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基本情報
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山名 |
脊振山(せふりさん) |
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標高 |
1055m(二等三角点) |
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山域 |
脊振山地 |
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都道府県 |
福岡・佐賀 |
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位置 |
N33.26.11/ E130.22.07 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図57「福岡の山々・宝満山・英彦山」
2万5千分の1地図「脊振山」
20万分の1地勢図「福岡」 |
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山岳区分 |
日本三百名山・九州百名山 |
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登山記録
山歩No |
3940-18033
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登山日 |
2018年10月20日(土) |
歩程 |
3時間05分 |
天候 |
晴れ |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
九州新幹線博多南駅国道385号背振少年自然の家 |
パーティー |
3人 |
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2018年の秋、久しぶりに飛行機で九州にわたって山に登ろうという気になった。山岳部でお世話になったM.Aさんが引退してふるさとの福岡に帰ったのが去年のこと。 M.Aさんに九州の山に行こうと思っているのですが、とメールで相談したところ、ぜひ一緒に行きましょうという心強い返事が返ってきた。 山岳部の企画で募集したところ、関西在住のA.Dさんも参加するということになり、関東・関西・九州と山岳部の3支部合同の企画で20日土曜日に背振山・21日(日)に湧蓋山と2つの百名山にトライする楽しみな企画となった。
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蒲田で前泊
10/19(金)19時前に職場を出ていったん家に帰る。 飯を食べて21時に家を出て電車で京急蒲田まで。 駅前でグーグルマップで調べながら目指すカプセルホテルへ。寝酒ににセブンイレブンで日本酒と缶チューハイを買う。 カプセルホテルまでは歩いて5分。JRの蒲田駅にもほど近い繁華街の雑居ビルという感じであった。 施設はリニューアルしたのできれいである。 1Fでチェックインして、寝室のカプセルのある下の階のシャワールームのロッカーに荷物をしまい、シャワーをあびる。 一応、シャンプーとボディソープはついていたが、ひげそりはおいていなかった。 22時にエレベータ―で階をあがり自分のカプセルに行く。 上下2段のカプセルで30棚ほどあったろうか? 梯子段を伝って上の棚にあがり、カーテンを閉めて寝る。 もうかなりの人数の人が寝室で休んでいる感じで静かである。自分も23時前に寝る。
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羽田空港から空路福岡へ
10/20(土)朝4:35に目覚ましで起きる。 荷物をまとめて5:04に1Fに行ってチェックアウト。 カプセルホテルを出る。駅まではもちろん真っ暗であるが、さすがは蒲田の繁華街である。この早朝から歩いている人もたくさんいる。 というか、夜中ずっと飲んでいる人もいるといったところか? 京浜急行の蒲田駅まで行き5:19の羽田空港行きの始発電車に乗る。 結構乗車している人も多かった。 5:32に空港に着いたので、40分には全日空のチェックインカウンターで受付をする。 セキュリティーゲートで係員に止められて、ストックの長さを測られてしまうがクリアして無罪放免。以前、利尻岳に行く際に登山の五徳ナイフを持っていて羽田空港のセキュリティーゲートで捕まってしまったことがあるので今回もひやひやしたが、ことなきを得て安心した。
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JR二日市駅に到着
6:00前には出発のゲートに到着。 売店でお土産を買って6:25の搭乗に余裕で間に合う。シートベルトを締めてすぐに寝る体制となう。 うとうとしているうちに離陸した。 離陸して15分ほど 機内でアップルジュースをもらって買ってあったおにぎりの朝食を食べる。途中結構眠っていたが、8:20に福岡空港に着陸。 満席のボーイング787の後ろのほうの席だったが5分もかからずに機内から降りることができた。福岡空港で降り立つのはもう、10年ぶりくらいだろうか? 携帯の電源を入れると、フェリーで大阪から小倉に向かったD.Aさんは無事に門司港に到着して、もう二日市に向かう電車に乗っているということである。 福岡空港の良いところは博多駅までのアクセスが良いことだ。 地下鉄に乗り換えて、博多駅を9:04の電車に乗ることができたので、9:25には二日市の駅に到着した。
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背振少年自然の家
二日市の駅ではハイキングの恰好をした人が何人か下車していった。 駅の改札にはM.Aさんが迎えに来てくれていたので、早速、車で背振山を目指す。 途中、M.Aさんは国道を走りながらここが自分の家だと教えてくれる。 背振少年自然の家をナビの目標にする。 県道575号を那珂川沿いに進んで筑紫耶麻渓の自然豊かな森の脇を385号を走る。五ヶ山の大きなループを超えると背振山トンネルの方向に出るがそこを右折して県道136号線で少年自然の家へ。
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樹林の中を進む
駐車場で車を停めて警備員さんに一言声をかけて、M.Aさんが下見をしていた背振山山頂近くにある自衛隊基地用の車道へと進む。 ところが、入り口が工事のために閉鎖されていて、係員に歩行者も通行できませんと聞かされる。 そこで、農道から回り込んでいくことにして、畑仕事に行く地元の農家の方に道を聞いて進む。 登山口の分岐には背振少年自然の家が整備した数字の道標がとりつけられていた。 道は登山道を進むがやがて車道を横ぎる。 それを2-3回繰り返して広場に出た。
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自衛隊基地への車道
広場には車が2台ほど停まっていて、先で工事をしていた。 そこからは車道を進んで山頂まで行く。 トレランの女性が走って降りてきた。ちょうど、2018年はNHKのグレートトラバースで田中陽希さんが、日本300名山を徒歩で歩くプロジェクトを遂行している最中である。 記録によれば、彼は3月17日に雷山から入って、背振山地を西から東に縦走している。ホームページの日記を見ると、彼は雷山・井原山を通り、夕方、背振山について、そのあといったん麓のキャンプ場に泊まって、翌日、再び背振山地を縦走するため九千部山に登って基山から筑紫野に入っている。我々が車で来たルートの逆コースをロードを走りながら進んでいるわけだ。
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役行者像
12:19車道を進んでパラボラアンテナが見えたら、道路にはそこから先、防衛省侵入道路という標識があって、自衛隊車両優先の道になっていた。 駐車場までは一般車も入れるようである。 駐車場を右手に見ながら進む。 途中役行者の像がある。 背振山はもともと修行僧が暮らす山岳密教の修験場であったため、その痕跡が多数みられる。「脊振山」は江戸期までは山系一帯にある坊の総称であったという。背振山から椎原峠までの道は九州自然歩道ともなっており、ハイカーがたくさん上がってきていた。
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背振山山頂
左手の小高いアンテナ基地そこが山頂だった。 山頂手前は自衛隊の基地になっているが、その横のフェンスを山頂の背振神社奥宮の方にあがっていく。石灯籠は劣化しているのかもたれかからないでくださいと書いてある。 山頂標識は自衛隊のレーダーの前にある。 温度計がぶら下げてあったが温度が6度だった。 自転車をかついで上がってきた男性に3人一緒に山頂での記念写真を撮ってもらう。 風が冷たく、 雨具を着ていないと寒いくらいである。
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山頂からの展望
山頂からは360度の展望で、有明海の向こうにはうっすらと雲仙普賢岳も見えた。 南に目を転じると翌日登る計画にしている湧蓋山をはじめ九重の山が見えた。 博多の街の方面に志賀ノ島や能古島も見えた。 博多は、母親が幼少期を過ごした町である。 対馬がどれかというのは議論が分かれた。ちょっと山頂は寒いというので、中腹の駐車場の近くのあずまやに移動。 駐車場にはテントをはってくつろいでいる人もいた。 駅前のコンビニで買ったサンドイッチを食べる。 食事が終わってトイレをすませて下山開始。 もと来た道を引き返す。
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二日市温泉博多の湯
帰りは、道路工事の警備係の人から、この車道は工事をしているので歩いてくだらないでほしいといわれたが、 この下に車を停めているので同じ道を下りないといけないと事情を伝えると認めてくれた。 そろそろ紅葉が始まった道をゆっくり下る。 14:38、歩き出してほぼ4時間で駐車場まで降りてくることができた。 車に乗って、来た道を戻り二日市では、M.Aさんがおすすめの温泉「源泉かけ流しの博多湯」に連れて行ってくれる。 時間帯もあるだろうが結構混雑していたが、檜の風呂は硫黄のにおいもして気持ちよかった。二日市温泉は田中陽希さんも基山から筑紫野へ降りて立ち寄った風呂である。上がってから、A.Dさんのおごりで梅が枝もちを2Fで食べる。 クライマックスシリーズをやっていたが、5-3でソフトバンクホークスが西武ライオンズをリードしていた。
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二日市の町
駐車場に戻って、車で10分ほど進む。駅前のビジネスホテルにチェックインだけしにいく。 エレベータのない小さなホテルであったが、部屋の前には私物をしまうことのできる冷蔵庫もあって便利だと感じた。お金は先に支払っていたので荷物を置いて、外出する。 車で5分、二日市の駅から、狭い道を通って町を見る。 M.Aさんが話をしてくれたが、造り酒屋の「大賀酒造」さんは玉出泉というお酒を出している。本当は土産に玉出泉を一本買って帰りたいが、飛行機で帰るのに荷物を増やすわけにもいかず、あきらめることにする。 二日市は温泉周辺など旧来からの中心市街地は、隣接する太宰府市の中心市街地とほぼ一体化し、古くからの町並みがほぼそのまま残っている。 JRの二日市駅は九州鉄道以来の、古い駅舎としても有名だ。
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夕食のおもてなしを受けて
二日市は車で5分ほどでM.Aさんの家に到着。 17:10奥様に挨拶して家にあがる。 たくさんの手料理をふるまってもらい、ビールのあとは日本酒山法師、最後はジンライムを飲んでいい気分になり、 20時に帰ろうといっていたが、21時までいてしまう。 帰りにコンビニで寝酒を買ったが覚えていない。 22時半には寝たようだ。 このあと、翌日いよいよ湧蓋山の登山が待っている。
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久しぶりの九州の山となったが、背振山は眺めのよい素晴らしい山であった。山頂から海が見える山というのは気持ちのよいものである。 2015年10月に航空自衛隊脊振山分屯基地の西約4キロの背振山登山道でクマと思しき動物が目撃されている。目撃者は「クマが走って逃げるのを見た。イノシシではなかった」と語る。 九州ではクマはすでに絶滅している、と環境省が発表しているが、これもまた伝説の山の背振山にふさわしい話ではないだろうか。有明海を見ながら日本の山にはまだまだたくさんの神秘があることをあらためて感じた。
(2018年11月 記) |
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