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基本情報
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山名 |
熊伏山(くまぶしやま) |
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標高 |
1,653m (一等三角点) |
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山域 |
南アルプス深南部 |
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都道府県 |
長野 |
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位置 |
N3515.48/ E137.53.41 |
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地図 |
2万5千分の1地図「伊那和田」
20万分の1地勢図「豊橋」 |
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山岳区分 |
日本三百名山・信州百名山 |
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登山記録
山歩No |
3570-24022
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登山日 |
2024年5月6日(月) |
歩程 |
4時間30分(薬師峠ー三俣山荘) |
天候 |
曇り |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
浜松浜北ICから国道152号線 |
パーティー |
1人 |
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熊伏山は長野県と静岡県の境界の山である。
2015年に秋葉街道を北に池口岳を登山したときにに兵越峠を越えた。 このときは152号から秋葉街道の舗装道路を車で走ったが、実際の152号線は車が通れない場所を進むことになる。今回は本当に国道152号線の青崩峠からの登山である
その意味で貴重な登山体験だといえる。黒法師岳に登った翌日、やはり距離的に水窪町から近いということもあり、なんとか早起きしてこの熊伏山に登ろうと決心をした。町とはいえ、観光施設がある場所でもないので、下山後の温泉やホテルに泊まるのは諦め、車中泊することにした。
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水窪湖
2024年5月5日日曜日19時35分、黒法師岳を登頂し、水窪湖から林道を抜けてきて水窪駅前にでた。自分はそのまま道を国道152号線を北にカーナビの指示に従い、水窪町の岬入り口から青崩峠の駐車場までは30分ほどである。青崩峠の駐車場はガイドブックで見る限りトイレもあるよとただ水はないので行動中の飲料水は前の日に買っておいたペットボトルで対応することになる。 こんなこともあろうとそれ以外に夕食調理用には水道水を2リッター汲んであるのでなんとかなるだろう。 |
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青崩峠駐車場
20時45分青崩峠に到着した。 当然であるが誰も駐車している人はいない。工事をしているのであろう建設会社のプレハブの建物ができていた。合わせて駐車場にはショベルカーも停まっていた。工事車両の邪魔にならないように車を停めて、その日はそこで就寝ようわかして晩飯を作り、持ってきた焼酎を飲んで22時就寝した。
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青崩峠遊歩道
翌日、朝4時に起床する。暗いうちから湯を沸かして昼食のある濱井に注いでおく。 少し明るくなってきた時に川崎ナンバーの車の方が入ってきた。 やはり300名山ハンターが早朝から来るようである。 5時00分歩き出す。塩の道の標識のついた遊歩道を歩く。 歩き出してすぐに建次屋敷跡という標識が現れた。 さらに石畳を進んで樹林の中を上がっていく。
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青崩峠
5:15青崩峠到着。ここは国道152号の一部でありながら舗装道路がない場所である。1996年に静岡県側で文化財に指定されたそうである。 遠州と信州の県境を示す遠信の椅子と呼ばれるベンチがあった。 さっそく座ってみる。 南側の静岡側少し展望があった北側の長野県側に遊歩道が続いており、やはりしばらく歩くと車道に降りることが出来るようである。ここから登山道は階段の上の斜面を進んでいくことになる。登り出しは階段が整備されており歩きやすい道である。
しばらく上ると、崩壊地がよく見渡せる場所に着いた。ここからは少し急傾斜の道が続く。ロープにつかまりながらすべらないように慎重に登っていく。急傾斜をしばらく行くと少し平たい場所に出た。ここに何か建物の後のような柱の基礎部分があった。ここが青崩れの頭であった。
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青崩の頭
6:20青崩の頭到着。 荷物を降ろして休憩をするここからも県境の稜線を進んでいくことになる。 とは言え先ほどのような危険箇所は無いただひたすら斜面をジグザグを切って登っていくことになる。 木々の間から南アルプス深南部の山が見えている。天気予報でわこの日は曇りで夕方から雨となっていたが、幸い朝は風が少し強いものの、日差しもあり視界もまだこの時はあった。だんだんと道が痩せた尾根になり稜線を上がってるのがわかる標高1500m近くなると右手に頂のようなものが見えた。 あれが熊伏山の山頂であろうか。
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前熊伏山
6:52前熊伏山到着。ちょうど尾根と尾根がぶつかるような場所であった。標高1615メーターという標識がついていた。曲渕山の山頂が標高1654mなので標高差としてはあと40mほどだと言うことになろうか。少し休憩をして最後は熊本山の山頂に向けて稜線を進んでいく。途中で山頂から戻ってくるソロの男性とすれ違った。 川崎ナンバーの車の方であろう健脚なので随分と早い時間に山頂についたようである。 ひとつピークのようなものがあったが、山頂ではなく、県境標識があるだけであった。 一度、もったいないくらい下ってしまう。そこから再び登り返しとなった。
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熊伏山山頂
7:12熊伏山山頂到着。 標高1653メーターで山頂には一等三角点がある。 せっかくなので三角点にタッチをする。 長野県内には一等三角点はたったの33個しかないらしい。 日本三百名山では県内三つしかないようである。 当然ながら山頂は自分の独占なのでゆっくり休むことにした。行動食を開けて食べる。 カロリーメイトドライフルーツといういつもの組み合わせである。 到着した時には山頂にガスがかかっていたがしばらく待っていると北方面に池口岳と加加森山の姿を捉えることができた。 ラッキーである山頂からは天竜方面平岡駅への下山ルートがあるが標識で見ると結構距離が長いようである。
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奥茶臼・しらびそ峠遠望
7:38、下山を開始する。来た道を引き返すのでルートは分かっており比較的楽である。ただ悩ましかったのは昨日黒帽子だけの登山でかなり長い距離を歩いたので足の裏に靴擦れができており下りは結構これが痛かった。7:49前熊伏山通過。 8:27青崩の頭到着。
青崩の頭を出て少し行くと例の難所が現れた。 ちょうどそこでその男性とすれ違ったのでもう少し上がると青崩れの頭で休憩するのにいい場所ですよと教えてあげた。崖にひっそりと咲いているアカヤシオの花が目を癒してくれた。青葛峠に到着する直前のところに長野県側がきれいに見渡せる場所があった。はるか遠くに見えているのは以前登ったしらびそ峠のほうであろうか奥茶臼山と思われる山が見えていた。 |
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青崩から帰京静岡SAで昼食
9:09青崩峠到着。 少し峠の歴史を描いた看板を読んで時間を過ごす。塩の道と呼ばれた歴史の街道に思いをはせる。 9:27遊歩道の駐車場に到着。
水窪町から国道152号を南に進んで浜松・浜北インターへ。 静岡サービスエリアでなつかしい天神屋のおでんを買って昼食に食べた。 ゴールデンウイークの最終日ということでどの程度新東名が渋滞するか少し気になったが15時には横浜の自宅に帰り着くことができた。
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今回黒法師岳に登って足が靴擦れで痛くなってしまったのは少し誤算であった。 履き慣れた登山靴ではあるがやはり随分と使い込んだので変形してるのかもしれない。結果的にこの2日目の熊伏山は標高差720m程度なのであまりきついという山ではなかったが足の痛みに耐えながらの登山となった。 駐車場からは4時間ほどで行けるのでハイキングにもいい山ではないかなと思った。 ひっそりとした山頂も深南部らしくて素晴らしいという思いであった。
(2024年8月 記) |
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