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横山岳
横山岳

基本情報
1 山名 横山岳(よこやまだけ)
標高 1,132m (二等三角点)
山域 伊吹山地
都道府県 滋賀
位置 N35.36.05/ E136.15.41 
地図 昭文社 山と高原地図「」
2万5千分の1地図「美濃川上」
20万分の1地勢図「岐阜」
7 山岳区分 関西百名山
登山記録
山歩No 5020-15024
登山日 2015年10月4 日(日)
歩程 5時間10分
天候
形態 日帰り
アプローチ JR北陸本線木之本駅からバス杉野
パーティー 3人

横山岳に初めて登ったのは1999年10月31日であった。 あれから16年の月日が流れた。 今回、H.H氏の日本百名山完全登頂を祝う登山を山岳部で行い伊吹山で幕を閉じ、木之本の旅館で宴会をした翌日、全体の取り仕切りをしてくれたA.Dリーダーが、もうひとつ山にトライしようと誘ってくれた。 私も滋賀県の山に来るのも久しぶりなので一緒に行くことにした。 旅館に宿泊した10名のうち、翌日の山に参加するのはA.Dさんと夫人のK.Dさんと私の3人だけになってしまったが、 天気もよさそうなので、16年前の記憶を思い起こしつつ久しぶりに横山岳にトライすることにした。

木之本地蔵院

 2015年10月4日(日)の草野旅館の部屋で目が覚めた。 昨夜は皆宴会で0時を過ぎても盛り上がっていたので先に就寝させてもらった。 結局元気な人たちは1時近くまで飲んでいたらしい。 A.Dさんもそのひとりだったようだ。 自分はいつものように6時前に目が覚めてしまったので、同室のH.Tさんと朝の散歩に出かけることにした。 木之本地蔵院にお参りをする。 薬師寺の僧により開山されて賤ヶ岳の戦いでは豊臣秀吉の本陣がおかれたという。 名物の胎内くぐりもする。 ヘッドランプを忘れてきたので、真っ暗な中を進むことになって少しひやひやものだった。  

横山岳登山口

 朝食を済ませて8:30に宿を出る。 A.D夫妻の車に乗せてもらって、国道303号線を東へ約10km走ると、「杉野農協前」バス停がある。 ここから小学校を目指して、網谷川に沿って道なりに約2kmほど走っていくと、小さな橋があり、橋を渡ったところの左右両側に、登山者用無料駐車場ある。 ここが白谷小屋と呼ばれる休憩小屋だ。 トイレもあるがなぜか女性専用と書いてある。すでに数台先客の車が停まっていた。 9:40歩きだし。

東尾根登山口

 しばらくは網谷林道を進む。道路工事をしているのか時折、大きなダンプカーが後ろから入ってきた。 すこしずつ高度を上げてゆき夜這い橋のところで林道は二手に分かれた。 夜這いの水と書かれた水場になっているようだ。 ただし、水量は少なくタンクにつめるのに時間がかかりそうなので要注意である。 橋から南東に150mほど歩いたところで林道から分かれて登る東尾根登山口がある。ここでの標高が450mである。 10:30に尾根にとりつく。 東尾根登山口の道は次第にぶなの美しい樹林にかわる。
 

ブナ林の中で金居原コースと合流

 急な坂がしばらく続いたあと少しゆるやかになってきた。 12:03に阿蘇岳・金居原コースとの分岐に到着。 11:15に途中で休憩。標高750mのところまできたのでおおむね半分歩いたというところだろうか。 12:22少しおなかもすいてきたが、休憩。 ここで標高992mだ。 あと30分ほどで東峰につくだろうとなぐさめあいブナの木の中を進む。

横山岳東峰

 やがて樹林が切れてカヤトの赤い色が目立つ場所へ来た。今日初めて前から2名の登山者が降りてくるところだった。 みな、われわれよりも早い時間から登り始めて山頂で昼食を摂っているのだろう。 13:00に東峰に到着した。 展望がよさそうなので、ここで昼食を食べることにした。 もってあがったノンアルコールのビールで3人で乾杯。 つまみはきのうの宴会の残りの鮭トバである。 

東西2つの峰をつなぐ展望のよい稜線

 13:47に西峰に向けて出発する。 ここから西峰までの30分が展望のよいパノラマコースであった。 稜線はほぼフラットで、西峰の向こうに琵琶湖が美しく見えた。 前日登った伊吹山も大きな山容をのぞかせており遠くその西側には鈴鹿の山もかすんで見えた。 前年に登った賎ヶ岳と余呉湖が北西方面に見えた。 


横山岳山頂(西峰)

 少し登りになって、五銚子の滝から上がってくるルートと合流する。 前回16年前に登った時はこのコースだった。 ずいぶんと急な傾斜を登った記憶がある。 14:15に西峰到着。 二等三角点がある。 東峰が1130mであるが、 西峰は1131.7mなのでこちらのほうが少し標高が高く本当の山頂である。 とはいうものの刈り払いのしてある山頂はあまり頂という雰囲気ではなく、休憩広場という感じであった。 セルフタイマーで写真を撮る。
  

三高尾根の途中から振り返ってみる横山岳西峰

 14:30下山開始。 三高尾根と呼ばれるコースでここは16年前にも下山に使ったルートである。 途中展望台で、最後に琵琶湖の姿をもう一度見る。 本当に天気に恵まれた2日間であった。 鳥越峠が標高515mであるので、ここまで一気に600m以上降りなければいけない。 道は結構険しくロープをつたいながら降りる個所が何度もあった。 尾根をかけおりるようにして標高800mのあたりでいったん傾斜がゆるやかになった。 振り返ると横山岳の西峰が見えた。 

鳥越峠からコエチ谷に下山

  鳥越峠のあたりに来たところで木が揺れている。 なんだろうと思うとニホンザルの群れが木の上にいた。 餌を狙って近づいてきたらいやだなとおもいつつそれでも峠では10分休憩。 暑くもなく寒くもなく登山にはちょうどいい。 峠から少し墓谷山のほうへ登り返してそこから南東に下る道に出た。 コエチ谷という標識が出ている。 谷底まで降りるところは距離はそうでもなかったがやはり傾斜が急でロープにつかまりながら慎重に降りた。  

下山---再び白谷小屋前の駐車場へ

 最後は林道をてくてくと5分ほど歩いて白谷小屋の駐車場へと戻る。 16:35下山。 やはり、予定通り行動時間で7時間かかってしまった。 着替えをして、A.Dさんの車に乗車。 米原駅まで送ってもらった。 米原からはひかり530号に乗り、名古屋で10分待ち合わせたあとひかり478号に乗り換えて(前者は静岡に停車しない。)、20時には家に帰りつくことができた。



 久しぶりの湖東の山であったが、やはり静かで素晴らしい山旅ができた。 計画してくれて車にも乗せてくれたA.Dさん・K.Dさんのご夫妻には感謝を申し上げたい。去年金糞山に登った時にも思ったが、どうも奥美濃の山の位置関係がうまく把握できていない。 今度は広域地図を持参して登ることとしよう。横山岳は険しい山だったという印象だけが残っていてなぜかあまり山頂からの展望などの記憶がなかった。 今回、山頂よりも東峰と西峰の間の稜線展望台から見た景色は忘れられない光景となるように思った。
(2015年10月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています