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基本情報
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山名 |
川苔山(かわのりやま) |
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標高 |
1363m(二等三角点) |
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山域 |
奥多摩 |
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都道府県 |
東京 |
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位置 |
N35.51.03/ E139.06.25 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図24「奥多摩・御岳山・大岳山」
2万5千分の1地図「武蔵日原」
20万分の1地勢図「東京」 |
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山岳区分 |
関東百名山 |
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登山記録
山歩No |
4750-19019
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登山日 |
2019年5月26日(日) |
歩程 |
5時間35分 |
天候 |
晴れ |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
JR青梅線奥多摩駅から西東京バス |
パーティー |
6人 |
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自分が山登りを始めた原点は三重県の鈴鹿山脈であるが、その次に故郷の山はどこかと聞かれると、やはり東京の山と答えるのだろう。 奥多摩は高校生のころから友人と出かけた山である。 大学に入って初めて登った山が奥多摩の川苔山だった。 土曜日に秋川渓谷でキャンプをして、その翌日に登るというコースだった。 コースがどこだったかあまり記憶もない。 ただ、テントを担いで登っていることは間違いなさそうである。いつか、再び行かなければならないという意識はあったが、機会はなく年月が過ぎてしまった。
そして時代は平成の30年間が終わり令和となった。
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浅草神谷バー
2019年1月13日(土)に、浅草で大学時代の山仲間と集まった。 浅草という場所は東京のど真ん中である。 意外と職場からの距離も近い。 九州からも2人、愛知や静岡からも3人参加して、盛大な会となった。 この時に、2次会で一緒になった、M.Fさんと今年は春に山へ行こうと約束をした。 自分にとっては、山に登るのは一つの月例行事になっているが、多くの昔の仲間にとっては、一大決心のようなところもあり、 自分が企画をすることになった。 NHKの日本百名山で放映していた奥多摩の名峰「川苔山」を候補にあげた。 記録では1981年に前日キャンプで登っている記録があるが、まったく記憶がない。 関東百名山の一つでもあり、チャレンジすることにした。
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JR青梅線
2019年5月26日(日)天気予報では、真夏の暖気が日本列島を覆い、東日本・中部・東北地方は相当暑くなり、都心でも最高気温が30度を超えると言っている。 ある意味、天気のよいこの日に標高1300mの山に行く我々は避暑地に出向くようでラッキーなのかもしれない。 6:30に家を出て、バスでJRの駅から南武線に乗り立川で乗り換え、7:57に青梅線に乗車。 青梅線に乗るのはいつ以来だろうか? 9:08に奥多摩駅に到着。途中、帰路下山してくる鳩ノ巣駅のホームの写真を撮影する。 新緑がきれいである。 奥多摩駅では、一緒に行くS.Yさんが既に20分くらい前に到着して待っていた。
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奥多摩駅改札
やがて、9:17に到着する快速列車が到着して、Y.Kさん、 N.Aさんも親子連れで現れた。 登山口である川乗橋までは奥多摩駅から15分ほどであるが、バス停にはざっと150人ほどの行列ができている。東日原行きなので他の山に登る人もいるのだろうが、川苔山がすごい人気なのがわかる。 2台の増発便も出て、S.Yさんと私は1台目、 Y.Kさん、N.Aさんは3台目に乗車。 1代目のバスなどはさながら通勤電車のような満員御礼。 まわりには外国人の団体さんも目立った。
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川乗橋登山口
川乗橋のバス停までは15分ほどの乗車。 バス停は、そこから林業作業用の舗装道路が続いているが、一般車は入れないようであった。 バスが到着してから、しばらくしてタクシーも1台到着した。 トイレに行っていたか何かでバスに乗りきれなかった登山者もいたようである。 多くの登山者たちが、林道を上がっていく。 我々はしたくをして今回の期待の新星、N.Aさんのお嬢さん2人を紹介してもらう。 小学生と中学生には少しハードなコースではあるかもしれないが、リーダーとして注意事項3点、足元確認・水分補給・クマ注意を伝えてお二人にはお土産に買っておいたクマよけの呼子笛をプレゼントする。9:55、いよいよ出発。
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細倉橋
最初は車道をゆっくり上っていく。 途中で、一度、作業用の軽トラックが追い越していく。 10:50に、細倉橋。 百尋の滝へ至る登山道との分岐に到着。 橋を渡る手前にベンチがあるので腰を下ろして5分休憩。 風がさわやかである。 分岐のところにはバイオマストイレがあるが、「調整中」という張り紙が貼ってあったので、利用できないのかもしれない。 登山道に入ってからは樹林の中を徐々に高度を上げていく。 小学生1名・中学生1名にとっては慣れない道で次第に疲れが出てきたようである。 道は沢沿いに日陰の道を進むので、さほど暑さを感じることはない。
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百尋の滝
やがて、沢を大きく高まくと、ロープを使って下るところへ来た。 登ってくる人と交差するので、交通渋滞が発生するのだが、そこを下り切ったところが百尋の滝であった。「尋」は古く日本で用いられた長さの単位であり、現在のメートル法では約1.818 mである。したがって「百尋」とは181.8mとなるが、実際の落差は約40mほどしかない。それでも奥多摩の滝の中ではベスト5くらいに入る人気のようである。12:02にリュックを下ろして、15分間休憩である。 おなかが空いた人はもう昼食のおにぎりを引っ張り出して食べる。
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沢を越え尾根筋の登り
百尋の滝より先は、階段を上り、急な坂が続く。ここからは本格的な登山道である。 12:40に山頂が見える。 12:52に足毛岩の肩を経由する道との分岐に到着。 NHKテレビの日本百名山ではこの足毛岩の肩を通るコースの方を紹介していたが、300mほど距離が長くなるので、近道を選択して進む。 13:20南に進む尾根に到達。 尾根上を忠実にたどっていく。 小学生1名と中学生1名は疲れ果てて泣きべそをかき始めているが、母親は強く辛抱を教えている。 13:45、尾根の先端にたどり着く。 ここからは峠で、帰路にたどる鳩ノ巣駅への下りの道との分岐になっている。 小学生はベンチに座り込んでしまったが、あと少しと励まして進む。
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川苔山山頂
14:00ちょうどに、川苔山の山頂に到着。たくさんの登山客が休憩していたが、どちらかというと弁当も食べ終わって下山するというムードだったので、われわれ6名がシートを拡げて弁当を食べるスペースを確保することはできた。弁当を食べて、Y.Kさんが持ってきてくれたせんべい、S.Yさんが持ってきてくれたビーフジャーキーをつまみにビールで乾杯。 日本酒・焼酎が出動となる。本当は男性もう1名が参加する予定だったので最初は紙パックの焼酎も考えたが、さすがにそこまで持ってこなくて十分だった。
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山頂からの西の展望
山頂からは、西側に展望が開けており、雲取山、南西には御前山、北には武甲山がきれいに見えた。冬場は結構視界が効いてよい景色なのではないだろうか。 川苔山は熊が出没する地域らしい。2014年9月にも男性が熊に襲われる事故があったという。熊対策を怠らずに入山することが呼びかけられていた。
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歩きやすい尾根の下山道
14:50下山開始。下りは最もオーソドックスな鳩ノ巣駅に下山するルートである。 道標はしっかりしているので不安はない。 15:43に舟井戸との分岐に到着。 我々は舟井戸を経由しないのでそのまま駅への最短ルートをたどる。 基本雑木林の中のコースであるがふみあとはしっかりしており迷うことはない。 途中で、S.Yさんが足が痛いといって休憩をとる。バンテリンを塗って少し落ち着いたようが。 中国語を話す3人組の若い登山者たちと後になり先になり降りる。 小学生と中学生は元気に先に行ってしまったのでおじさん2人でしんがりを務める。
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鳩ノ巣駅
前の6人の姿は全く見えなくなってしまった。 あと20分くらいで鳩ノ巣駅というところで携帯電話が入ったので、連絡を取り合い、無事を確認。 18:00鳩ノ巣駅に到着。後で調べたが、一日の平均乗降客数は180人とのことである。駅は無人駅であるが、駅前に茶店が出ており、生ビールを飲むことができた。 ありがたい。 もちろん、ワンコイン握りしめて買いに走ったことは言うまでもない。 18:22の青梅線に乗って帰る。
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川苔山の山頂は調べてみたら、前回行ったのが1981年5月12日だった。 今から38年も前のことだ。 今回同行したメンバーは皆学生時代に同じクラブ活動で山に登っていたメンバーばかりである。懐かしい人たちとまた元気に山に登れて幸せである。 1983年に作った山シャツ、そこにはクラブの名前が入っているのだが、それを着て山頂で写真を撮影した。 昭和は終わり、そして平成も終わったが山は変わることなく、そして友情も変わることなくそこにある。
(2019年6月 記) |
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