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黒法師岳
黒法師岳

基本情報
1 山名 黒法師岳(くろほうしだけ)
標高 2,068m (一等三角点) 
山域 赤石山地(深南部)
都道府県 静岡
位置 N35.11.46/ E138.01.46
地図 昭文社 山と高原地図43「塩見・赤石・聖岳」
2万5千分の1地図「寸又峡温泉」
20万分の1地勢図「静岡」
7 山岳区分 日本三百名山・一等三角点百名山
登山記録
山歩No 3550-24021
登山日 2024年5月5日(日)
歩程 第一日 2時間 (戸中山林道駐車場-上足毛小屋
第二日 11時間
(上足毛小屋ー丸盆岳ー黒法師岳ー戸中山林道駐車場薬)
天候 快晴
形態 テント泊縦走1泊2日
アプローチ JR水窪駅から水窪ダム経由戸中山林道
パーティー 1人
動画URL https://youtu.be/JknFu1bzot0

 今年のゴールデンウイーク後半は予報では天気が良いことになっている。 これを活かして静岡県の天竜川上流南アルプス深南部の山に行くことにした。今回の目的は日本三百名山の一つである黒法師岳である。 ここに登るには国道152号線を浜松浜北インターから北上して水窪町にはいり、そこから水窪ダム経由戸中山林道を走って登山口にたどり着く必要がある。 水窪町へは以前静岡に住んでいた時に車で沢口岳に戻る時に通った。国道152号は秋葉街道と呼ばれ長野県と静岡県を結ぶ幹線道路ではあるが、実際には1.5車線ぐらいの場所もある運転に気を使う道路である。何しろ都心部からだと登山口にたどり着くのにほぼ半日かかるという状況を考えて黒法師岳は2泊3日の行程になることを想定した。

等高尾根から丸盆岳へ

2024年5月4日(土)朝自宅を出て新東名で浜松浜北ICへ。 そこから国道152号を北上して水窪町へやってきた。 水窪ダム経由戸中山林道に入り延々未舗装の道路を9km進み、終点の駐車場から林道を歩いてこの日は上足毛小屋に宿泊した。 翌朝5時に出発し等高尾根をひたすら登り丸盆岳に登頂する。 丸盆岳からは南アルプスや中央アルプスの素晴らしい眺めを堪能した。
<SubSO53 丸盆岳>

等高尾根下降点

 10:17 丸盆岳を登頂して、再び等高尾根下降点を目指す。 帰りは鞍部から等高尾根の下降点までの登りの標高が高いように感じた。 結構急であるせいだろう。 11:05等高尾根の下降点ですこし休んで、ここからルートはあまり人に踏まれてない感じでササに覆われた道は分かりにくいところもあった。 標高1600mを過ぎてからは少し傾斜が急になり、ガレ地の横を通っていく。



伊豆半島遠望

 右手にバラ谷の頭が良く見える。 しばらくして後ろを振り返ると、先ほどの登った丸盆岳がきれいに見えた。 そしてその右側に富士山がある。 富士山の右手には伊豆半島も姿を見せている。よく考えてみれば今登っている黒法師岳も伊豆の天城山も同じ静岡県である。自分はかつて静岡市に住んでいたので、天城山のあsる伊豆地方も浜松も文化圏としては東部と西部で別だとの認識であった。しかし同じ県内の山であるので見えて当然といえば当然だろう。



バラ谷の頭

黒法師岳への最後の登りの崖の横は視界が悪かったり、ガスが出ていたりしたら結構危ないと思われるところもあった。 この崖を登りきると、バラ谷の頭との分岐に到着した。 ルートを左にとって山頂を目指す。少し傾斜が緩やかになり山頂の道標が見えた

黒法師岳山頂

 11:53に黒法師岳山頂到着。 山頂には他に誰もいなかった。 ここで腰を降ろして持ってきたアルファを昼食として食べる。黒法師岳の山頂にある三角点の標識は、頭頂部にバツ印があるということで珍しい三角点として有名である。 三角点の写真ももちろん撮った。 Goproの持ち手をリュックにさして、万歳三唱の動画を撮影する。 しばし休憩したあと、バラ谷の頭を経由して降りるか元きた等高尾根を下るか迷ったのだが、時間的にやはり遅くなってしまうことを避けたいと思い、バラ谷コースはあきらめるこにした。
 

丸盆岳を見ながら下る

12時28分等高尾根の下降点を目指して下山を開始する。下りの途中で二人の登山者とすれ違った。 帰りの道は正面に南アルプスを眺めながら進むことになるので気持ちよかった。13時9分等高尾根の下降点に到着。 ここで少し休憩をする。 持ってきたアミノバイタルを摂り、さあここから一気に2時間急な下りを進むことになる。 下り道でGoproを地面において自撮りの撮影もした。

休憩小屋

市川戻り過ぎたあたりから登山靴に靴下が擦れて足が痛くなってきた。 12:15、ようやく林道が見えた。 いございます到着であるここからしばらく運動あげてコラム12:35に到着した休憩小屋では一度靴を脱いで足を伸ばして休んだ。 綺麗な休憩小屋なので助かる。ここからまだ林道歩きが7キロ以上もあるから結構大変である。途中シブロク歩道への登り口を通過したときは16時を回っていた。 もしも、黒法師岳からバラ谷の頭を経由して下山していたらまだこの時間ここに到着していないかもしれないな、などと思った。

戸中山林道ゲート

17:54、戸中山林道ゲートに到着。 ここでYoutube動画の最終エンディングを撮影した。 もうほとんどすれ違う人もいなくなっていた。 深沢橋を過ぎて18:27臨時ゲートに到着した。 3台ほど車が残っていた。 なんとか真っ暗になる前に、戸中山林道の悪路を通過したいと思い、着替えもせず早々に車を発進させる。 途中で一度、大きな石でバンパーをこすってしまった。 19時過ぎになんとか水窪ダムまでやってきたここからはナビの示す通りに水窪町まで下って行った。水窪町ではもうスーパーも開いている様子ではなかったので、そのまま今夜のねぐらである青崩峠を目指すことにした。 当然ながら青崩峠の駐車場で車中泊している人は誰もいなかった。 熊に襲われませんようにと願いながら22時に就寝した。



黒法師岳は簡単には登らせてくれない三百名山だと言える。自分は一泊で登ったが日帰りの人たちはみな健脚だとお見受けする。 今回、丸盆岳とセットで登ったので素晴らしい皆アルプスの展望を楽しむことができた。 人の少ない山域ではあるが、名山と呼ぶにふさわしい山をゴールデンウイークを活かして楽しむことができた。

(2024年6月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています