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基本情報
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山名 |
古賀志山(こがしやま) |
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標高 |
583m (二等三角点) |
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山域 |
日光山地 |
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都道府県 |
栃木 |
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位置 |
N36.37.18/ E139.46.17 |
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地図 |
2万5千分の1地図「大谷」
20万分の1地勢図「宇都宮」 |
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山岳区分 |
関東百名山 |
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登山記録
山歩No |
4370-14001
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登山日 |
2014年1月2日(木) |
歩程 |
3時間0分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
東北自動車道宇都宮ICより宇都宮市森林公園 |
パーティー |
2人 |
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しばらく関東百名山ご無沙汰しているのでそろそろ一つ登りたいと思ってはいたが、秋から静岡県勤務になったために関東北部の山が少し遠のいてしまった感がある。冬場であることもあり標高の高い山では積雪もありアプローチも難しくなってしまったので恒例の正月登山で栃木県の名低山の古賀志山を目指すことにした。(最初は石裂山も考慮したが、こちらは鎖場・岩場も多く体がうまくできていない冬のシーズンには少し辛そうである。別の機会に譲ることにした。) |
東北道宇都宮ICを降りて
2014年の元旦は関東地方の 太平洋側では好天に恵まれて各地で初日の出が楽しめたようだ。元日は日の高くなるまで寝ていた自分としては、1月2日こそ早起きして山からの景色を見てリベンジを果たしたいものである。
6:15に目覚めて元日同様雲一つない晴天の中を上り始めた朝日を見ながら7:00に家を出発する。首都高中央環状を通りいつもより車の少ない川口JCTから東北道に入る。途中の蓮田SAでおにぎりを買って朝食を摂る。9:10に宇都宮ICを出て南西の宇都宮市森林公園を目指す。途中で田んぼの中から今日目指す古賀志山の全景を撮影する。 |
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宇都宮市森林公園
9:45に森林公園入口に到着。いつもは駐車場が解放されているのが、年末年始期間で駐車場が閉鎖されているためゲートがしまっていた。ところが天気が良いせいだろう。30台を越える数の車がゲートの前や路肩に駐車してあった。さらにどんどん次から次へ車が入ってくる。この山大変人気スポットのようである。駐車場に併設されたトイレを使って10:02出発する。歩きだしてすぐに赤川ダムの堰堤に到着。ここからでも古賀志山は横の御岳山とともに雄雄しい姿を見せてくれている。 |
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登山口
ダムから先に進むと釣堀公園がある。古賀志山北登山道はこの釣り堀の横から林道を進んで行く。畑野ダムへの分岐を右手に見て樹林の中の小橋を渡り林道を徐々に高度を上げて行く。水場を過ぎるとすぐに支道との分岐がある。途中で湾曲したところでは植林の杉林の中をショートカットして行くがかえって時間がかかる。後ろから来ていた元気な中年女性はこの山の常連なのだろうか、北登山道から途中で別れる直登尾根を登っていった。10:50広場と呼ばれるベンチのあるところで休憩。持ってきた歌舞伎揚げを食べてお茶を飲む。
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富士見峠
広場を出てから道はこれまでの林道とは打って変わりいわゆる登山道になる。鬱蒼とした樹林を過ぎて、我々を抜かして行った4人連れの家族連れが次第に顎を出し始める。道はジグザグに樹林をの中を高度を上げて行き、樹林を抜けると岩場の間を縫うようにして木製の階段のついた急な道を上がっていく。後ろを不振り返ると先ほどの赤川ダムが見える。やがて行く手に空が見えるようになってきた。登り切ったところが富士見峠だった。富士見峠という名前ながら、展望が開けているのは南東方向なので富士山の姿を見ることはできなかった。峠にはベンチがあり休憩するにはいいところである。北側の
峰方面から来た人たちは立ち止まることもなく東南稜展望台を目指して行った。
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東南稜展望台
古賀志山山頂と東南稜の分岐まで登って、東に3分行ったところが東南稜展望台である。途中、ずいぶん沢山の人とすれ違う。古賀志山の山頂が南側しか展望が開けていないことから、この展望台が絶景ポイントとしては有名なようだ。11:30到着して眺めてみると確かに狭い岩の上に立つと南東に筑波山の豪快な眺めが飛び込んできた。加波山までのなだらかな稜線もよく見える。今朝筑波山に登って御来光を見てきたという初老の男性があれがスカイツリーだ、牛久の大仏だと解説してくれた。南西にはぼんやりとしているが富士山の姿も見えていた。西方向の展望はなく、古賀志山の山頂の鉄塔だけがぬきんでていた。
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古賀志山山頂
古賀志山の山頂へは分岐から約5分の登り。急傾斜を登り切ると樹林の南斜面が切り取られたような形で山頂広場があった。11:48山頂到着。山頂には木製ベンチがいくつかあり登山者のグループが昼食を楽しんでいた。自分もここで持ってきたラーメンを作って食べることにした。
途中のコンビニで買ったから揚げとちくわ、ごぼうサラダをおかずにしてラーメンを食べる。不覚にも最後に片づけをしているとき、EPIのガスタンクを落としてしまった。コロコロと転がったタンクは次第に加速度がついてあれよあれよといううちに樹林の急斜面を下へ行きその姿が見えなくなってしまった。人が入ってひろいあげることもできないような場所なのであきらめることにした。古賀志山の山頂から南西方向に御岳山への縦走路が続いている。分岐まで行くと樹林の陰から西方向の山が見えた。正面に男体山が真っ白な雪をかぶっていた。12:46山頂出発。
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御岳山頂
御岳山までのルートは今日一番の難しい個所。経験の少ない人や家族連れには勧められていない個所だ。神社の鳥居を過ぎると南登山道の入り口である赤川ダムへの方向を示す道標があるが、稜線のルートは痩せた岩稜となり、鎖場の通過が現れた。結構スタンスの取りにくい岩場を二つ越えて少し高さのある鉄梯子を登った後やっと最後の痩せた岩場を登り切るとそこが御岳山の山頂だった。13:07御岳山山頂到着。ここからは今まで見えていなかった西方向の全景が広がっており、真っ白な男体山・女峰山・太郎山・白根山が見えた。
さらにその北には那須の連山が見えていた。山頂では数名のグループが休んでいた。確かにこちらの方が古賀志山山頂より眺めが良いだろう。 |
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古賀志林道から見る山頂
来るとき通った岩場を再び注意しつつ元の分岐まで引き返す。分岐から下る道は赤川ダムを指している。最初尾根に沿うように降りていたがやがて谷間に一直線にむかうように高度を下げていった。道は急であるが階段が付いているので初心者でも歩きやすいコースである。この時間でも古賀志山に向けて登っていく家族連れもいた。結構長い木の段を25分ほど下りた後、道は急に舗装された道路に飛び出した。ここは古賀志林道である。とはいえここも森林公園の中の道なので一般車両は通行禁止で、安心して車道を歩くことはできる。道路が北に進路をとっているのでそれに沿った歩きをすると、今下山してきた古賀志山が正面に大きな姿を現した。
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赤川ダム展望台
車道をてくてく25分ほど歩いて森林公園を南北に縦断してレイクラシックカントリークラブに至る車道に合流した。ここでこの車道を横断した後、南登山道のコースは再び車道を離れて樹林の中のコースとなる。しかしながら、もうすでに十分に高度を落としているのでほぼフラット、時折少し登りがあるようなところである。赤川ダムから来たというハイカーとも遭遇するなどもう森林公園の中の遊歩道コースとなっている。膳棚駐車場からの登山道との合流点を過ぎておよそ5分で管理センターへ直接行くルートと展望台を経由するコースとの分岐を過ぎて展望台へ出る。ここからは赤川ダムが一望できた。フィールドアスレチックのコースを横に見て芝生広場を横切ると管理センターに到着。残念ながら年始で営業していなかったので茶を飲んで休憩することはできなかった。赤川ダムの堰堤を渡り、駐車場に到着。
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夕映えの東北自動車道
15:00前に駐車場を出発。沢山駐車していた車も半分以上姿を消していた。帰りに宇都宮ICから高速道路に乗る前に、道の駅うつのみやロマンチック村へ立ち寄って野菜や果物を買う。ここは2012年9月にリニューアルして地産地消のレストランや宿泊施設がある。早摘みのイチゴは少しすっぱかったが良い土産になった。帰りの東北自動車道は事故で2ヶ所で大渋滞。途中で日没となりさすがに真っ暗になってしまった。首都高速も帰省ラッシュと重なり、家に帰りつくまで約5時間かかった。往路が3時間弱であったことを考えるとずいぶん時間をロスしたことになる。それでも自宅でゆっくり風呂に入り夕食をとれる時間に到着して正月恒例登山の一日を終えることができた。
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各地には地元の人に親しまれている低山がある。 神戸の六甲山、京都の愛宕山、大阪の金剛山など関西では標高1000mに満たない山に年中たくさんの人が登りに来る。 毎日登山、毎週登山を楽しむ人もいるという。 関東の筑波山や高尾山もそのような山であろう。 今回、古賀志山に登って、宇都宮市民やその近郊の人たちにとってこの山が同じような存在であることを知った。帰路道の駅うつのみやロマンチック村でもらったパンフレットにもしっかり今回通ったこのハイキングコースが紹介されていた。 駐車場が開く前の新年でも山中で50人以上の登山者と遭遇したにぎやかな低山逍遥であった。
(2014年1月 記) |
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