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基本情報
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山名 |
白木峰(しらきみね) |
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標高 |
1596m |
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山域 |
飛騨高地 |
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都道府県 |
富山・岐阜 |
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位置 |
N36.24.56/ E137.06.44 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図43「白山・荒島岳」
2万5千分の1地図「白木峰」
20万分の1地勢図「高山」 |
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山岳区分 |
日本三百名山 |
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登山記録
山歩No |
3620-16021
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登山日 |
2016年10月30日(日) |
歩程 |
第一日 1時間10分
第二日 1時間00分 |
天候 |
小雨後晴 |
形態 |
小屋泊1泊 |
アプローチ |
国道421号杉平から白木峰林道 |
パーティー |
2人 |
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さて、久しぶりにというか今年初となる日本二百名山・三百名山のアタックツアーを行った。 行き先は北陸の名山3山狙いである。 メインは富山・岐阜の県境に位置する白木峰と富山の名山・金剛堂山であるが、白木峰は小屋どまりにしたため移動日の朝、白山スーパー林道(今は白山・白川郷ホワイトロードと呼ぶ)から登れる三方岩岳にアタックして、それから白木峰へと向かった。 長く狭い国道をドライブして、麓の杉平についたころは日はとっぷり暮れていた.。
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林道大谷線
2016年10月29日(土)三方岩岳を登って、国道360号と471号を通って八尾町杉平にようやく到着した。 21世紀の森キャンプ場で水を汲んで、さらに車を走らせる。 富山市のホームページを見ると、「林道大谷線は杉ヶ原キャンプ場のゲートから冬期は閉鎖しております。」 「8合目駐車場及び避難小屋にあるバイオトイレは、28年11月3日より使用 出来ません。」と書いてある。 つまり実質的に我々が今年最後の小屋利用の登山客だと言える。キャンプ場からの林道は舗装されており通行には問題はない。 ただ、雨のあとの濃霧でまったく前が見えず、運転には気を使った。
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駐車場から登山道へ
ようやく駐車場に到着。 出発が18:22である。 当然ながらもう夜の様子なのでヘッドランプをつけて歩く。 (写真は翌日下山のときに撮った駐車場の様子である。 真っ暗なので、出発のときは撮影しなかった。 出発するときは駐車場に車はわれわれのものだけであった。)歩きだして、すぐに急な登山道になる。登山道ルートと林道ルートとどちらを歩いても山頂まで行けるようだが登山道ルートのほうが少し時間は短いようである。 とはいうものの、水と酒を合わせてやく5Lをかついでいる身としては急な登りはつらい。
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急な登山道を歩く
登山道はかなり急で、木々をつかみながら転ばぬように登っていく。 それでも20分ほど歩くと再び林道に合流した。 この林道は管理道になっており、さきほど駐車した八合目より上はゲートで閉鎖されているので車は入ってこない。 ここからは管理道を歩くことにした。 ヘッドランプで足元を照らしながら慎重に歩く。 クマが出たりしないかと気にはなるがそんな気配はない。 何しろ、あたり一面のガスで10m先はも視界がない。 ルートを間違えることはないが、しっかり雨具を着こんで歩いていく。 もう雨は小ぶりなのでさほど気にはならないがそれでも標高1500mもあるので気温は低い。
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管理道の終点に案内板が
管理道をジグザグに進んでいく。われわれは今日は山頂を目指すことなく、まずは避難小屋の白木山荘までたどり着くことである。 他の方の記録などを見ると白木山荘は、バイオトイレを具備したなかなか快適そうな小屋らしい。白木山荘に行くルートは、基本、われわれが歩く管理道をわきに入っていくようである。 管理道は何度か右に折れ、左に折れしてジグザクに進んでいった。 荷物が重いので少し苦しいがあとひとふんばりと思い進んでいく。 そろそろかと思われた時に、樹林が切れて視界が広がった。 広がったとはいえ、 森林限界の上に出たのである。 まわりは霧がかかっているので視界は利かない。 管理道がゆるやかになり、右に折れた瞬間、管理道の終点の来た。
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ヘリポート
大きなヘリポートのような舗装地について、そこから先は道がなかった。 右手に白木峰の山頂付近案内図がある。一緒に歩くA.D氏はスマホのGPSで位置を冷静に確認した。 どうも白木山荘を通り過ぎてしまい、白木峰の山頂近くまで来ているようである。GPSを頼りに来た道を引き返す。霧は相変わらず濃いのだが、もと歩いた道なので位置感覚は分かる。 ヘッドランプでまわりを照らしながら歩くと、 右手にゴミが落ちているところがあり、その横手に小さな溝を渡って、白木山荘へと登る階段のついている側道があった。 白木山荘と書いた表示がある。
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白木山荘分岐
どうして、来るときにこれを見落としてしまったかわからなかったが、きっと自分たちの歩く谷側にしか気にしていなかったからであろう。 やれやれである。 階段をものの2-3分も上がると、白木山荘の建物が見えた。 明かりがついている気配はないので先客はいないのであろう。 ロープのついたドアをあけて中に入る。 レインスーツを脱いで、EPIに火をつけて早速宴会である。 ちゃんことおでんで日本酒を飲んでご機嫌。 22時に就寝。
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朝の白木山荘
朝6:15まで寝ていた。 日の出と同時に起きるという野望ももろく崩れて寝坊してしまった。 目覚ましは無意識のうちの止めてしまったようだ。 EPIでお湯をわかしうどんを作る。 食べ終わってから、荷物は小屋において白木峰の山頂をピストン。 7:08、外に出るとびっくりするような景色が広がっていた。 昨夜の霧が霧氷となって木々についている。 小屋の前で写真を撮って、山頂を目指す。 木の階段を慎重に登っていく。山頂の手前まで切ると正面に北アルプスの絶景が広がっていた。
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白木山荘出発、山頂を目指す
白木峰一帯は、1974年に白木・水無県立自然公園として選定された。その中で、白木峰は標高1,596mと特別高い山ではないが太古から気象条件等が複雑に作用し穏やかな美しさをもつ山容が形成され、特徴ある植物を育んできたと考えられて、ブナの芽吹きから始まりシャクナゲやワタスゲ、夏にはニッコウキスゲが咲き乱れるらしい。 山頂に到着すると東には北アルプスがどーんとそびえた。
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北アルプスを望む大展望
左手に立山連峰、御槍、穂高山ときて焼岳から乗鞍岳への稜線もきれいに見える。 さらに南には御岳が見えたが、こちらは上をガスにおおわれていた。 富士山は残念ながら雲に隠れているようだった。 西に目を移すと今日登る金剛堂山が見えて、その後ろに白山の峰々や北には富山湾が広がっていた。 昨日の三方岩岳での視界ゼロがウソのような景色であった。
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白木峰山頂
白木峰の山頂には大きな山名盤があった。 富士山も南アルプスも見えるのでほぼ日本中の屋根が見えるといっても差し支えないであろう。 最北端に剣・立山の峰とその後ろには白馬岳とみられる山容も確認できた。 小白木峰から白木峰まで縦走する人も多いようである。 ここは片道2時間、標高差で約200m。 草原の歩きやすいコースのようだ。 飛騨市の観光案内のサイトには白木峰の散策コースが掲載されているが、そこにある浮島の池の写真を見るとどうしても行きたくなってしまうのである。 本当は足を延ばして浮島の池まで行きたいところであるが、先を急ぐので、山頂往復だけで切り上げる。
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霧氷をバックに白木山荘を見る
昨日のヘリポートの場所までは山頂から目と鼻の先であった。 そこからすぐ下に白木山荘の建物が見えた。 樹氷をバックに立つ水色の屋根の小屋は何かメルヘンの世界のような姿だった。 小屋に戻り、荷物を担いで8:15出発。管理道をゆっくり降りていく。 正面に今日これから登る金剛堂山がきれいな山容を見せていた。 上のほうが白くなっているところが雪なのか岩場なのかと議論になったが、結局行ってみればわかるということで討議は中断した。 管理道の途中から登山道に入る道を降りる。 どうも昨夜デジカメを途中で落としてしまったようで、これを回収できるかどうかがポイントである。
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下山、次は金剛堂山を目指す
駐車場まで降りるところで3組の登山客とすれ違った。 下山の途中でも駐車場が見えるがどんどん車が上がってくるのが見えた。 20台ほど停められる駐車場は今日は満車になることだろう。 駐車場まであと5分というところで目立つ木に、私のPanasonicのLumixがぶら下げてあるのを発見した。 親切な登山者の方が道の上に落ちているのを拾ってくれたのであろう。 よかった。 これで三方岩岳の記録も無事にホームページにアップすることができる。 8:30駐車場に到着した。 ほぼ当初の計画の時間どおりである。 さあ、ここから本日のメインイベントである金剛堂山の登山である。 荷物を車に積んで出発した。
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白木峰は本来はもっと時間をかけて散策をするのがいいのであろう。 何しろ木道の上を歩いて高山植物を観察することができるという素晴らしい山である。 そしてなんといっても、北アルプスは白山の展望が素晴らしい。岐阜・富山の県境の山と言えば、黒部五郎岳や三俣蓮華岳であるがそれらとは違う景色を見る素晴らしさをこの白木峰は見せてくれた。
(2016年11月 記) |
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