 下から見ると、最高峰では数名の方が休憩をしているようである。 XXに最高峰到着。 鈴鹿方面の山が見えるがあいにくガスで頂上は曇っている。 右手の高いところが御池岳で左手が藤原岳だろうか? K.Dさんは最高峰から離れたところで休憩していた女性陣が何を見ているのか紀になってそっちまで行っていた。
|
 |
霊仙山頂
しばし景色を楽しんだ後は、最高峰へと言ってみる。 景色はさほど変わらないがこちらは、大きな山頂標識があるので記念写真を撮るならやはりこちらのほうであろう。 少し風があるので、岩陰に移動して昼食をとる。 EPIに自分の持ってきた湯とA.D氏がテルモスに入れて持ってきた湯をかけてやっと沸騰し始めた時に、なんと、足場の悪いEPIごと鍋をひっくり返してしまった。 おかげで、ラーメンを作るはずだった湯はほとんどこぼれてしまった。 まずい。 残りのペットボトルの600CCの湯を沸かしてなんとか2人前のラーメンを作って3人で分けて食べた。 A.Dさん、K.Dさん本当にごめんなさい。
|
 |
下山路 谷山谷
トライルランニングの人たちが山頂で写真を撮っていた後ろに並んで全体写真を撮影する。 帰りは山頂から経塚山を経由せずに直接お猿岩のほうへ向かって歩いた。ルートとしてはショートカットになったようだ。 下りで見る谷山谷はなかなか鋭く切り込んでおり、高度感のある下りだった。 見晴らし台でゼリーを食べて、ほとんど空になった水を飲んで、 14:30に下山した。
|
 |
レストランでお楽しみの鱒をいただく
帰りはお決まりの養鱒場でのグルメである。駐車場に車を停めて、レストラン「きたがわ」でたたみの間に上がらせてもらう。 ラーメンを一人2/3人前にしておいた(というか結果的にそうせざるを得なかった)ので、ベニますの刺身はとてもおいしくいただくことができた。 ニジマスの塩焼きも山に来たという実感を持たせてくれる味だった。 店を出て養鱒場を見物。
|
 |
醒ヶ井養鱒場
ここは明治11年(1878年)に設立された日本でもっとも歴史のあるマス類の増養殖施設である。 日本最古の養鱒場はたくさんの養殖の稚魚が泳いだいた。さきほど食べたビワマスは琵琶湖固有種で重要な水産資源の一つであり、ここで40年前から養殖をしている。 釣り堀のあったが自分が40年前に釣りをした池と同じかどうかは今一つさだかではなかったがとにかく子供のころに来たことを思い出させる景色があった。 15:45出発し、新幹線で米原から帰った。
|
 |
霊仙山の思い出はA.D氏も自分も何か山頂付近がクマザサにおおわれている山だった記憶がある。 しかしながら、今回登った山は、もっとアルペン的な草地の山だった。 30年ほどの間に山頂付近の生態系が変わってきているのだろうか? いずれにせよ、1000mほどの標高でまるで北アルプスを歩いているような大迫力のこの山はやはり近畿の名山と呼ぶにふさわしい。 フクジュソウのきれいな花の百名山なのでぜひ、次はその季節に来てみたいものである。
(2016年7月 記) |
|