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基本情報
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山名 |
越百山(こすもやま) |
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標高 |
2613m (三等三角点) |
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山域 |
木曽山脈 |
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都道府県 |
長野県 |
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位置 |
N35.40.46/ E137.48.11 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図40「木曽駒・空木岳」
2万5千分の1地図「空木岳」
20万分の1地勢図「飯田」 |
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山岳区分 |
日本三百名山、甲信越百名山 |
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登山記録
山歩No |
3600-12030 |
登山日 |
2012年7月21日(土)
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歩程 |
第一日 7時間10分
第二日 10時間10分 |
天候 |
雨 |
形態 |
小屋泊まり1泊 |
アプローチ |
中央自動車道伊那ICより国道361号国道19号須原 |
パーティー |
1人 |
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休暇をとって梅雨明けの中央アルプスに入ったはずだった、が、台風から変わった低気圧に湿った空気が流れ込み、 週間予報ははずれ全国的に雨模様となった。そこまで天気が悪くなっているとも知らない自分は、7月20日(金)朝から駐車場を出発し標高1400mを一気に登り木曽殿山荘に宿泊した。翌21日も雨、何も見えない中を空木岳を越えて南駒ケ岳へ進んだ。
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南駒ヶ岳からの下り
南駒ヶ岳からは結構下る。トラロープにつかまってお花畑の中の崖を降りるようなところもあり、足場をよく見て降りなければならない。 かなり下がった印象だったので途中でこんなに下って大丈夫だろうかと心配になって高度計を見たがまだ2650mもあったので安心した。 100m以上下った気がしたが気のせいか。 途中、テントが入っていそうな大きな荷物を背負った単独行の人とすれちがう。彼は南駒ヶ岳に向かって登っていく途中だった。前日は越百山の南のテント場か? 道がわかりにくかったのでペンキを一緒に探して教えてあげた。 瓦礫の崩れが方々にあるので少しルートファインディングに気をつかう地点だ。
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仙涯嶺
10:36 標高2635mの鞍部。ここから少し岩場が出る。 大きく岩をトラバースするところもあり、また、結構細い壁を鎖につかまって進むところもある。 11:05仙涯嶺(標高2734m)を通過。 本当のピークの少し手前にやはり杭が立っているだけだったので、本当に仙涯嶺かどうかは確認できなかったが標高と位置から考えてそうであろう。ピークの岩場を超えたところで11:06休憩。予定ではここで昼食になるはずだったが、1時間ほどもともとの行動計画よりも早く来ていたので、越百山まで頑張って歩くことにした。水を飲んで11:17出発。 ルートはここからは比較的ゆるいのぼりおりになる。 ハイマツのある稜線上の道が続く。場所によってはがれており、道が不明瞭なところもある。 ルート上にクマと思われる動物の糞を見つけたときにはやはりぎょっとした。霧の中稜線に沿って100mほど登りきって12:29越百山到着。
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越百山山頂
越百山の山頂にも誰も他の登山客は居なかった。木曽側から風が吹き付けて結構寒い。 ここで昼食にするので、少し伊那側に入ったハイマツの陰でレインスーツの下にダウンを着込んだ。アップル・デニッシュとソーセージサンドを食べて水を飲む。 時間的に余裕があればコーヒーでも沸かしたかったが、まだ下山するという先の長い行程を考えると時間を節約したかった。 幸い、ここまで1時間以上計画より早く来ていたので、明るいうちに下山できる目処は立った。途中、一人、比較的大きな荷物を背負った若い男性が越百小屋方面から上がってきた。天気が悪いのでものの5分も山頂にはいなくて、南駒ケ岳のほうに降りていった。三脚を出して何枚かセルフタイマーで写真を撮影する。携帯はかろうじて電波は入った。 下山で樹林の中に入ってからは暑いであろうと想定して、中に着込んでいたダウンは山頂出発前に脱ぐことにした。
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越百小屋
13:07越百山頂出発。下り始めるとすぐに低い樹林の中に入った。しばらく降りると、前のほうから登山者が談笑する声が聞こえてきた。 越百小屋が見える。 いったん少し下って登ったところだ。 黄色の壁の山小屋としては派手なつくりである。 13:46越百小屋到着。数名の登山客がちょうど到着したところで、受付をしていた。 今日は満員のようだ。 山小屋は小さいが、料理がうまいという評判である。タバコを吸おうとして1人が、小屋の人からこの周りは全面禁煙ですよと注意されていた。休憩して、靴下の中に石が入っているようなので長いくだりに備えて靴をいったん脱いで整える。13:54出発。 小屋をでてからは少し登りとなる。。小屋のトイレの横を登っていく。福栃山を巻いていくというコースである。 14:26にがれ場の横を通る。 迫力があったので写真を1枚。そこから木の根の多い道をひたすら下る。 越百山/須原という道標がいくつか立っているが、結構古そうである。 |
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八合目
14:37八合目に到着する。 ここは少し広くなっていてベンチがある。この下の道を降りていくと水場、いわゆる「上の水場」があるようだ。200m下るとせせらぎの音がして小さな沢があった。ザックをおろしてコップで水を汲み一気に飲み干す。 14:42上の水場出発。 ここからもひたすら下り。 途中で数名の中高年登山者とすれ違う。 今日は、やはり越百小屋は混雑しているようだ。さすがに土曜日だ。15:36オコジョ平。うっそうとした森の中の平坦地だが、そこを少し過ぎると下りに入ったところで切り株を2つ並べたようなベンチがあったので休憩する。 44分に出発。 ここからは、なぜか、場所を示す道標が多くなる。 15:51「やせうまの背」を通過。 15:53「しゃくなげの尾根」。15:58下のコル。快調なペースで高度を下げる。 やはり、空身だと下りも楽である。 ころばないようにだけ気をつけて杖を有効に使う。 16:12下の水場に到着。 明日、もうひとつ山に登るかもしれないと想定して、ここでポリタンクを満タンにしておいた。 |
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栃福平
次第に沢が近づく音が聞こえるとともにラジオも入りにくくなった。 下りきったところが堰堤になっていた。 ここから林道だ。
16:33福栃平、道標で写真を撮ろうとしたらカップルがやってきた。 これから登るようだ。 どこまで行くつもりだろうか? 小屋まで4時間以上かかるだろうから日没までに間に合わないと思うのだが。 かなりの健脚か、テントを持っているかどちらかであろうと勝手に納得して、ダムまで3.4kmという表示のでている林道を歩く。 途中、広場で赤いExtrailにしっかりとブルーシートをかけて駐車してあるのを見た。 これも越百小屋の方の車だろう。コースタイムは1時間と書いてあったが40分で終了。 17:19今朝沢橋に到着。5人組の中高年が駐車場で宴会をしていて、こちらに気がついて、水場の様子はどうでしたか?とか雨はどの程度ひどいですか?とか矢継ぎ早やに質問してきた。車についてとにかく濡れた衣類を着替えて17:30車を出発させる。 |
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伊奈川ダム
ダムで一度車から下りて写真を撮った後はひたすら19号を南下。ナビの示すとおりに18:48、あららぎの湯に到着。ここは1年前、南木曽山に登ったときに利用させてもらったところだ。4人ほど男湯に先客がいた。 ゆっくり体を洗ってひと心地着いて19:24に上がる。まわりにコンビニもなさそうなので、ここで夕食を食べることにする。19:36夕食にアジフライ定食。 おいしかった。 帰りにおやじさんにロックアイスを分けてもらった。20時に出て暗くなった道を大平へ。 どこに車を停めるか迷ったが、幸い展望台の近くに10台ほどの駐車スペースがあった。 近くにトイレもある。 もちろん回りに誰一人いない。 まだ雨はかなり強く降っている。 車の後部座席を片付けて寝袋を出し、ワインを飲みながら漫画の本を読んで22時就寝。
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大平宿
7/22(日)朝4:59起床。 雨は小降りになったがまだ霧雨が残っている感じ。 ラジオを聴くと、長野県は午後雨になっていて雷注意報もあったのであきらめて帰ることにした。 大平宿を通って写真を撮影する。 次回の助けにと安平路山へ登るための東沢林道にも入り口から少し1-2km走ってみるが、やはり雨で落ちた木の枝が道の真ん中にあったりしてこの天気で中に入るのは落石の危険が強そうだと判断する。 そのまま飯田峠を越えて中央高速まで出ることにする。 猿庫のマレットゴルフ場の前でEPIをつけてお湯を沸かし、朝食にドンベエを作る。 飯田ICから乗って、途中、境川で休憩。 高速は空いており11:20には家に帰りついた。 |
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越百山(こすもやま)というのなんとも響きがいい。 初めて中央アルプスに登った時木曽頂上小屋で一緒になった男性が、この山まで縦走するといっていた。 NHKの番組でこの山が取り上げられたときも静かな山という紹介だった。 ただ、この越百小屋の人気を考えると決してマイナーな山だとはいえないだろう。 今回、電話で宿泊を予約したときに満室だということで断られたがゆえに、なおさら行ってみたいという気持ちが強くなった。 いつか同じルートを逆から晴天の日に登ってみたい。
(2012年7月記) |
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