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基本情報
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山名 |
袈裟丸山(けさまるやま) |
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標高 |
1961m (一等三角点) |
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山域 |
足尾山地 |
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都道府県 |
栃木・群馬 |
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位置 |
N36.38.58/ E139.19.38 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図20「赤城・皇海・筑波」
2万5千分の1地図「袈裟丸山」
20万分の1地勢図「宇都宮」 |
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山岳区分 |
日本三百名山・関東百名山・一等三角点百名山・ぐんま百名山・栃木百名山 |
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登山記録
山歩No |
4330-16011
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登山日 |
2016年5月8 日(日) |
歩程 |
7時間00分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
山麓小屋1泊ピストン |
アプローチ |
わたらせ渓谷鐵道沢入駅から林道小中西山線 |
パーティー |
2人 |
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袈裟丸山は関東百名山であるとともに、日本三百名山にも入っている山である。以前よりこの山には来たいと思っていたが静岡から日帰りというのは厳しい。 会社の休日の配置の上でゴールデンウィークというらしいものがないので、世の中のゴールデンウィークの最終日である土日を狙うことにした。 当初、土曜日が雨という予報であったが、うまくずれてくれて日曜日は絶好の登山日和になるらしい。
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ファミリーオートキャンプ場そうりを目指し
2016年5月7日(土)この日は、思い切ってキャンプに行くことにする。 東北道は幸い渋滞していなかった。 佐野JCTから14:30に太田藪塚ICを出てスーパーとりぜんで夕食の食材を買い出しする。 県道69号を北に進み、 上毛電鉄の赤城駅の横を通って、めざすキャンプ場であるファミリーオートキャンプ場そうりをめざす。
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沢入駅 写真集撮影中
ファミリーオートキャンプ場そうりに到着して、管理人さんに料金を支払って早速バンガローに荷物を運びこむ。 新しい2棟のバンガローは予約で埋まっていたが、古いタイプのほうは前日でも空きがあったので借りることができた。荷物を運びこんで、まずは風呂に行くことにする。 わたらせ渓谷鉄道の沢入駅を横切って草木湖に向けて車を進める。 駅はとてもレトロなつくりで、ちょうど駅を背景に女優と撮影陣がスチール写真の撮影をしているところであった。
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国民宿舎サンレイク草木
草木湖まで行って国民宿舎サンレイク草木で入浴をする。 ここの100円割引券をキャンプ場でもらっていたので早速風呂に入る。 中学生以上500円午前10時から午後8時(受付終了)までみどり市民、桐生市民の方は400円で利用可ということだ。露天風呂の亀の湯はなかなか気分のいい風呂であったが、内湯の竹炭の湯は循環機のトラブルのためか、うまく湯がたまらないようだった。風呂からあがり、子宝の湯ラウンジで昔ながらのびんに入ったコーラを自動販売機で買った。
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草木湖展望台
風呂からあがってからは少し草木湖のまわりを巡回。 ここは関東ふれあいの道の群馬県のコース「草木湖をめぐる道」のルートになっている。 撮影ポイントの不動滝では撮影はしなかったが、展望台から湖の景色は見下ろしてみた。赤色に塗られた草木橋が湖に映る姿も楽しむことができた。 キャンプ場に戻り夕食はバーベキューである。 フライパンで肉と野菜を焼いてビールを飲みご機嫌になった。 幸いまだ気温が低いのど蚊がいなくて助かった。
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キャンプ場出発林道小中西山線
5月8日朝5:50起床。湯を沸かしてテルモスに詰める。 かっぷうどんを食べて6:30に出発。車で林道小中西山線を進む。 基本は舗装してある道路なので、自家用車で入ることができる。 後ろからもプリウスが1台ついてきた。 10分ほど林道を進むと寝釈迦を経由して袈裟丸山へ行くコースである塔ノ沢登山口への分岐があった。 こちらも歩いてみたいところではあるが、今日は郡界尾根登山口を目指すために、スキップして進めると7:20に折場登山口の駐車場が現れた。 ガイドブックに15台程度と書かれている駐車場はいっぱいでみなが路肩に駐車している。われわれは郡界尾根登山口を目指してさらに進む。
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郡界尾根登山口へは通行止め
林道を小中側から登ってくる車両ともすれ違い、小中大滝駐車場から郡界尾根登山口を目指そうとしたが、驚いた。 林道が通行止めで閉鎖されている。 少し前の雨で落石があったようである。 最短ルートの郡界尾根コースが目指せないということでは仕方がない。 意を決して、折場登山口から登る弓の手コースに変更することにした。郡界尾根コース4.4kmの直線距離コースであるのに対して、弓の手コースが5.5kmのコースとなりどうしても時間はかかってしまうが仕方がない。
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折場登山口
7:40に登山口である折場登山口に到着。 およそ20分のロスタイムである。 数えてみたら車は路肩を含めて50台ほど停まっていた。 われわれは、少し折場橋まで下った広いところに停めることができたが、その変わり、登山口まで10分ほどの登り返しが必要だった。 7:56、登山届提出のBOXの脇にある登山口を登りだす。歩きだしてすぐに登山道の横に、黒いホースが見えた。 沢から水を引いて折場登山口までもってきているようである。 結構地元の方が登山者のために整備してくれているのが分かる。
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袈裟丸山をバックに
8:21視界が開けてきた。先に進む、前袈裟丸山と後袈裟丸山の両方が見えるようになってきた。森林限界を越えているわけではないのであるが、前を歩く登山者の姿が良く見える。 稜線は北西に延びており、 途中アカヤシオのピンク色の群落が、良く見渡すことができる。バリエーションコースとして折場橋から直登している人もいると聞く。
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アカヤシオの群落
8:40次第に傾斜がゆるやかになってきた。 賽ノ河原まで0.5kmの標識がある。 稜線にたどりついたところがツツジヶ原で、岩の上に座って休憩をする。 アカヤシオがきれいなのでルートを少し外れて見物している登山客もいた。南西に目を向けると赤城山の雄姿が見える。ここから少し西へ進んだところに展望台があった。 すでに登っている登山客があったので、通過するが、横に関東ふれあいの道の標識があった。
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賽ノ河原
9:01賽ノ河原に到着。 ここが、塔ノ沢コースと弓の手コースの合流地点である。 賽ノ河原はには地蔵があり、少し雰囲気が宗教色に包まれているようである。 袈裟丸山自体が弘法大師に由来する地点で、中国からもどった弘法大師が、赤城山に高野山を開こうとしたところ、山の神が谷を一つ隠してしまったので、弘法大師がここまで谷を探してたどりついて袈裟を丸めておいたのが山の名前の由来だという。 関東ふれあいの道の「寝釈迦の道」コースは、袈裟丸山の山頂にはいかず、塔ノ沢コースから弓の手コースに至るルートである。 さらに稜線を進み9:33雨量計のある広場に到着。 ここも一面アカヤシオの群落が広がっている。
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小丸山から見た日光白根山
ここからはアカヤシオのトンネルの中の登り道となる。 ところどころ道がぬかるんでいるところもあるが、岩の上などを歩いて10:14に小丸山に到着。 ここまで来て初めて、 皇海山や日光白根山の全景が見えるようになる。 1675mの山頂にはたくさんの人が休憩していた。 小丸山を越えて少し進むと黄色いかまぼこ型の避難小屋がある。 中は見なかったが結構快適に泊れる空間らしい。 トイレもあるがドアが壊れているので要注意である。
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前袈裟丸山山頂
避難小屋を出てからは、前袈裟丸山までの登りである。 行く手は次第に険しくなり、ロープをつかみながら登るシーンも多くなる。 11:31ルートがゆるやかになると、そこからはクマザサの平原となる。 左手にみどり市の市街地を見ながら登り前袈裟丸山の山頂(1878m)に到着した。 多くの人が休んで休憩をしている。 ほとんどの登山者のゴールはここであろう。 後袈裟丸山へのルートは八反張の部分が風化が著しいということで通行禁止になっているからだ。 われわれは折角ここまで来たので自己責任で後袈裟丸山を目指すべくさらに進む。
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八反張
地図の上では前袈裟丸山から後袈裟丸山まで30分となっていたが、どうしてどうして、道は意外に険しく、50分かかった。 途中ですれ違った人に八反張が危険かと聞いてみたろころ、鎖を止めている杭が風化でぐらぐらするのでそこだけ注意すればあとは一般コースと変わらないといわれた。 八反張ではユキワリソウを発見することができたのでラッキーであった。 後袈裟丸山までの最後の登りは急なクマザサの草つき、慎重に登る。
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後袈裟丸山山頂
12:19、1908mの標高をもつ後袈裟丸山の山頂に到着。他の登山客はお一人だけだった。 なたを持っておられたので藪こぎをして最高峰まで行ってきたようである。EPIで湯を沸かしてラーメンを作る。山頂からの展望は決してよくはないが、かといって見えないわけでもない。 とりわけ前袈裟丸山の雄姿が見えるのはありがたい。ここから奥袈裟丸山・皇海山までの稜線はあまり人が入らない熟達者向けのコースのようである。
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下山開始
12:54山頂を出発。 八反張は帰りも緊張しつつ通過した。 前袈裟丸山へ戻ってくる手前に男体山と日光白根山がきれいに見えるスポットがあった。13:50前袈裟丸山の山頂で記念写真を撮影して出発。 もう時間が遅いこともあって、若い男性の5人くらいのグループと女性4人のグループしかおらず、さきほどわれわれが通過したときのにぎわいがうそのようであった。 クマザサの道から急なルートへ入り、5人の若手男性グループにはあっさり抜かれる。
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滝を見ながら折場登山口へ下山
16:03賽ノ河原に戻ってきた。 今回はゆっくりと展望台に上がって後袈裟丸山をバックに写真を撮影する。 登山口まで降りてきたら17:12だった。 停まっている車はわれわれのものだけであった。 林道を小中まで走り国道122号線をみどり市へ。 高速に乗る手前ですき家の牛丼を食べてまったく渋滞していない東北自動車道をひた走って帰った。
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今回は花の名山にシーズンに登ったということでずいぶんとまわりに登山者の多い山であった。 袈裟丸山の位置は、上州の山も日光の山も見事に見渡せるところなので、展望の山としても素晴らしいことを知った。 秋の紅葉の時期も素晴らしいようであるが、少し歩行時間が長すぎるかもしれない。 こんど来る機会があるとしたら、関東ふれあいの道コースで歩くか、郡界尾根コースから後袈裟丸山だけをめざすかどちらかにすることにしよう。
(2016年6月 記) |
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