日本山歩日記 本文へジャンプ
御殿山
御殿山

基本情報
1 山名 御殿山(ごてんやま)
標高 364m(三等三角点)
山域 房総半島
都道府県 千葉
位置 N35.05.19/ E139.56.52 
地図 2万5千分の1地図「那古」
20万分の1地勢図「横須賀」
7 山岳区分 関東百名山
登山記録
山歩No 4550-20008
登山日 2020年2月29日(土)
歩程 2時間30分
天候
形態 日帰り
アプローチ 館山道君津IC
パーティー 3人

関東百名山も登頂が半分を過ぎてからなかなか増えない状況であるが、ようやく70を越えて、先が見えるようになってきた。本日の御殿山で千葉県の山はすべて終了となる。 地元の神奈川県よりも先に千葉の山で一区切りを迎えるわけであるが、せっかくなので山岳部の仲間との同行の山とすることにした。 30年来の友人のH.H氏が千葉県に仕事で長期出張に来ているのでその間の休みを使って千葉の山に登ることにした。


アクアライン

千葉の山に登るのは3人、都内に勤めるR.M氏と千葉出張のH.H氏の3人である。 A.K氏は夜の宴会から合流ということで山は3人で行くことになった。 朝6時過ぎに起きて、7:00前に家を出る。 今回は自分の車が活躍することとなる。 R.M氏の自宅近くで待ち合わせてそこから浮島ICを目指す。 アクアラインに入るところが渋滞するかと思いきや、全く渋滞の気配もなく、すっとアクアラインに入る。
 

海ほたる

トイレ休憩と朝食を食べるため海ほたるPAで10分休憩をとる。 いつもなら、土日の海ほたるは人と車でごった返すはずであるが、「新型コロナウイルス」の流行により「不要不急の外出自粛」を政府が呼びかけたせいで、海ほたるは閑散としていた。 冬場で寒いとはいえ、 海ほたるはデッキにほとんど人もいない状態である。 景色のいい海を眺めながらバンバンと写真を撮影した。 海ほたるを出て木更津へ行く道路も大して混雑せず、館山道に入ってからもゴルフへ行く車もいない様子。 すいすいと進んで木更津南ICで降りる。

道の駅富楽里

君津駅の南口で、H.Hさんを拾う。 3人になって、今度は君津ICから鋸南保田ICまで進む。 10:10に道の駅富楽里で休憩。 その手前のコンビニで昼食のパンを買ってしまったのだが結果としては、ここで弁当を買ったほうがおいしそうだったという3人の一致した意見だった。 名物の「醤油サイダー」や「めんたいコーラ」は買う勇気がなかったが、ちょっと気になる存在だった。 ネットで調べたみたら、千葉の醤油サイダーは千葉の製品であるが「めんたいコーラ」は静岡の会社が作ったものらしい。
 

高照寺駐車場

10:35に道の駅富楽里を出て、そこから南房総の方面に向かう。鋸山と富山の間の県道89号を東に進むと伊予ヶ岳の荘厳な姿が正面に現れた。 なるほど、伊予ヶ岳は千葉のマッターホルンと呼ばれるだけあって険しい山肌が道路からでもよくわかる。 89号を平群をすぎて浄水場を経たすぐにところが山田の集落となっており、そこに登山口の高照寺がある。 駐車場はすでに数台の車が停まっていた。 我々も車を停めて身支度をして10:50出発する。


大黒天

歩き始めてすぐにクスノキがあり根本に祠がある。 氏神様が祭らせているのだろうか。 道は次第に傾斜を増し、最後の民家を過ぎてから、登山道の案内があった。  11:30、標高270mのところで道が二股に分かれた。 ちょうど平らになった高台に向かう道があり、そこに大黒天が祭られていた。 山田の集落を見下ろすように大黒天は鎮座していた。 ここで休憩。 登ってきた道を振り返ると伊予ヶ岳がすっくとそびえたっているのが見える。 伊予ケ岳(336.6m)は房総の山では珍しく鋭い岩峰をもっている、その姿から「房総のマッターホルン」とか「千葉の妙義山」「安房の槍ケ岳」などの別名もあるという。「日本中の天狗が山頂に集まり会議を開いた」という天狗伝説のある山である。 今日登る御殿山は伊予ヶ岳の展望台の位置づけにもなっている。 
 

大日岳との分岐

 大黒天を出てしばらくは、比較的平坦な道を進む。 途中、ゆるやかな下りもあるが、登山道の横をしっかりした杭を打ち込んで整備されており、いったい誰がここまで手入れしたのか不思議になるくらいである。11:38に分岐があり、左手に東星田に降りる道があるようだったが、その先はロープが張ってあり、「地滑りにより立ち入り禁止」と書いてあった。 登山道は最後に大日山方面へ至るルートとの分岐があり、そこから急な登りとなっている。 

御殿山山頂から見る伊予ヶ岳

 標高差50mくらいを登り切ったところが、御殿山の山頂であった。 標高363.7mで三等三角点がある。北西の伊予ヶ岳方面と南東の経塚山方面には展望が開けていたが、真北には大きな木があって展望をふさいでいた。 山頂脇には東屋がありあとから来たご夫婦づれはそこでガスをつけて昼食をとっていた。我々は三脚を出して苦労しながら山頂写真を撮り、持ってきた弁当を食べた。 H.H氏がカップみそ汁をもってきてくれていたのでEPIで湯を沸かす。 最初、ライターの火打石が劣化していてあわや火がつかないかと焦ったが、EPIに備え付けられている着火石がうまく動作してくれたので湯を沸かすことができた。 頂上ではさほど風はないが、やはり気温が低いので、暖かいみそ汁がありがたかった。
 

高照寺参拝 河津桜

 山頂から鷹取山方面に行くルートは、崩壊のため通行止めとなっていた。そのため鷹取山へ行くのはあきらめる。 来た道を素直に引き返す。 来るときにはこんなところに分岐があったっけ、というような場所があり、いかに注意力散漫で歩いているのか思い知らされた。 13:06下山。 荷物を片付けて13:20に高照寺にお参りをする。 河津桜が満開で見事であった。 

四季の蔵

14:30に、君津市の四季の蔵という道の駅に立ち寄る。 そこには日帰り入浴の施設がある。 千葉への出張者のH.Hさんがいるので地元居住者の料金で入浴することができた。 新型コロナウイルスの影響で、政府が不要不急の外出を控えるように指示を出したせいであろうか、入浴施設はほとんど客がいなかった。 隣接する土産物店にも客がまばらで明らかに経済活動が停滞していることをにおわせていた。
 

館山道を北へ

風呂からあがって15:30、車を出発させる。 館山自動車道を北に走り、千葉東ICから京葉道路を走り、東関東自動車道から大栄までそこから圏央道でつくばへと向かった。 

千葉の御殿山をもって自分の関東百名山の登頂について千葉県の山は全部登り切ることができた。
 地元の神奈川よりも先に千葉の山を登り切ることができたが、アクアラインという近道ができたことは大きいだろう。 あとは千葉の山は標高の高い山が少なく冬場に手軽に登れたことも大きい。 今回の御殿山もそうであったが、千葉の山は水仙の花が印象に残っている。         

 
(2020年3月 記)

 日本山歩日記WEBトップ
地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています