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三本杭
三本杭

基本情報
1 山名 三本杭(さんぼんぐい)
標高 1,226m (一等三角点) 
山域 四国山地
都道府県 愛媛
位置 N33.11.18/ E132.38.07
地図 2万5千分の1地図「松丸」
20万分の1地勢図「宇和島」
7 山岳区分 日本三百名山
登山記録
山歩No 3920-24013
登山日 2024年3月30日(土)
歩程 5時間45分(万年橋ー千畳敷ー熊のコルー三本杭-横ノ森ー御祝山ー万年橋)
天候
形態 日帰り
アプローチ 宇和島市内から松野町の滑床松野線(270号)で滑床渓谷へ
パーティー 1人
動画URL https://youtu.be/9twDD8lZgY4

三本杭という名前は山らしくないので印象に残っていた。日本三百名山を目指す身としては、篠山と三本杭とをセットで行くのがよいのだが、東京起点の場合、夜行バスで行くか飛行機で行くかというのも迷うところである。 最初、松山まで夜行バスで行き、そこから宇和島に移動することも考えたのだが、時間のロスが大きいことから費用はかかるが空路にすることにした。 であれば思い切って、天狗高原・四国カルストもセットで行ってみようということにした。 三本杭は滑床渓谷の優美な景観を楽しめるというのも楽しみである。


万年橋

2024年3月30日(土)今日は三本杭に登る日である。前日、天狗高原・四国カルストの山に登ったあと、下山後に宝泉坊温泉の地に宿泊した。10時ぐらいにはもう眠くなり寝てしまったので朝は日の出前から目が覚めていた。 6時40分にロッジの一階に下りて朝食を食べる。 自分でパンをオーブントースターで焼くので焦がさないように注意していたがやはり焦がしてしまった。 荷物の片付けをして7時半チェックアウトする。 ここから道の駅日吉夢産地を経て国道320号を南に向かって進む。 昨日立ち寄った日吉夢産地を超えてさらに松丸の駅も越えていく。 今日のスタート地点は滑床渓谷である。 渓谷のロッジである万年壮の駐車場に車を停める。 今日はここから歩き出してある。

滑床渓谷

9:04歩き出し。最初駐車場の裏手の林道の方に行きかけたが、地図を見ると登山道は万年橋のこの渓谷の遊歩道から繋がっているようである。 そこでいったん万年橋まで戻り、そこからスタートする。 入り口には渓谷の概略図が記載されている。 ヤマップで確認すると、ルートは左岸についているようだったが、実際にはどちらから進んでも良いようである。 途中、所々渓谷の見どころに岩の名前がつけられている。 鳥居岩と書かれた岩は確かに橋桁になる横に渡すような岩が載っていて鳥居のようである。 島岩と書かれた岩は水の中に浮かぶ島のようであった。 出合滑と記載された道標があった。 ここは左右からの川の流れが合流するところのようである。


雪輪の滝

 この出合滑の先に左岸から右岸に渡る橋があった。 今日初めてハイカーに出会う。 橋を渡って今度は右岸をを渡っていく。 道幅が狭くなってるところは鎖が取り付けられている。 とは言え岩は結構苔が生えており、しっかりしていそうでも表面は滑りやすいのである。 10時4分雪輪の滝に到着。 雪輪の滝は展望台がある。確かに立派な滝である。 展望台の先をさらに登ると雪輪の滝を上から眺められるところがあった。 思ったよりも傾斜が緩やかなようである。 雪輪の滝の横にある淵の緑色の濃さに感動する。 雪輪の滝を過ぎて、ここからさらに千畳敷へ向かって進んでいく。 川の傾斜は比較的緩やかである。 10時15分千畳敷到着。 確かに大きな一枚岩の沢である。 一枚岩の上に座って少し休憩する。 10:58、千畳敷からさき少し登山道が狭くなってきた。 人の歩いている数が減ってくるのであろう。 途中、避難小屋への分岐があったが地図の上では避難小屋はなさそうである。

三ノ股 難所を通過

 奥千畳敷の手前では少し難所があり三の股と呼ばれるところでは、ロープに捕まって渡渉する必要があった。 左の主流から水がずいぶん落ちてくるのでトレランシューズが濡れてしまった。 11時15分、奥千畳敷に到着。ここは目黒川の本流と支流の合流するところである。 少し休憩をし、行動食を摂ることにする。 ここからは急な登りとなる。 最初左側の崖ををロープをつかってよじ登るような所を過ぎて登って行く。 沢は次第に右下の低い所を流れるようになり、稜線に向かって上がってるのがわかる。


熊のコル

千畳敷を出発してから取材に傾斜が急になってくる。 基本的には沢から次第に離れ、尾根に向かって登っていくのがわかる。 途中で鹿よけのネットがある。 このネットに沿うようにして登山道を進んでいく。 11時57分熊のコルに到着。 ここで初めて稜線に出る。 鬼ヶ城山方面からのルートはここで合流している。 熊のコルを出てしばらく行くと、右手に串ノ森へ行くルートとの分岐が現れた。 ただしこのルートは地図には表示がないのでバリエーションルートだといえる。


稜線分岐

分岐からは三本杭が左側なので、それに向かって進んでいく。 しばらく進むと鹿よけネットがあった。 それを越えてしばらくすると笹の原のルートに出た。 ここがまた別の稜線分岐である。右手に進むとこれから下山するときに通ることになる御祝山の山頂がある。 ここから三本杭へはおよそ20分程の道のりである。 途中に2ヶ所鹿よけゲートを通ることになる。 最後のゲートを越えてしばらく上がると、三本杭の山頂標識が見えた。



三本杭山頂

12:34、三本に山頂到着。 山頂には誰もいない。 今日も山頂独占状態である。 さっそく三脚をつけて写真を撮影する。 天気少し視界が悪いのは黄砂が飛んでいるだろうか。 南に目を向けると明日登る篠山の方面がよく見えた。 GoProをリュックにさして万歳三唱の動画を撮影する。 昼食は持って来たアルファー米を食べる。 12:55 山頂出発。再び先ほど通った鹿よけゲートを越えて、笹原へ下りていく。 ここからは稜線伝いで御祝山の方へ降りていくのだが、途中で横ノ森への分岐の道標があったのでちょっと横に寄ってみることにした。 徒歩10分未満で本当に到着することができる。 残念ながら標高1200mの山頂は展望はなかった。 山頂から少し北西に進んだところに三本杭の山頂を眺めることができるスポットがあった。 途中ですれ違った男性がちょうど山頂に到着しているのが見えた。

御祝山

横ノ森から少し急な下りの箇所もある。途中5月だったらシャクナゲがきれいな花を咲かすんだろうなと思いながら進んでいく。 13:35、御祝山に到着。 山頂には二等三角点がある。 ここからもさらに急な下りとなる。30分程下ると、林道とぶつかる。 道標に従って降りていく。 14:15、滑床渓谷の登山口に到着彼思ったより早く下山することができた。 万年橋まで行きトイレの前でエンディング動画を撮影する。 動画の撮影が終わり万年荘の前に止めた車に乗って宇和島方面へ走り出す。



宇和島城

 宇和島市内に入り時間もあったので16時の最終入場の宇和島城をのぞいてみようと思った。 駐車場の場所がわからなかったので城址公園の西側の門の横にある有料駐車場に車を停めて、そこから歩いて天守閣の方面に行く。 天守閣への道のりは城の横の階段を登らざるを得ず、標高差1000mを登った自分としては結構太ももには応えるのぼりであった。


宇和湾

 入り口で靴を脱いで天守閣に上がる。イオンカードを出すと入場料が少し割引になった。天守閣の最上階からは鬼ヶ城山や宇和湾の眺めがきれいであった。 急な階段を下りて城を出る。 二の丸の中庭には桜の花がきれいに咲いていた。 再び西口から城址公園を出て車に乗って今日の宿である愛南町のホテルを目指す。 途中宇和海の眺めが夕日に映えてとても綺麗だった。 愛南町のホテルに着いた時にはもう日没になっていた。 途中のスーパーで買い物をしていたので夕食は部屋に入って大浴場の風呂を浴びてからテレビを見ながらビール片手に一人で食をすませ、22時に倒れこむように寝てしまった。


今回の四国遠征で一番手ごわいと考えていたのが、この三本杭である。 日の長い時期に渓谷美を楽しみつつ周回コースにしようと思っていたので今回のようなルートどりになったのだが、意外に早く下山できて宇和島の市内も観光する時間がとれたことはラッキーであった。 首都圏に住んでいるとなかなか四国へ行く機会がないが、こうしてまた日本の美しい景色に触れることができた有意義な一日であった。


(2024年4月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています