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基本情報
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山名 |
瓶ヶ森(かめがもり) |
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標高 |
1896m (二等三角点) |
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山域 |
石鎚山地 |
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都道府県 |
愛媛県 |
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位置 |
N33.47.40/ E133.11.36 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図54「石鎚・四国剣山」
2万5千分の1地図「瓶ヶ森」
20万分の1地勢図「高知」 |
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山岳区分 |
日本三百名山、四国百名山 |
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登山記録
山歩No |
3910-12048
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登山日 |
2012年11月25 日(日) |
歩程 |
1時間15分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
夜行発小屋1泊 |
アプローチ |
国道33号-494号ー県道12号石鎚スカイラインから土小屋-シラサ峠 |
パーティー |
1人 |
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勤労感謝の日の連休を利用して西日本の山に遠征するのがここ最近の恒例となっている。 (昨年2011年は行かなかったが。)2012年の今年は、松山空港をベースにレンタカーで石鎚山・瓶ヶ森・伊予富士・笹ヶ峰・東赤石山と一挙にこの四国山地の名山を回ろうという計画を立てた。 23日(金)の夜行バスに乗り延々と11時間ゆられて松山にやってきた。 第一段は石鎚山である。 冬型の気圧配置の影響で雪雲にまかれた山頂を踏んで、降雪のために滑りやすくなったルートで案の定転倒し、腰を強く打った。なんとか自力で下山し、宿泊地であるシラサ峠避難小屋を目差す。 |
石鎚山から土小屋へ下山ーシラサ峠を目差す。
11月24日(土) 瓶ヶ森林道に入り、道標の示すとおりに進もうとするが、窓ガラスが凍結していてライトをつけても何も見えない。 道が右カーブしているのか左カーブしているのかよくわからない状態でこのまま林道を進めるのだろうかと恐怖感に襲われる。 17:20しばらく行くと、3人組が歩いているのが見えた。 乗せていってあげましょうかと声をかけると、実は11人組だということだが、3人だけ乗せていってくれと頼まれた。 最後尾を歩いていた3人が前のほうに声をかけにいって、男性1人と女性2人が車に同乗した。 狭いマーチの車内なのでリュックは膝にかかえてもらった。 女性の一人は小学生の女の子だった。 聞くと、今夜は山荘シラサに泊まるという。 ただパーティーの中の何人かは分かれて避難小屋に泊まるつもりだといっていた。 |
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シラサ峠避難小屋(写真は翌朝撮影のもの)
よさこい峠を越えて、伊吹山の横を通ると少し下り坂になった。 相変わらず雲が厚く、小雨なのか小雪なのかわからない小粒の水分が落ちてきている。 18:25ようやく山荘シラサに到着した。 途中で合流した西洋人の単独行の若者と女性と3人で避難小屋を探そうとするが見つけられない。山荘シラサの中に入って、道を尋ねると、山荘から南側に下る道を進んでいくと樹林の中にあるという。 3人でそれと思しき林道を進んでみるが、途中で倒木にあたったりしてうまく発見できない。 車を降りるとき手袋をしてこなかったのでかなり悴んできた。西洋人が先頭で偵察に行くが発見できなかった。
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シラサ峠避難小屋(内部)
2人で改めて思い切って進んでみると、なにか音が聞こえたのでその方向にいくと果たして小屋につきあたった。入ってすぐにストーブもあり、炊事のできるスペース。 奥は蚕だなに6人ずつ3部屋あって20人くらいが寝られるつくりか? トイレも建物の中にありにおいもなく快適。 小屋の中では既に12-3名の宿泊者が炊事をしたり休んだりしていた。 6人組の横にスペースを開けてもらい、西洋人の若者と隣になる。 彼は名前をTomといって、オランダから3ヶ月間日本に旅行に来ているのだそうだ。 えらく薄っぺらいシュラフでマットも敷いていなかったが平気だといっていた。 火をたいて飯を作るのもおっくうだったので、コンビニで買ったごぼうサラダに野菜チップスをつまみにビールと焼酎で簡単な夕食にしてしまう。 Tomに日本酒や焼酎を分けてあげると喜んでいた。 隣の6人組は20時に就寝。 しばらくTomとしゃべっていたが、20:30に就寝。 夜中に1度、トイレに行った。
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山荘シラサ前ー車が凍結
11/25(日)朝5:30に起床。 実際、自分の目覚ましを5時50分にかけていたが、隣の6人組が5時半に起きたので合わせて起きることにした。 朝食は湯を沸かしてきつねうどんをつくる。 暖かいものを食べると落ち着く。トイレをすませて、6:40に出発。 車のところにいってら昨日の晩の雪で完全に凍結しており、ドアを開けるのにも一苦労。 エンジンをかけてフロントガラスの雪を融かし始めたが、出発までは少し時間がかかりそうな様子。 6人組はさっさと歩いて瓶ヶ森へ向かっていった。 山荘シラサのご主人が外に出てきていた。 車を出そうとすると「ここは本当はお客さんのための駐車場だから勝手に停めてもらっては困るんだよね」といわれてしまった。 申し訳ない。 山荘泊のお客さん3名運んできたのだから許してください。 駐車場の鎖を開けてもらって出発。 |
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瓶ヶ森駐車場を出発ー石鎚山を見る。
瓶ヶ森が見える路肩が駐車場かと思ったが、停めていた別の人が駐車場は大きなものがもっと先にあるよと教えてくれたので、さらに進む。果たして、坂を下ると100台くらいは停められそうな大きなスペースがあった。 今日は絶好の登山日和だということもありどんどん車が入ってくる。 駐車場で靴をはく必要があったのでTomには先に行ってもらう。 準備をして7:38登りだし。登山口の指示にしたがって歩くとすぐに大きな看板があって、公園広場に出た。ここにはトイレもある。 そこから少しあがると千石原を通って白石小屋・キャンプ場に行くコースと、瓶ヶ森の男山を目指すコースとに分かれる。 もちろん、男山のほうに進む。道はよく整備されたわかりやすい登山道。
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瓶ヶ森ヒュッテー樹氷のルート
樹林を抜けると霧氷のかたまりが目に飛び込んできた。カメラを構えて写真を撮ろうという人がかなり多い。 りっぱな三脚に大きな一眼レフを備えている。 途中で犬をつれた人にもあった。男山の直下には岩場があって、朝日が当たった霧氷はとてもきれいだ。岩場を抜けると、左手が開ける。 眼下には氷見二千石原が広がりさらに先に、昨日登った石鎚山の雄姿が見える。 昨日は天気も悪かったが今日は快晴だ。 たぶん登山者も多いことだろう。やがて左手に小屋が見えてくる。 これが瓶ヶ森ヒュッテだろう。 ひと気もないので今シーズンの営業は終了していると思われる。
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男山山頂
小屋を過ぎるとすぐに男山の山頂だった。8:07男山山頂到着。 標識と祠がある。南側はかなり切り立っているので残雪期は注意が必要だろう。 もっとも、12月に入ると石鎚スカイラインも閉鎖になってしまうのだからこの程度の積雪が普通の登山者が見るMaxかもしれない。山頂で記念写真を撮って、なだらかな山容の女山を目指すことにする。 と、見ると、Tomが男山の頂上にいるではないか。 もう、女山を登ってきたのか?と聞くと、まだこれからだ。と。 地図を見て私と同じコースをたどって下山し、ヒッチハイクをしようかと考えているとのこと。一緒に女山に行くことにした。 稜線の道は、笹が茂っている。 右手は樹氷のオンパレードだ。 |
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瓶ヶ森(女山)山頂-Tomと
西黒森への縦走路を分けるとすぐに女山の山頂に到着。8:25、 ここにも祠があった。 白石小屋経由で来たと思われる手ぶらの登山者にシャッターを押してもらう。 天気快晴。周りの山の展望は思うがままである。 しばらく休んで8:50に山頂を出発する。 男山まで来たが、Tomは、やはり先ほどの分岐から西黒森にいって縦走するとのこと。 駐車場まで行って車で回るのはあまりにも味気ないと思ったようだ。そこでメアドの交換をして写真を送る約束をして分かれる。男山からの下りは快適な展望コース。 途中で道を間違っていないかいぶかったが下にすぐ駐車場が見えるので安心。 公園広場に荷物を置いてトイレを使う。 水はでなかったが、公園広場自体が樹氷の名所になっているようでたくさんのカメラマンがいた。
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公園広場ー朝日と樹氷
9:20に駐車場に戻る。荷物を積んで出発。 そこからは林道を進む。 途中、何箇所か落石がある場所はあるが、概ね道はきれいだ。 西黒森の東には何台か車が停めてあり、ハイキングを楽しんでいる人もいる感じだった。 9:40東黒森と自念子の頭の分岐に到着。この広くなった駐車スペースにも3台ほどの乗用車が停まっていた。 ここから伊予富士に登っているひともいるのだろうか。 伊予富士への登山口はすぐわかった。 |
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UFO林道ー伊予富士登山口
車を停めるスペースがないわけではなかったが、どうしてもこのルートが楽しそうな感じがしなくなって見えた。 インターネットで、やはり一日で車を使って瓶ヶ森・伊予富士・笹ヶ峰の3つを行った人の記録があったが、あっけなかったという感想があったので、ちょっと考え込んでしまった。 時間的には日没までに下りるのはぎりぎりであるが頑張って寒風峠まで行って、そこから伊予富士と笹ヶ峰の両方にアタックしようと決めて、伊予富士の駐車場をスキップする。 ここから1時間、UFOラインのドライブだった。 これだけ景色がいいと楽しい。
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瓶ヶ森は下の駐車場に車を停めるときわめて簡単に登れる山である。 であるにもかかわらず、この樹氷の素晴らしさはどう表現したらよいのだろう。 カメラをかついだ人たちが大挙してやってくるのも納得できる。 この景色を見ることができただけでずいぶんと得した思いがした。石鎚山の展望台としてもこの山は最適である。 石鎚山の岩の多いごつごつした姿と、笹に覆われたたおやかな瓶ヶ森の柔和な稜線とのコントラストも不思議に感じられた。
(2012年12月 記) |
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