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基本情報
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山名 |
アサヨ峰(あさよみね) |
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標高 |
2799m (三等三角点) |
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山域 |
赤石山脈(南アルプス)北部 |
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都道府県 |
山梨 |
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位置 |
N35.43.54/ E138.14.29 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図42「北岳・甲斐駒」
2万5千分の1地図「仙丈ヶ岳」
20万分の1地勢図「甲府」 |
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山岳区分 |
日本三百名山 |
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登山記録
山歩No |
352-17017
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登山日 |
2017年8月13日(日) |
歩程 |
5時間50分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
前日泊日帰り |
アプローチ |
JR甲府駅から山梨交通広河原、南アルプス林道バス北沢峠 |
パーティー |
1人 |
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2017年の夏は天候に恵まれない夏だった。 梅雨が開けたのはほぼ平年並みだったのが、梅雨明けからあまり夏山らしい日がなかった。 梅雨明けからそのまま台風3号が長崎に上陸、西日本の各地で観測史上の1位の防風雨をもたらし台風通過後も九州北部に大雨を降らせた。 東京では20日続けて雨が降り、気温も低く海水浴場も閑古鳥が鳴いている状況だった。 山の日も天気が悪く、連休もなかなか山へ行く計画が立てられなかった。 13日の日曜日だけが天気がよさそうだったので12日の午後甲府に入って前泊、北沢峠から日帰りでアサヨ峰をアタックすることに決めた。
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スーパーあずさで甲府へ
12日(土)桜木町を夕方17時の電車に乗る。 横浜線で座って八王子まで行く。 18:34に八王子から特急スーパーあずさ29号の自由席に。甲府に着いたのは19:35。 翌日の帰りの特急の指定席予約状況を調べると、スーパーあずさの夕方の指定席はほぼ満席だったので、特急かいじの指定を予約する。 甲府駅の南口を出て晩飯を食べようとしたが、有名な小料理屋はお盆の帰省客でごった返しているのがどこも満席だったので、残念ながらコンビニでインスタントのうどんを買って、予約してあった安いビジネスホテルにチェックイン。 翌日は3時半に起床なので、TV見ないで22時に就寝。
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甲府駅から広河原へのバス
8月13日(日)目覚ましをかけて3:30に起床。 ビジネスホテルの支払いは済ませてあるので、入り口のカウンターにキーを返却して、駅に向かって歩く。 暗い道を一人で歩く。 あまり車も走っていない。 それでも気温はあまり高くないようで、汗をかくこともなく比較的快適である。 4:00にコンビニで朝食のおにぎりを買って甲府駅南口の山梨交通のバス乗り場に到着。 4:20出発の広河原行きに乗車する登山者がすでに30名ほど列をなしている。 この日の4:20の始発バスは1号車と2号車の2台仕立てだった。 前回、北岳に登るのにここにバスで来たときは確かシルバーウイークの昼ごろのバスだったが4台仕立てだった。 バスの中ではリュックを抱きかかえたまま、ひたすら寝てゆく。途中、夜叉神峠からは、マイカーの登山客も拾ったからだろう。 広河原に着くときには満席で立っている乗客もかなりいた。
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北沢峠
6:40に広河原到着。ここから南アルプス林道交通の経営するマイクロバスに乗り換えて北沢峠に入るのだが、途中で材木が道路に倒れ出てきているということで、不通になっていた。 それでも復旧が手際よく行われたようで、予定より20分遅れの7:10には北沢峠行きのマイクロバスは出発。 観光バス仕立てのように、途中で高山植物の解説や動物の生息について説明をしてくれるので勉強になる。 7:40に北沢峠に到着。 ここから少し来た林道を下って長衛小屋に歩いていく。
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長衛小屋
長衛小屋は北沢峠の東に建つ山小屋で戸台の山案内人・竹沢長衛が最初に建てた小屋で、近くに業績を顕彰するレリーフがあるという。建て替えが完了し寝具も新しくなり乾燥室や談話室も出来たらしい。 甲斐駒を登る人たちには、ここのキャンプ地も含めて重要な基地となっている。前回、自分は2010年の8月にここでキャンプをして甲斐駒岳をアタックした。 気持ちのよいテント場だったので本当は今回もアサヨ峰を北沢峠テント泊とセットで考えもしたのであるが、朝一番のバスに乗ると日帰りができることがわかり、テント泊にしなかった。 もっともも金曜日の晩は雨だったようでテント泊にしなくてよかったといえる。
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栗沢山への登り
長衛小屋の前のベンチでサンドイッチとおにぎりの朝食を食べる。 8:04出発。 天気は悪くない。 稜線にはガスがかかっているが晴れることを期待して、尾根を登り始める。 小屋の裏手で仙水峠へ上がるルートと、栗沢山へ行くルートが分かれている。 近道の栗沢山経由の道を選ぶ。 栗沢山までの登りは最初こそ樹林の中であるがすぐに高度を上げる急傾斜となる。 意外に人がいないかと思ったが、ほぼ同じようなペースで登る2人組の男性たちがいた。
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森林限界まで登って
8:52、一度目の休憩。 まだ標高は2200mくらいであり、なかなかペースが上がらない。 7月の上旬に大笠山へ登ったがそのあと1カ月以上山へ入っていないので少し足腰が衰えているようだ。 9:41に2回目の休憩をする。 急登りだったルートが少し平坦なところが現れてきた。 栗沢山への稜線に取りついている証拠であろう。 そろそろ下山してくる人ともすれ違うようになってきた。 テントを立てたまま早朝に出発した人たちなのであろう。 10:20に森林限界を越える。 残念ながら甲斐駒の展望はない。
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栗沢山到着
10:34に栗沢山の山頂に到着。 あいにくガスっているが広々として山頂ではある。 8-9人の人が休憩をしていた。コースタイムは地図では2時間となっているが、休憩を入れてやはり2時間30分かけてしまったようだ。 仙水峠方面から上がってきた人たちもいた。 ここから先のアサヨ峰の方角に進む人があまり多くないのが気になった。 とりあえず、登山者の人にシャッターを押してもらい、この2714mのピークにきた証拠写真を撮影する。この前の海の日の連休で、山の友人のA.D氏がこのコースを歩いて鳳凰三山まで縦走している。 テント泊の荷物を持って登るのは結構大変なのではないだろうか。
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稜線歩き
10:45に栗沢山を出発。 ここから目指すアサヨ峰の山頂まで1時間のコースタイムとなっている。 栗沢山からいったん下るが、岩がごつごつしているところを通過するところが多い。 足場を踏み外さないように注意が必要である。 歩きだして40分ほど立ったところで少し難所と思われるところがあった。 岩場が急傾斜となっているので三点確保をしつつ進んでいかないといけない。
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アサヨ峰山頂
11:45、アサヨ峰の山頂に到着。 ガスが掛かっていて、展望の名山も残念ながら周りを見はらすことができない。 お湯を沸かしてラーメンを作る。 気温は低くないのですぐに湯も沸く。 山頂で食べるラーメンは相変わらずうまいものである。 あとから上がってきた登山者の方に写真を撮影してもらう。おそらく晴れていればバックに鳳凰三山が見えるのだろう。 一瞬霧がはれて回りが見えそうになるが、残念ながら展望写真を撮ることはできなかった。 アサヨ峰の一番大きな岩の上に山頂標識がもう一つあるので、こちらもセルフタイマーをしかけて写真を撮る。 12:30山頂出発。
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稜線に雲がわく
帰りのルートは岩の上を通る道が今度は下りになるので慎重に進む。 山肌を雲が駆け抜けていく写真を撮影することができた。 これが今回は一番、アルプスらしい写真かもしれないと思った。 コースタイムどおりちょうど1時間、13:30に栗沢山に到着。 ここから仙水峠を経由して長衛小屋に降りることも考えたが、コースタイムが25分長くなってしまう。 16時の最終バスに乗れなかったらまずいと考えて、やはりもときたルートで帰ることにする。 どうも最近、下りのペースが遅いことがある。 やはり年齢のせいなのだろうか。 |
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長衛小屋で乾杯
15:20途中、一度休憩をして3-4人の登山者を抜いて、それでもコースタイムの1.5時間よりも少し時間がかかってしまって長衛小屋に降りてきた。 無事下山。 Tシャツを着替えて、小屋で生ビールを買う。 今回、電車で来ている登山は、下山したあとのこのお楽しみがあるのがうれしい。 のどがからからだったので生ビールはぼんちあげをつまみにしてあおるように飲んでしまった。 やっと下山の実感が出てきた。
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甲府駅まで戻る
あとは15分に道のりを歩いてこもれび山荘のある北沢峠のバス停まで行く。 バスの出発は16時のはずだったが1号車は満席になったので10分早く出発してくれた。窓を開けて走ると心地よい風が入ってきた。 調子のよい外国人の登山客が運転手さんとかけあい漫才のような会話をしており、乗客を和ませてくれた。 広河原16:25到着。 甲府行きのバスは16:40出発。 2時間弱バスに揺られて途中居眠りをして甲府まで帰った。 甲府からは18:56のかいじで八王子まで、指定席に座ってまた缶チューハイを飲んで気分よく帰った。
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展望のよいアサヨ峰のはずであったが、残念ながら展望を楽しむことはできなかった。それでも最近仕事が忙しくてなかなか山に行けずにストレスになっていたので、日帰りでもみ3年ぶりで南アルプスに入ったのはうれしかった。 マイカー登山でないので、帰りの渋滞にもあうこともなくビールなどを楽しむことができたのもうれしいひとり山行の思い出となった。 次に北沢峠に来るのはいつになるのだろうか? ひそかに32年ぶりの仙丈ヶ岳登頂というのも考えているので、来年以降実行を狙いたい。
(2017年8月 記) |
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