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基本情報
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山名 |
傾山(かたむきやま) |
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標高 |
1,605 m |
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山域 |
祖母・傾山地 |
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都道府県 |
大分県 |
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位置 |
N32.50.20/ E131.28.32 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図57「祖母・傾・大崩山」
2万5千分の1地図「小原」
20万分の1地勢図「大分」 |
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山岳区分 |
日本三百名山・九州百名山 |
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登山記録
山歩No |
3990-10031 |
登山日 |
2010年11月21日(日)-22日(月) |
歩程 |
4時間30分 |
天候 |
晴れ後雨 |
形態 |
小屋泊2日 |
アプローチ |
国道218号日之影町より |
パーティー |
1人 |
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2010年11月、休みを取って空路、熊本空港まで来た。レンタカーを借りて懸案であった九州の山を4座狙うことにした。日本百名山もいよいよ96まで登っていよいよ完登目前である。阿蘇と祖母をセットで登るが、せっかく九州中部に来るので、4日間の日程で、阿蘇山・大崩山・傾山・祖母山の順にひとりツアーを計画した。 初日に阿蘇、2日目に大崩山に登頂した。 大崩山の登山は、途中道を間違えて、最後は稜線に出るのにけもの道を踏み分けて笹の群落と格闘せねばならないというハプニングがあったが、なんとか1時間ほどのロスで山頂までたどりつくことができた。傾山は険しいが眺めもいいという。 たのしみだ。 |
11/21(日) 大崩山から黒仁田まで移動
大崩山を下山、宇土内の登山口から今村の集落に出て、そこからは舗装された道を、日之影に向けて走る。 結構これが時間 がかかり、思ったよりもスピードが出ない。 比叡山の横では、バイクを止めてテントを設営している人もいた。 また、このあたりは紅葉の名所なのだろう。たくさんの車が停まっている。国道218号に出て、それから、青雲橋の下を通って、ぐるっと一周したあとに、見立へ行く道を北上することになる。 そこまでは1.5車線の道で、紅葉を見て帰る車とすれちがうために何度か退避スペースでとめなければならなかった。 したがって、あまりスピードがあがらない。 ナビでは到着予定が14:50となっているが、今日中に傾山へいけるだろうか? あけぼの荘を少しすぎたところで傾山登山道という林道への標識はすぐに見えた。 奥村林道を30分ほど走ったところで、ナビが目的地付近だというアナウンスをした。 ただ、地図を見るとまだ、タカハタ谷にたどりついたところで、黒仁田まではもう少しいかなければならない。 今日中に、傾山の山頂までいくことは日没の時間を考えてもあきらめざるをえなかった。 |
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黒仁田から登山開始
結局、黒仁田林道の終点まで到着したのは15:30だった。 軽自動車が1台止まっていたので、この人はまだ山に入っているのかなと思っていたら、ちょうど、下山してこられた。 夫婦で宮崎から来ているらしい。 私のレンタカーの4駆の車を見てしきりにうらやましがっていた。 なるほど、軽自動車にご夫婦二人乗ると車高が下がって、林道の岩で下腹を摺るようだ。 これから九折峠まであがって小屋に泊まるといったら、明日は雨だから気をつけてねといわれた。 湿度を示す時計で、明日の天気が雨であることもわざわざ見せてくれた。 小屋どまりを決め込んでいるので15:50テントは車の中においてあとはほとんどの荷物をかついで、九折コースを歩き始める。最初歩き出しは、林道の延長のような道だ。 ここは林業用の作業道路なのだろう。 やがて倒木が見られるようになり登山道に変った。
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九折峠
55分歩いたところで、水場に到着。 最初に気配がしたので先に登山者がいるのかと思ったら野性の鹿だった。水はこんこんと沸いているので冬でもかれることはないのだろう。 16:25に休憩。 ポリタンクとペットボトルに水を汲む。10分休んで出発。そこからの道はしだいに植林樹木の中をジグザグに登っていく道となった。 17:09に九折越峠に到着。 峠はひろびろとして気持ちのいい広場だった。 遭難救助用のヘリポートとしても使われるらしい。野生の鹿が2頭こちらを気にしていた。
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つづら越小屋
少し祖母側の斜面を登ったところに九折小屋(つづら越小屋)がある。 小屋の中は案の定だれもいなかった。 今日も一人で泊まることになる。 小屋の中に誰かが、銀マットをおいておいてくれたので、これにすわったら結構あったかい。 天井を大きな蛾がとんでるのが気になったが追い払うすべもないので仕方ない。小屋は広々して30人くらいは余裕で寝ることができるだろう。 日没時に外にでてみたら、ちょうど、傾山に月が昇るところだった。 なかなかきれいな景色。 これが見れたので、稜線にあがってきた意味があったといえる。 夜は、アルファ米をたいて、レトルトの牛丼をあたためてかけて食べた。当初の予定で、コンビニによるつもりだったが、時間がなかったので断念。 野菜なしの晩飯となった。 稜線だということもあって携帯が入る。 明日はゆっくりでいい。 22時就寝。
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11/22(月) 傾山へ
11/22(月)、朝4時半くらいに、雨の音がし始めた。 4:50に起床を予定していたが、かなり雨が強く振っているので、結局、出発を遅らせることにして6:00まで寝ていた。 朝食に、親子丼を暖めて、きのうのアルファ米の残りにかけて、食べる。 久しぶりに紅茶も沸かして飲んだらうまかった。 明るくなってから外のトイレに行くが、このトイレ、ドアがはずれている。 まあ、仕方がない、ドアのないまま、逆向きになって用をたす。誰かがみているというわけではないのでかまわない。 7:34荷物は小屋に置いて、非常食と防寒具とカメラをサブザックに入れて雨具を着て外に出る。セルフタイマーで写真を撮って峠を7:45出発。。
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後傾ののぼり
九折越峠を出てからはすずたけの中のゆるいのぼり。1378mのピーク(通称センゲンと呼ぶらしい。)まで少し登りだが、それからはゆるやかな道。 途中で傾山の全体が見えるところにきたので、水を飲みながら休憩。 写真タイムとする。 1375mのピークをこえると、そこから がしだいに急なのぼりとなってくる。 右手に杉ヶ越への分岐を見た後、最後、後傾へののぼりではロープがかかっているところも何箇所か出てくる。 傾山は双耳峰となっているので 、本当の山頂へは後傾からいったんくだることになる。 ここで、地面が雨でぬれており、思い切りすべってしまった。 おかげで手がどろだらけになった。。
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傾山山頂
ラジオでロシア語講座を 聞きながら8:52に傾山山頂に到着。 まわりにはひとりもいない。 雨が降っているが、セルフタイマーで写真を撮る。 少し突端まで行くと、祖母の眺めがある岩場にでた。雨が降っ
ているが、そこそこに展望はある。五葉塚は手にとるように見える。 九折からののぼりとしてこのコースもメジャーだが、最後は岩場の通過で険しそうにも見える。 雨のためそんなに遠くまでの視界はないが、それでも北方向には 久住の山まで見ることができた。9:10山頂出発。 |
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下山
慎重に岩場を降りて、なだらかなハイキングコースのような稜線を小雨の中歩いて10:15九折越 峠に到着。 小屋の中でパッキングをして10:33出発。 くだりの途中で、青いミミズをみつけた。
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高千穂の湯
11:15に登山口到着。11:25には落ち葉を払い落として車を出発させる。 そこから、黒仁田林道と奥村林道とを走るのに意外に時間がかかった。 林の中で、一匹の犬をみつけた。 きっと飼い主に捨てられたのだろう。 12:36上見立ての駐車場でトイレをすませて、パンをかじる。 そこから、県道8号が結構長い道のり。 13:20に日の影にでてきて、216号で高千穂町まで行く。 高千穂の湯に立ち寄り、400円の入浴料とタオル代200円を払って、久しぶりに体をあらう。 露天風呂もあったが、雨が降っているのでそうそうにきりあげて、14:23出発。 それでも、神原まで1時間かかるとナビにでているので高千穂峡に寄るの 断念した。
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傾山から見た月が昇る光景は、私のたくさんの山の映像の中でもかなりどぎもを抜かれる絵となった。 傾山自体が双耳峰で独特の形をしているが、そこに満月が昇る姿はとても迫力があった。
雨が降っていたのにそこそこの展望が見えたのもラッキーだといえよう。 自分に中ではこの山の名山としての位置づけはかなり高いものとなった。 九州山地に行く機会のあるかたは是非この山に登ることをお勧めしたい。
(2010年 12月 記)
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