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基本情報
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山名 |
諏訪山(すわやま) |
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標高 |
1549m |
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山域 |
西上州山脈 |
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都道府県 |
群馬県 |
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位置 |
N36.02.23/ E138.43.46 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図21「西上州」
2万5千分の1地図「浜平」
20万分の1地勢図「長野」 |
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山岳区分 |
日本三百名山・関東百名山 |
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登山記録
山歩No |
3390-11033 |
登山日 |
2010年10月29日(土) |
歩程 |
5時間40分 |
天候 |
晴れ |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
上信越道下仁田ICより |
パーティー |
2人 |
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2011年10月、 そろそろ山も紅葉シーズン。 日が短くなってくるのでどうしてもアプローチに時間のかかる山は日帰りではいけなくなってくる。 日本三百名山で比較的近郊の諏訪山に登ることにした。 ここは群馬県ながら、ほぼ埼玉の両神山の北西にあたる。 昔の
東京付近の山500を見ると、1泊2日のコースとなっているが、今や道路事情の発達により日帰りのコースとなっている。 ホームページで登山された方の評価を見ると、三百名山としてのステータスの割りには、好き・嫌いが分かれている。 何はともあれ、でかけてみることにした。
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出発
10/29(土)晴れ。 4:00に目覚ましをかけたつもりだったがならなかった。 ただ、運よく3:58に目が覚めたので、着替えて、4:30には出発。 練馬インターへ向かう環八は思ったよりも混雑していた。 6:00に三芳のPAで休憩。サンドイッチとおにぎりと牛乳を買って、夜明けに車を出発させる。 7:40に、浜平の駐車場に到着した。 既に、2台の車が止まっていたが、われわれが準備している間にさらに2台がやってきた。 車の中で朝食をすませ準備をする。 そうこうしているうちに他の群馬ナンバーの車の登山者はスタートしていってしまった。 8:18に出発。 |
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奥多野館横より登り出し
駐車場の入り口から道標がでている。 いったん、下ってお墓の横をまいて、川の右岸沿いに集落からと平行していく。 大神楽沢まで下って木橋を渡ると「諏訪山登山道入り口・山頂まで5467m」と書かれた大きな表示板が立っておりその左手に 2006年に廃業した民宿、奥多野館と思われる建物が左手に見えた。 ここは、諏訪山がマイカーによる登山がまださかんでなかったときに、皆がバス停のある栃平から1時間かけて歩いて宿泊したところだ。 25年前に日航機が御巣鷹の尾根に墜落したときは、救援にいく自衛隊のために、宿を営むご家族は炊き出しをしたということだ。上州の山は、湯の谷トンネルに代表されるように、
道路が整備されて車の便がよくなったことと裏腹にバス便が減少し、諏訪山へも日帰りで来る人が多くなってしまった。奥多野館のような長年登山者を支援してきた民宿がなくなってしまったのは残念だ。 |
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沢沿いの道を支稜線へ
諏訪山まで5480mという札を見つつ登りだしがスタートする。 最初は湯の沢沿いに上がって行くコース。何度木の橋を渉ってちいさな沢を渡る。 8:55に沢をつめた平たくなったところで休憩。 お茶を飲む。 9:01出発。 ここからは樹林の中の登り。 じぐざくにあがっていく。 次第に稜線が近づくがなかなかしんどいところだ。
10:10稜線の頭にでたところで休憩する。 最初、そこが、湯の沢の頭だと思っていたが、楢原との分岐の道がないので、湯ノ沢の頭まではまだたどり着いていないことを悟った。 ここまで既に、既に100分ちかく歩いてきているので、エアリアマップの1時間半で湯ノ沢の頭というのはちょっと厳しい気がする。。
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湯の沢の頭
そこから、稜線伝いに15分ほど上がると、湯ノ沢の頭に到着した。平らな部分が、浜平と楢原の分岐になっているわけではない。 分岐よりも北側の浜平よりがいわゆる頭になっていて、楢原への道はその東側の下についていた。
先ほど休憩をしたばかりなのでここでは休まずに通過をする。ルートを右に南側に巻きながら、一旦下り、稜線をヤツウチグラに向かって登っていく。ところどころ見事な紅葉があるので立ち止まって写真を撮る。稜線上の幾つかの小ピークを巻いて進むが、視界が開け
て左手東側には、上州の山山が見えてくる。 ヤツウチグラへの登り道は少しわかりにくかった。 稜線を西にはずす形で、ピンク色のテープが巻いてあった。 テープにそって進むと、何故か下っていってしまう。 ヤツウチグラの北西稜線にとりつくようにも見えたが、自信がないのでテープにそって進むのはやめてもとの稜線まで引き返した。 |
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弘法避難小屋
どうも、ここは日本三百名山とはいえ、奥秩父や百名山の山とはちがいルートが不鮮明だ。とくにこの時期は、落ち葉に隠れて踏み跡がわかりにくい。
稜線上のふみ跡はなんとか上に続いているので、それに従いあがっていくと、トタン葺きの弘法避難小屋があった。かなり朽ち果てており、天井にも壁にも穴があいているの宿泊するには十分ではない。 積雪期など非常用に考えておいておいたほうがいいだろう。 |
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三笠山(シモヤツウチグラ)
ここを過ぎるといよいよ難所。 きりたった岩に架けられた二段梯子が現れる。梯子上部の露岩地点を取っ掛かり利用で慎重に足を運べば山頂とおもいきやまだ前方に三笠山(ヤツウチグラ)の岩峰が立ちはだかるように聳え立つ。11:15御獄座王大権現、三笠山刀利天碑の前で、4名くらいの登山者が休憩していたので、「ここが三笠山じゃないんですか」と聞くと、「いやまだまだ。ここから40分くらいでしょう。」とのこと。
結構、先は長い。 休憩するのに適した場所もないのでそのまま進む。ここから、固定ザイルにつかまりながら細い岩場をおりる。 今日はじめて下山する人とすれちがった。 鞍部まで降りて、木の根につかまりながら上ると、やがて西側の展望が開けてきた。 ごつごつした岩を登りきると、祠が見えた。 12:05ようやく、三笠山の山頂に到着。 さきに2人組みの登山者がいて。 この先はロープで降りる難所だから、ストックも荷物もここ三笠山の山頂においていったほうがいいよという。 おなかもすいたし、昼食休憩。 おにぎりを食べて、お湯を沸かしてラーメンとそばをつくる。帳付山の奥にごつごつした稜線の両神山も見える。 パノラマ動画も撮る。 浅間山がきれいに見えている。 今はまだ雪はない。
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諏訪山山頂
12:45に荷物をひとつにまとめて諏訪山目指して出発。 頂上の道標には諏訪山まであと723mとある。あと少しだ。でた直後にGPSをザックに忘れたことに気づいてとりに戻る。 山頂からいきなり、補助ロープのある難所。 慎重に下る。 スタンスはしっかりしているので帰りの登りはさほど苦労しないだろう。13:15諏訪山山頂到着。 古いガイドブックには祠があると書いてあったが、それは見当たらなかった。 三角点があった。 さきにいた2人の登山者に山頂標識の前で写真を撮ってもらう。西側に行くと展望がいいとInternetで見たので、稜線伝いにいってみるが特に見晴らしのいい場所はなかった。13:31三角点の写真を撮って山頂出発。下りは一瞬、ルートをまちがえて南東稜に入りそうになったが、気がついてもどり、来た道を三笠山へもどる。 諏訪山からの下りは結構急な道だった。 木の根がはっているので要注意だ。 鞍部から最後のロープでの登りは、くだりに比べたら楽であった。 ちょうど30分まるまるかかってしまったので、途中でラジオを出して、パリーグのクライマックスシリーズ(日本ハムー西武)を聴きながら歩くことにする。
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残照の帳付山
三笠山の山頂14:05到着。 そこで最後にもう一度、展望を楽しんで、帳付山のアップの写真を撮ったりして、荷物を振り分けて下山開始。 三笠山の山頂でお昼を食べていた夫婦連れが、オグラの頭でおいついてきたので、道をあけてゆずる。 それ以降、自分たちの後ろから追いつく人はひとりもいなかった。 またもや、最終パーティー。 15:39湯の沢の頭まで行って休憩。
15:45出発。 そこから下まで一気にいけるかと思ったがけっこう遠い。 樹林帯のジグザグをおりている間にだんだんラジオの感度が悪くなってきた。 そろそろ暗くなってきて樹林の中でおもわずぬかるみに足をつっこんでしまった。17:06虎王神社の横から下山。 暗くなった駐車場には自分の車だけがぽつんと残っていた。
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日帰り入浴施設「しおじの湯」
エアリアの地図ではコースタイム5時間40分となっているが、よほどの健脚でなければそれでは、歩けない。 ちなみにアルペンガイド発行の東京周辺の山1994年発行のものによると歩程8時間になっている。 我々の歩いた時間はきらかにそちらに近い。 着替えて、およそ車で5分で「しおじの湯」へ向かう。 500円でけっこういいお湯だった。 露天風呂が暗かったので景色を楽しむということはできなかった。 リラックスルームで、サイダーで乾杯して、18:50出発。 ナビは往路と同じ下仁田ICへの道をさしていたがあえて地道の299号を通り本庄へ。 20時にかっぱ寿司で夕食を食べて、満足して高速に乗って22:30に帰宅。
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幽玄という名がぴったりくるような山であった。 前衛峰の三笠山が信仰の跡があることと展望がいいこととを考えても、諏訪山山頂はいわゆる奥の院というような感じである。 ここ1-2年、大無間、飛竜山、経ヶ岳、南木曽岳など、手前に絶好の展望ポイントがありながら山頂自体は見晴らしのない山に縁があるようだ。マイカーで行けるようになったとはいえ、なお西上州の山は人里深くはなれて玄人好みという感じがする。 秋の一日にはいいコースである。ただし、朝の8時ごろには出発をこころがけたい。私のこの山の好みの評価は丸をつけてあげたい。
(2011年11月 記)
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