秩父御岳山
基本情報
1
山名
秩父御岳山(ちちぶおんたけさん)
2
標高
1080m
(三等三角点)
3
山域
奥秩父山地
4
都道府県
埼玉
5
位置
N35.57.60/ E138.56.33
6
地図
昭文社 山と高原地図26「雲取山・両神山・奥秩父」
2万5千分の1地図「三峰」
20万分の1地勢図「甲府」
7
山岳区分
関東百名山
登山記録
山歩No
4670
-23001
登山日
2023年1月3日(火)
歩程
5時間40分
天候
快晴
形態
日帰り
アプローチ
秩父鉄道三峰口駅
パーティー
1人
動画URL
https://youtu.be/9ITn3SCXZe0
2023年の登り初めは秩父御岳山に決めた。 関東百名山のひとつで秩父鉄道の三峰口の駅から周回が可能というアプローチに恵まれた山ながら、これまで登るチャンスがなかった。 正月早々丹沢に登るか埼玉の秩父の山に行くか迷ったがこの冬場であれば電車も比較的すいているだろうという目算から西武線で秩父へ行くことに決めた。まだ3ヶ日ということもありさすがに夕食は家で食べることにしたいので、往復6時間かかるこの山は決して近い山ではなかったが早朝に出発して荷を軽くしてトレランシューズで行けばなんとかなりそうにも思い幸い三が日が天気がよいのででかけることにした。
西武秩父駅から秩父鉄道お花畑駅へ乗換
2023年1月3日(火)朝5:00起床。 自宅を5:30に出る。 2013年3月に東横線が東京メトロ副都心線に乗り入れて西武池袋線や東武東上線とつながったことで以前は車で出かけて前泊していた山の領域が電車で日帰りという形態に変わってきた気がする。 あれから10年、まもなく、東横線と相鉄線が乗り入れをして、丹沢方面も少し便利になりそうにも思う。なんのかんので3回乗り換えて西武秩父の駅に到着したのが8:119であった。 ここから秩父鉄道のお花畑の駅まで歩く。 少し大きな道路を横切りということが必要になるが、歩いて7-8分で乗り換えは可能である。 お花畑の駅にくるのもかなり久しぶりである。 なぜなら、以前宝登山に登りにいったときには、西武線から秩父鉄道に乗り入れている電車を使ったからである。
秩父鉄道三峰口駅
秩父鉄道に乗って終点の三峰口まで行く。 途中の影森・浦山口の駅では武甲山がきれいに見えた。 電車の乗車率は30%くらいだろうか、初詣に行くような人も乗っていた。 8:45に三峰口の駅に到着。 2004年のゴールデンウイークに友人が雲取山に登りそこから下山するのを待って自分の車で両神山へ登った。そのときに2時間くらい下山してくる2人のメンバーを駅でずっと待っていた記憶がある。 しかし、その前に電車で三峰口に行ったとなると本当に44年前の雲取山くらいまでさかのぼることになるのではないかと思った。三峰口駅前では、バスを待つ人がたくさんいた。 三峰神社へ行く方が多いようである。 三峰神社は秩父三大神社のひとつであるので結構訪れる人も多いようである。 駅前で動画のオープニングを撮影する。
かかしの里・贄川宿
駅を出発して駐車場の前を通り西へ進む。 やがて荒川が見えてきて白川橋を渡る。 隣接する「秩父ジオグラビティパーク」ではバンジージャンプを営業している。高さは約54mで、ワイヤーに吊るされた場所からバンジージャンプを楽しめるのが日本初だという。(動画はこちら)橋を渡り国道140号いわゆる彩甲斐街道につきあたり荒川の下流に少し進むと歩道橋が見えてきて、そこが小鹿野町方面に行く道路との分岐である。 分岐には、自販機の横にかかしが置かれており、「かかしの里・贄川宿」の入り口となっている。 宮沢賢治、ナウマン博士、幸田露伴などの著名人が宿泊した記録のある由緒ある宿場町だという。 かかしの里を回った方の首記を見るとなかなか面白いかかしがいるようである。公衆トイレがあり、そこに「クマが目撃されました」という看板がある。 やはりここでもかという感じである。
登山口出発 樹林から武甲山を見る
9:03御岳山登山口、道標があり、「クマ出没注意」の看板。 その横にはここにもかかしがいてベビーカーを押している。南東方向を振り返ると武甲山がよく見えた。 人の姿は全く見えないがかかしだけは5-6体確認できる。登山口から樹林の中を登る。 しばらく行くと高台に出た。 鉄塔があり、その先に展望台がある。 ちょっと寄ってみると荒川沿いの集落と武甲山がよく見えた。 さらに樹林の中を地味に進んでいく。登山者の男性がひとり追い抜いて行った。 御岳山東稜の比較的歩きやすい植林の中の道なので傾斜がさほど急なところはない。 強石方面との分岐までYAMAPでは2時間のコースタイムになっていたが実際にはさほどかからない。
急な尾根道
9:54道標があるところの右手に踏み跡がある。 踏み跡の先には732.9mの三角点があるようである。ただしロープが張ってあるのであえて入らないようにした。 そこから先も傾斜は比較的優しく、ところどころ平坦となるところではトレイルランニングの練習をかねて軽く走ったりしてみた。 10:20、鞍掛山(822m)との分岐に到着。山頂標識は猪狩山となっているようである。 10:35、少し尾根が痩せて傾斜も増してくる。 見ると右手に山頂と思われるピークの姿が見えている。 ここから道が少し険しくなってきた。痩せた尾根の木の根につまずかないように気をつけながら登る。
秩父御岳山山頂
10:450山頂の少し手前で、強石・落合方面へ向かう杉峠への下山ルートの分岐が現れた。 自分も周回コースを通るので帰りはここから下山することになる。 そこから少し登ると山頂の遥拝堂が現れた。その裏に奥宮の祠と鐘がある。山頂である。10:47秩父御岳山山頂到着。先ほど追い抜いて行った登山者もいなかったので山頂はひとり占めとなった。 湯を沸かして持ってきたカップラーメン(沖縄そば)を食べる。 これは東洋水産「縦型ビッグ 沖縄そば」というもので1984年からの作品のリニューアル版である。秩父市内の最低気温はマイナス5度であった。 最高気温が9度の予報だったので、11時になってもここ山頂でかろうじて0度を超えている程度ではないだろうか?何しろ標高1080mある。 それでも少し時間をかけて湯が沸いたので暖かいラーメンを食べると落ち着いた。
浅間山をバックに
山頂祠の裏には三角点があった。三等三角点である。裏手の山銘盤を見ると西側に見えているのは飛龍山と雲取山であった。 北側には両神山がその特異なギザギザを見せていた。 両神山の奥には真っ白な雪をかぶった浅間山が見えた。浅間山の右手には11月に登った二子山が円錐形の岩の山頂を見せていた。 その奥にはこれまた真っ白な谷川連峰の眺めもあった。 東には武甲山、北東には城峰山が見えた。 城峰山の左手には赤城山が見えた。360度動画は撮影したが三脚を立てて自分の山頂写真を撮影するのを忘れた。よく見ると目立った山頂標識はなかった。 山頂の北西側へは落合方面に下る道が続いていたがかなり傾斜が急なように見えた。 スマートフォンの電池残量が少なくなってきたので充電をしながら遥拝所の狛犬の頭をなでて11:42山頂出発
杉峠
下りは12:30杉峠への道を南へとたどる。いったん急なくだりのあと平坦になるが、そのあと916mのピークへたどりつくまでまではやせた尾根となる。 両側が切り立っていてロープがはってある。さらに急な下りでは一か所鎖場もあった。核心部を抜けるといったん林道を横切る。 ここには落合バス停・強石バス停という下山の目的地が書かれたわかりやすい道標があった。そこからは少し傾斜もゆるやかになる。反射板を越えて838メートルのピークに上り詰めると鉄塔があった。鉄塔の横にはベンチもあり送電線の向こうに武甲山も見えていて休憩するには良い場所である。ここから下って 12:30杉峠着。 ラジオでずっと箱根駅伝の様子を聞きながら歩いた。 テレビでみない駅伝観戦というのは初めてであったが三冠がかかる駒澤大学と2位の中央大学の素晴らしい菖蒲であった。 12:36峠出発
強石バス停
杉峠では西に行く落合のルートと東に行く強石のルートと分かれている。 電車で来た人は三峰口の駅に降りるので強石に降りる人が多いであろう。 一方マイカーの方は落合の登山口神社に停めているケースが多いのでそちらに降りる人が多いはずである。集落にでてからまた何度か車道を横切って近道となる登山道を下り、13:08強石バス停到着。 バス停で朝同じ電車に乗っていて一つ手前の白久駅で降りた男性がいた。 彼はどこを歩いていたのだろうか? バスの時刻を見たが15分ほど前にバスは出てしまったあとであと2時間はこないようであったので駅まで走ることにする。 本当は橋をわたって対岸を歩くのが登山のコースだったのだが国道140号線を歩いてしまった。
三峰口駅で特別列車に乗る
朝通った白川橋をわたり、13:35三峰口駅到着。駅前の立ち食いソバのスタンドに行列ができていた。 ビールを販売しているコンビニのような売店はなかったので自販機でコーラを買って、14:05の電車に乗るべくホームに入る。 14:05発の車両は臨時列車「快速EL新春みつみね」で特別ヘッドマーク、お正月飾りを掲出した電気機関車が12系客車をけん引するものだった。 多くの鉄道ファンがわざわざ入場券で駅構内に入って写真を撮影していたりした。 約25分の乗車でお花畑駅に到着。西武秩父駅まで歩く。1月に二子山へ行ったときに夕食を買物したと同じコンビニに立ち寄り、白菜のつけものと日本酒を買う。 駅前に自由に座れるベンチがあったのでそこでひとり慰労会をした。 15:06に電車に乗車。予定通り18時には家に帰り着くことができた。
2023年の日本山歩日記の活動のスタートは関東百名山となった。 これで関東百名山は78座登ったことになる。 ここからの22座の計画をそろそろ立てようと思った。秩父御岳山は信仰の山なので、一種初詣を兼ねた登山のような形になったが、前日、近所の神社に行っているので、正確には年始初めての神社というわけではない。 いずれにせよ2023年はウサギ年なので自分は年男となる。今年も健康で山を歩き続けたい。
(2023年1月 記)
地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号 平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています