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大持山
大持山

基本j情報
1 山名 大持山(おおもちやま)
標高 1294m
山域 奥武蔵
都道府県 埼玉県
位置 N35.55.42/ E139.06.02
地図 昭文社 山と高原地図22「奥武蔵・秩父」
2万5千分の1地図「秩父」
20万分の1地勢図「東京」
7 山岳区分 関東百名山
登山記録
山歩No 4690-09012
登山日 2009年5月3日(日)
歩程 7時間05分(武甲山含む)
天候 晴れ
形態 前日発テント泊
アプローチ 国道299号線横瀬より
パーティー 2人

2009年5月4日、大持山に登った。 この山は、ゴールデンウイークを利用して秩父にキャンプにきたときに、武甲山・武川岳とともに登った山である。関東百名山に名をつらねながら、結構奥まった山で、単独で登るという計画の立てにくい山である。 私の場合も車を生川に入れてそこから、武甲山、武川岳との周回コースをとった。

武甲山

武甲山はながめてよし登ってよしといわれるが、山をはじめて33年、まだ登ったことのない山であった。 今回は車ということもあり、 生川経由一の鳥居までアプローチをマイカーでかせいだ。 武甲山は表参道をオーソドックスに登る。 1丁目から52丁目まで標識があるのでペース配分がしやすい。 大杉の広場で休憩して、しだいに高度をかせいでいく。 やがて路は二手に分かれ、右を行くと直接武甲御嶽神社にいくルートとなる。 山頂まで2時間半。 景色は、北側が削られて趣のないものとなっているが、高度感はある。 


4つ辻からのくだり

武甲山から約5分で表参道と浦山口ルートとの分岐となる。ここからが恐怖のくだりだ。 標高差約200mを一気に下る。 4差路の分岐から標高差300mあまり急激に下ると按部のシラジクボに出る。 シラジクボとは白地窪と書くのだろうか。 。 ここは尾根づたいに刈り払われているためとても展望がよく、これから向かう小持山から妻坂峠、武川岳までが稜線づたいに広がっている。シラジクボまでの植生は、笹が中心でこれまでの樹林帯とは趣を異にする。途中、白装束で編み笠をかぶった単独の男性とすれちがった。 御嶽神社があるので、その信者の方だろうか? おそらく日本中の山を歩いているのだろう。 へたな登山者よりもずっとしっかりした足取りだった。そういえば御嶽でも八海山でも白装束の人にあった。私も将来、西国三十三箇所を達成したら、白装束で四国のお遍路をまわってみよう
か、などと考えた。

シラジクボ

11:05シラジクボ到着。 ここは樹林と笹に覆われた峠である。左に降りると持山寺跡を経て短時間で一の鳥居の登山口に戻ることができるそうだ。 右に行く長者屋敷尾根方面は現在は通行不能となっているらしい。たしかにここまで登ってきて武甲山に寄らないで浦山口に下山する人はめずらしいだろう。 

小持山

武甲山と小持山はほとんど同じ高さなのでまた200m登らねばない。シラジクボから小持山へまでコースタイム50分。 そろそろ疲れがで てくるころだ。 登りえの斜度は、武甲山からのくだりに比較するとゆるやかである。 それだけに、距離もそこそこあるということになる。 木の根と露出した岩を越えるので少し緊張するところだ。 2つ、3つの小ピークを超えると小持山の小さい頂上だ。11:42到着。 アカヤシオツツジが可憐なピンクの花を咲かせている。 振り返ると武甲山の姿が見事である。


アカヤシオ

 西方向には、熊倉山と酉谷山がよく見はらすことができる。 山頂には3人ほどの登山者が休んで昼食を摂っていた。 山頂はこれでいっぱいである。我々は、山頂の道標からすこしはなれたところで休憩することにした。小持山から高ワラビ尾根を経て大谷経由浦山口にいたるルートがあるはずだが、入り口は判然としなかった。 

稜線の登り

 小持山からのくだりは少し急になっている。 アカヤシオの花が見事である。 前からくる登山客はほとんどいなくなった。 大持山へはいったん標高50mほど下ってから登る。見た目ほどきつくないが、岩場が若干あるので十分に注意が必要だ。 樹林が途切れてくると1294mの大持山の山頂が近いことを知らされる。 木の階段を一歩一歩登って小持山よりは少し広い山頂である。 

大持山山頂

12:27大持山山頂到着。 山頂は南北に長いつくりとなっており、南端に、山頂の道標がある。 あまり広くない山頂というところにもってきて、さきほど追い越された朝日旅行社の中高年のツアーが15人ほど休んでいるので、あまりスペースがない。 山頂取り付き口のあまり平坦でないところに荷物をおろして、EPIに火をつけて湯をわかす。 もう少しでカップ焼きそばの湯が沸くというところで、下が平坦でなかったために風が吹いてEPIをのせていた鍋がころんでしまった。 あっと思った瞬間にもう鍋の湯は2/3ほどがなくなってしまっていた。 残った湯ではカップ焼きそばはひとり分しかつくることができなかった。 残りの行程を考えると水は残しておかなければ らない。 同行者とカップ焼きそばを半分ずつにして、あとはビスケットで栄養を補給してわびしい昼食となった。 まわりで休んでいた登山者が大丈夫ですか、お水ありますか?と親切に聞いてくれたが、ここは縦走路の途中であるから、甘えるわけにはいかない。 


分岐へ

13:15出発。山頂から5分ほどで妻坂峠へいたる道と、鳥首峠へいたる道とに分かれる。 ここからは南西方向の眺めがよかった。 名栗の方面だろうか。妻坂峠までおよそ1時間の道のりだ。  



ここからは、妻坂峠を越えて武川岳に登るルートである。 武甲山から大持山への道は大きなアップダウンがあるもアカヤシオの花のきれいな整備されたいい道である。 露岩にだけ気をつければ見晴らしのいい縦走が楽しめるだろう。 大持山山頂も、武甲山の喧騒と打って変わって秩父の静かな山が楽しめるところだ。 
 

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています。