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基本情報
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山名 |
立岩(たついわ) |
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標高 |
1,265m (三等三角点) |
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山域 |
西上州 |
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都道府県 |
群馬 |
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位置 |
N36.11.11/ E138.38.34 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図21「西上州・妙義山・荒船山」
2万5千分の1地図「荒船山」
20万分の1地勢図「長野」 |
7 |
山岳区分 |
関東百名山 |
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登山記録
山歩No |
4120-16016
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登山日 |
2016年7月24 日(日) |
歩程 |
3時間40分 |
天候 |
曇り後晴 |
形態 |
前日キャンプ泊日帰り |
アプローチ |
上信越自動車道下仁田ICより国道254号県道45号星尾羽沢線線ヶ滝 |
パーティー |
2人 |
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夏場なので相棒とキャンプに行くことにした。 7月22日、東海地方まで一応梅雨明けしたようだが、関東地方は今一つぱっとしない天気である。 本当は海の日から夏山シーズンになることも多いのだが、 今年は夏山シーズンは短いのかもしれない。 キャンプありきなので、22日(金)に仕事先から空いているキャンプ場を探してみるが、電話しても予約がいっぱいだったり、そもそも電話に出てもらえなかったりということで、22日の夕方になってやっと南牧村自然公園キャンプ場に予約を入れることができた。 そこから行く山として手頃な距離は、立岩だろうか。 今年はまだあまり関東百名山に行っていないのでちょっと狙ってみることにした。
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上信越道下仁田ICから進む
7月23日(土)の午前中、マンションの理事会があったので、それが終わって13時をすぎてからゆっくり家を出る。 関越に乗る必要があるので練馬ICから行こうかと思ったが、途中の渋滞も憂鬱だったので東名道から圏央道に入り、鶴ヶ島から関越道に入るようにする。 甘楽PAで休んで、下仁田ICで高速を降りる。 国道沿いにあるアジサイの名勝地は一昨年、関東ふれあいの道の大桁山を通る道を歩いた時に見事な花をつけていた。 今年は少し季節が遅いようにも思ったがまだ少しばかりの花はあった。
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南牧村自然公園キャンプ場
下仁田駅前のA-COOPで夕食の素材の買い出しをする。 晩飯はぎょうざや唐揚げ、できあいの春雨サラダに、カレーでもつくろうということになり簡単なものを買いだす。酒は、銘酒妙義山があったのでそれを買う。 県道45号を西に進む。 昨年、6月に鹿岳に登った時の分岐もすぎてオアシスなんもくを越えて三段の滝から南牧村自然公園を目指す。 このころから晴れていた空がどんよりと曇ってきた。
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キャンプ場でバンガローに泊る
なんもく村自然公園キャンプ場についたときにはすでに、霧雨のような状態になっていた。 テントはオートサイトで申し込んでいたが4人用のバンガローも空きがあるということだったのでそちらを借りることにする。 「アカゲラ」という名前のかわいい家は、電気も水道も完備の素晴らしい建物だった。 駐車場から2往復をして荷物を運び込み、夕方17時半に風呂「またたびの湯」に行く。 こども会のような集団で風呂はごった返していた。キャンプ場は傾斜はあるものの自炊施設も充実しており快適である。
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線ヶ滝駐車場登山口
夕食は、ちゃぶ台を出して、ビールを飲みながらEPIでレトルト米を湯洗、カレーをつくる。 22時には消灯し翌日の備える。 7月24日(日)朝5:10起床。 まだ霧におおわれていたが、天気予報では午後から回復してお出かけ日和になるとのこと。 そのニュースを信じて山に登ることにする。 6時に朝食のうどんを食べて7:15出発。 登山口到着が8:00。 駐車場には自分たち以外の車は停まっていなかった。支度をして8:25歩きだし。 最初は樹林の中を進んでいく。
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立岩の直答コースを登る
クマの出没に注意してくださいと書かれた看板を過ぎて、丸木の橋を渡ると木立の中の道、5分ほどで、荒船山へ行くコースと立岩への直登コースとに分かれる。直登コースは下りには使えそうにないので、他の登山者の人も周回ルートをとるときにはこの直登を往路に使っているようだ。立岩直登ルートはここから1.8kmになっている。 登り始めて40分の9:05、 少し平坦な道になる。 難所はここからである。
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難所・鎖場のルンゼ
9:15に短い鎖場を越えると、9:30、今度は岩の間のチムニーのような険しいガレ地があらわれた。 浮石に足をとられないようにして進むと岩のルンゼを鎖につかまりながら登る。 少し不安はあったが、荷物を岩にぶつけないように注意して進めば転落することはない。9:49立岩のコルに到着した。 ここから東立岩まで道なしと地図には記載されているが、実際には歩いている人もいるようで細い踏み跡ながら東立岩に登ることはできそうであった。 しかし最後の大岩は登ったはいいが降りてこれないという状況になっては困るのであえて登ることを断念した。
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西立岩山頂到着
コルのところまで登り、ここから西立岩を目指す。 ここから30分、稜線伝いの不明瞭な林の中を進む。 西立岩の頭という標識もあったが、 こちらもやせた岩稜なので立ち寄るのをやめることにする。 立岩のコルから歩いて30分ほどで急峻な崖を登る。 鎖を使ってここを登りきったところが西立岩の山頂に到着。10:28到着。 山頂にはベンチがあり、 少々足元がぐらぐらしている山頂標識があった。 天気が良ければ浅間山方面がきれいに見えるということだが、残念ながら今回も夏場の登山で湿気がいっぱい。 雲にさえぎられて展望はまったくなかった。
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難所・7mの鎖場
10:39山頂を出発。ガスの中を稜線を最初は東に進む。 降りる方向は西南であるが、切り立った岩なので、そこをまくようにして降りていく。 すぐにベンチがあって見晴らし台のようになっていたが、景色はやはりない。 10:52大きな岩の稜線が立ちはだかったそのうえに鎖がついていて相当怖そうな登りに遭遇した。 地図では西側を巻いていくというおうに書いてあったのでトラバースルートがあるのかと思い、岩の西側を歩いてみたが、最後それでも急峻な崖にぶつかってしまってそれ以上は進めなくなったので引き返すことにした。
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西立岩を振り返って
両手で鎖につかまりながら急な崖を登っていく。 登りきるとさらにリッジ上になった狭い稜線をゆるやかに登っていくことになった。 振り返るとガスの中にさきほどおりてきた西立岩の全体の姿が浮き上がっていた。危険個所の通過はここまでだった。 少しのぼると三角点があり、その横にベンチがあった。 ここからは普通の稜線を高度を下げてゆき、荒船山分岐に11:55到着。 この分岐にある道標は割れて壊れていたので、威怒牟幾不動尊に降りていくルートが左の踏み跡でいいのかどうかが少しあやしげだったが、踏み跡に従って下ることにした。
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威怒牟幾不動尊
威怒牟幾不動尊に12:18に到着。 良くこのような岩壁を削って祠を作ったものだと感心するような見事な神社だった。 上から滝のしぶきがかかってきており、 その下で修業するかのごとくな様子だ。 寛延3庚午年(1750)吉祥寺27世光海阿闍梨が建て滝にうたれ齋戒沐浴して不動明王に仕えた。明王は釈迦牟如来の使者として現世に現れる。と看板に記載がある。 以前は滝修行で多くの人が訪れたようだ。 あずま屋を通過し下山する。
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線ヶ滝
ここから、何度か木の根をよけながら40分ほど降りる。 12:42に水飲み場を通過し、朝登るときに通った直登コースとの分岐を過ぎるとすぐに線ヶ滝の駐車場に到着した。 線ヶ滝によってトイレを使い、 滝を上からのぞいてみる。 まっすぐに水が落ちており神秘的である。 ここで身を投げたというお仙ノ幽霊が毎夜出るというのがなかなか古めかしくていいと思った。
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道の駅「オアシスなんもく」
帰りは線ヶ滝橋から、人家のほうに南側の道に少し車を入れてみた。 ここから立岩の勇壮な姿を写真に撮ることができるという。 なるほど、景色になるカバー写真が撮れたので満足した。 帰りは昼食を道の駅「オアシスなんもく」で食べることにした。 上州名物のそば500円をいただく、河原ではこどもたちが水浴びに来ているようで道の駅はにぎわっていた。 群馬の野菜をお土産に買い、まだ時間が早くてさほど渋滞していない上信越道を飛ばして17時に家に帰りついた。
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最近は仕事の忙しさもあってあまり山へ行けない生活である。 それでも関東百名山は、キャンプとセットでこのように休日で楽しむことができるスポットが多い。 本来は西上州の山は秋口にこそいって澄んだ空と景色を楽しむのに良い山が多いのだろう。 立岩も時期が正しかったかどうか。 おそらく登山者1名にも遭遇しなかったことを考えると失敗なのかもしれないが、また南牧村自然公園ノキャンプ場が風呂もある快適なねぐらであることが分かったので別のタイミングで計画を立てることにしよう。
(2016年7月 記) |
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