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基本情報
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山名 |
湯ノ丸山(ゆのまるやま) |
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標高 |
2,101m (四等三角点・北峰) |
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山域 |
浅間山周辺 |
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都道府県 |
長野・群馬 |
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位置 |
N36.26.05/ E138.24.04 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図19「浅間山・軽井沢」
2万5千分の1地図「嬬恋田代」
20万分の1地勢図「長野」 |
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山岳区分 |
甲信越百名山・関東百名山 |
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登山記録
山歩No |
4070-14008
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登山日 |
2014年3月8 日(土) |
歩程 |
2時間20分 |
天候 |
晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
上信越道小諸IC浅間サンライン経由地蔵峠 |
パーティー |
1人 |
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3月になった。 この時期になるとムズムズして来るのがバックカントリースキーだ。 山スキーメーリングリストに登録していて同趣味の方々の記録が11月くらいから出始めるのだが、体力も技術もない自分には厳冬期は無理なので春先の晴天の日を狙って一人で出かけるのがここ最近の春山の恒例になっている。 関東百名山最西端の湯の丸山も、そのようにして数年前から温めていた計画だった。 |
ツアーバス出発地 朝の池袋
3月8日(土)朝5:30にリュックとショートスキーを抱えて家を出る。 今日は日帰り往復スキーバスの利用だ。 格安ツアーでバス代にリフト券とスキー後(下山後)の入浴券まで含まれている。 池袋の集合場所である文化会館前には、湯の丸スキー場だけではなく、菅平や信州への1泊ツアーなどのたくさんのコースの集合受付をしている。コンビニで買った昼食をリュックにしまい、7:15に湯の丸行きのバスに乗り込む。この日は3台仕立てられていた。 4日前の火曜日に天気予報を見て予約を入れたが、結構満席に近かった。 |
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上信越道車窓から見る浅間山
予定の7:30になってもバスは発車しない。 自分の後ろの席の若い女性を含むグループが遅刻したために7:45に出発。 目白通りを西に練馬ICから関越に入る。 川越ICあたりですでに渋滞。 やれやれ先は長そうだ。 途中、高坂SAで休憩した後、バスは順調に進む。 朝早かったので、うとうとして、隣の席に客がいないのをいいことに、足を延ばして寝てしまった。 八風山トンネルを抜けても好天は続いていて浅間山がきれに見えた。 予定の10:40から遅れること1時間、11:44に湯の丸スキー場に到着した。
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湯の丸自然学習センター
リフト券を受け取り更衣室へ。このツアーにはレンタルスキーのパックも含まれており、更衣室も使わせてもらえる。 夏場の自然観察センターの研修室の畳の大広間であるが、なるほど前泊でマイカーで来てもここで仮眠できるのだ。出発の準備をしたら12:05になった。 スキー板を履いて湯の丸山への登山道に通じる第一リフトに乗り込む。リフト脇には「バックカントリーは自己責任で行いましょう。」としっかり書いてある。 そういえば、登山届を提出するところもなかった。 |
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リフト終点から林道を進む---正面に湯ノ丸山
リフト終点は標高1848m、ここから樹林の中を湯の丸山を目指して西に進む。 リフト上部でスノーシューをつけている男性がいた。 彼とはぬきつぬかれつになるのであろう。 林道を15分ほど、シールをつけずにそのまま進む。 ほぼ平坦なので特に支障はない。10分ほど進むと少し登り坂になってきたのでリュックを下してシールを付ける。スキー場の積雪は175㎝と報告されていた。尾根上には2m以上の積雪があるので、周りの低灌木は雪の下に隠れていて東側の展望はすこぶるいい。桟敷山がきれいに見える。
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つつじ平
12:47に行く手にあずまやが見えてきた。 ここがいわゆるつつじ平であろう。 6月にはレンゲツツジが見事な花をつける。 その時期の湯の丸山もひとつの訪問客のピークになる。つつじ平のあずまやの横では15名くらいの中高年の集団が休憩していた。 彼らはもう山頂に登ってきたのだろうか。 よく見るとみな名札をぶら下げている。 旅行会社が企画したスノーシューツアーに参加している人たちのようだ。 それだけ、この湯の丸山が初歩的なコースだということだ。ルートはここから次第に傾斜をあげてくる。
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湯ノ丸山への登り---桟敷山方面の景色
13:15、いよいよ傾斜は急になってきて、シールを付けて登っていても時にスリップをするところが現れる。 スノーシューのトレースがそのまままっすぐ上がっていても、スキーのトレースはジグザグを切って上るようになって複数のトレースが見えるようになっている。 登頂を果たしてテレマークで颯爽と滑り降りてくる人もいる。 今日1日で何人登山者がいるのだろうか?スノーシューで3人組が下りてくるのにすれ違ったので、山頂はどうでしたか?と聞いてみると「景色はいいんだけど風が強くて」という答えが返ってきた。 稜線に上がると西からの強風が吹いているようだ。
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強風の稜線
13:40、厳しいのぼりが終わって山頂につながる稜線に出た。 このあたりで猛烈な風が吹いていて、キャップを飛ばされてしまった。 幸いキャップの下に毛糸の登山帽子をかぶっていたので頭が露出することはなかったので助かった。 いずれにしても冬型気圧配置で高気圧の影響が強いのだろう。山頂近くの雪はクラストしており、スキー板の裏がガリガリいう状況だった。 岩が露出していて歩くときに気を使った。 先行する単独の男性も強風に苦労しているようで、東側の木の裏に回り込んで風を避けていた。
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湯ノ丸山山頂
13:47山頂到着。 スキー板を外してみたが、風で飛ばされてしまってはいけないと思い、流れ止めをリュックに巻き付けておいた。 苦労したのが、写真である。 先ほど木の裏にいた男性も山頂まで上がってくる気配がない。 他に登山者もいないので、セルフタイマーを使って撮影しようとするが、風でカメラが直立してくれない。 3回ほど失敗して、なんとか自分と山頂標識が入った写真を1枚撮影することができた。 おきまりの360度動画を撮影するが、風が強くて後で確認すると音声がほとんど消されてしまっていた。 北には真っ白な鞍部の先に湯の丸山北峰が見えてその先に四阿山・根子岳がきれいに見えた。さらに北北西の方角が北アルプスのはずだが残念。今回は冬型の気圧配置のせいだろう。 すっぽりと雪雲におおわれているようでまったくその姿は見えなかった。 |
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下山コースより西篭ノ登山を見る
途中で、朝出発するとき声をかけたスノーシューの男性とすれ違う。 昼食を済ませていたのだろう。 風が強いので警告をしておく。 数回ターンを切っただけで、もうあっという間に緩斜面に到着した。 行く手に西篭ノ登山が見える。 見事な景色だ。 みな思い思いにシュプールを描いて自然の中のゲレンデである。 北側から、先ほど山頂近くにいた男性だろうか、颯爽と滑り降りてくるのが見えた。 15:00つつじ平の平坦なところで遅い昼食。 缶ビールを飲みながら振り返って、湯ノ丸山のどーんとした姿を眺めながらサンドイッチをほおばる。 ただ、長時間、手袋をはずしていられないほど風が冷たい。マフラーもしていなかったので耳もしもやけになってしまった。 おにぎりはバスの中で食べることとして早々に出発する。
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湯の丸スキー場帰着---高原ホテルの温泉
15:25に第一リフト最上部に到着。 スキー場はそろそろ帰る人が多くなってきたのかリフトはさほど混雑していない。 帰路のツアーバスの集合時刻が16:50だったので風呂に入る時間を考慮しても少しゲレンデで遊ぶ時間はある。 とりあえず、第一リフトに2回乗って、中上級者のゲレンデを滑った。 雪が締まっていて気持ちがいい。 15:50に上がって湯の丸高原ホテルの風呂を使わせてもらう。 入浴券も今回のツアーの料金に入っているようだ。 団体行動でバスに乗る男性乗客みなこの時間に風呂に入るので混雑しているが、冷えきった体を温めてほっと一息ついた。 自分で運転しなくていいので、風呂上がりにはもちろん缶ビールである。
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夕暮れの八ヶ岳遠望
17:08バスは出発。 暮れなずむ峠道を上信越道の小諸ICへ向かって進んでいく。 西にはくっきりと槍ヶ岳が見えている。 昼間、湯ノ丸山の山頂で北アルプスにかかっていた雪雲はすっかり晴れているようである。 南には、八ヶ岳の姿。 こちらもしっかりと蓼科山が見えている。 横川SAで30分、三芳PAで15分の休憩をはさんで、さほど渋滞していない関越道を練馬まで走り、ほぼ定刻の21時に新宿駅西口にバスは到着した。
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計画を立ててやっと4年目に実現した湯ノ丸山のバックカントリーツアーだった。日帰りでなおかつ渋滞で到着時間が遅くなったので、どうしても行動時間が短いコースで、昔計画した角間峠から鹿沢温泉に降りるコースはこのバスツアーを利用しては難しいだろう。 日本の上空に寒気団がいて、1-2月の気温だったので、昨年の笠ヶ岳のようなポカポカ陽気の山スキーというわけにいかなかったが、それでも充実感に浸りながら帰ることができた。
(2014年3月 記) |
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