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基本情報
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山名 |
大崩山 (おおくえやま) |
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標高 |
1,644 m |
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山域 |
九州山地 |
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都道府県 |
宮崎県 |
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位置 |
N32.44.15/ E131.30.47 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図57「祖母・傾・大崩山」
2万5千分の1地図「祝子川」
20万分の1地勢図「大分」 |
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山岳区分 |
日本二百名山、九州百名山 |
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登山記録
山歩No |
2960-10030 |
登山日 |
2010年11月21日(日) |
歩程 |
時間分 |
天候 |
晴れ |
形態 |
テント泊1泊2日(前日阿蘇) |
アプローチ |
国道218号線鹿川より |
パーティー |
1人 |
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今年の山もそろそろ締めに入ってきたかなという11月。 JALのマイレージを使って熊本空港までのの切符を買って今年の百名山の仕上げにやってきた。百名山としては、阿蘇と祖母山が目的であったが、1日有給が取れたので3泊4日として、阿蘇ー大崩山ー傾山ー祖母山と、九州山地の名山を回ることにした。 まず、11月20日(土)東京からの移動の日は時間の制約もあったので、空港からレンタカーでもっとも近い阿蘇を訪れた。 仙酔峡からの登りは折からの晴天にも恵まれ、すばらしいハイキングを楽しむことができた。 高岳・中岳の展望も申し分なかった。 さあ、九州山地第二段は、大崩山である。 ここは、祝子川温泉からのルートがもっともポピュラーでかつ変化にも富んでいるので、多くのガイドブックに掲載されている。 正直、このルートに魅力を感じたが、どうにもアプローチが次の傾山とつながりにくく断念せざるを得なかった。 最短コースの宇土内登山口から登ることとし、阿蘇下山後、がんばって、55km走って、鹿川キャンプ場まで入ることにする。
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出発 鹿川キャンプ場
11/20(土) 16:00ちょうどに阿蘇を下山。 仙水峡のトイレを使った後、Tシャツを着替えて16:15には、車で出発。 今夜宿泊する鹿川キャンプ場までナビの表示では2時間半となっている。 日が沈んでしまうのはやむをえないができるだけ早く到着したい。 高森町のYshopで、ビール2本と焼酎ひとびん買って、325号線を延岡方面へ進む。 途中、17時半に高千穂のYShopで。翌日の昼のパンと、うどん、サラダとおつまみを買って日之影で左折してからは真っ暗な山道を進む。 ただ地元の人だろうか後ろからついてくる車もあった。 鹿川キャンプ場までは完全に舗装された1.5車線の道。キャンプ場の駐車場には車が1台停まっていたが。実際キャンプ場はだれもいなかった。2日前に宿泊予約の電話を入れていたが、夕方までに到着しなかったので管理人さんも帰ってしまったらしい。 中の偵察をひととおりしたあと、オートサイトまで車を乗り入れて、5番のテントサイトで、早速テントを設営。 月明かりがきれいなので、設営に問題なし。 トイレもセンサーで電気がつくので快適。 鹿の鳴き声がまわりでする。 携帯電話はAUはまったくはいらないがDOCOMOは通じるようだ。 19:50ひとり宴会をして、夕食にはスパゲティーを作って満月をさかなに焼酎を飲んだ。 21:30就寝。 |
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宇土内登山口
11/21(日)朝4:50起床。 晴れ。 まだ真っ暗、湯をわかして、カップうどんをつくる。車がテントのすぐ横に停められたので楽だった。 電気のつくトイレを使ったあとテントをたたんで、6:25車で出発。 ビールの缶を入り口で捨てさせてもらった後、管理人事務所の裏口に、テント場代500円をメモといっしょにおいていった。 舗装道路を鹿川山荘の横(車は5台くらい停まっていた)をすぎて214号との三叉路まで出て、そこから鹿納谷の方へとあがっていく。 最初は畑の道だったがほどなく舗装は消えていよいよ林道になった。 途中からは段差のある荒れた道。ただ、落石はさほどでもない。分岐から7kmすすんで、国有林の標識をすぎると、宇土内まであと1Kmという標識がでて少し安心。 しかし、なんと、その直後、前からバスが来るではないか。 いったん30mほどバックしてすれちがう。 どうもこのバスは4駆に改造した観光用のようだ。朝7時に下山とはいったいどこにいくのだろうか。7:17に登山口の駐車場に到着。車は1台も停まっていない。今日の第一号だ。 サブザックをかついで、指導表に従い、7:30に歩き出し。
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林道終点
さらに林道を東の方向に上がっていく。 4駆の車ならもう少し入れるだろう。 15分ほど歩くと、林道は倒木帯にさえぎられてしまうが、ここからもさらに道が奥に続いているので、踏み跡と、赤テープをたよりに林道を進む。 8:15に標高1350mの地点で休憩。 8:23発。 どうもおかしい。 地図上では、道は沢筋の林道から離れて、尾根をあがっていくことになっているが、自分の歩いている道は明らかに沢を遡上している。 ただ、赤いテープがあるので、これが登山道と考えざるをえない。 1400mの地点で、もうあきらかに踏み跡はあやしくなった。 見ると前に、野生の鹿が走っている。 道は、まるでけもの道のようである。 しかし、再び、赤テープを発見した。
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遠見岩稜線
何度か赤テープ探しをして、人口樹林を抜けるがどうも自信がない。 踏みとおぼしきところをあがると、ハンディGPSの表示でもう標高は1500mにきていたので思い切って沢をつめて稜線まであがることを決心する。 ここからが、折れた樹の根と、熊笹とのたたかいとなった。 稜線まであがったが、遠見岩から大崩山へいたる縦走路があるようにも思えない。 熊笹と格闘してさすがにつかれて9:18休憩。 9:23出発。 最後まで熊笹に足をとらわれつつ、南綾から山頂まであがりきった。
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大崩山山頂
10:26大崩山山頂到着。天気快晴。 樹林に覆われているもののその間から見える展望がすばらしい。 山頂には誰もいなかったが、10分ほど後にわく塚コースから上がってきた人がしたら到着したので写真をとってもらった。 山岳信仰の対象とはならなかったことから大正時代以前において登山者はほとんどいなかったが1965年(昭和30年)、祖母山や傾山とともに祖母傾国定公園に指定され、訪れる登山者とハイカーは合わせて年間2万人にのぼるようになった。1992年(平成4年)には全国高等学校総合体育大会登山競技大会の舞台となった。確かに鹿川キャンプ場から鬼の目林道を東に鹿川越まで進んで、遠見岩経由の登りルートは「国体コース」とキャンプ場の地図には書かれていた。 山頂までの距離は遠くないものの、やぶこぎが大変で時間がかかるようだ。 私の場合は最後の30分だけ稜線を通ったが、もし整備されたらキャンプ場から登り鬼の目山の展望も優れたすばらしいコースになるのではないかと思った。 もっとも自分には整備する気力も体力もないが。
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石塚
パンを3つ食べて、10:45出発。 いったん、石塚まで行って、石の上で展望写真を撮る。すぐ稜線の向こう側に五葉岳が見える。 そしてその稜線を伝わって傾山が独特の山容を見せていた。 10:55石塚発。 しかし、地図をよくみると、上鹿川ルートへの分岐は、石塚よりも山頂よりにあることになっている。 そこで、山頂に向けて歩き出すが、それらしき分岐はない。 そこで、山頂から降りてきた、わく塚コースから登ってきた登山者に聞いてみたら。「そういえば上鹿川登山口という道標を途中で見たけど、石塚より下だったよ。」と教えてくれたので、石塚より下ることにした。 果たして3分ほどいくと、大きな、分岐ルートが現れた。 南南西に進路をとり、先の景色も見ながら、この道で間違いないことを確信して進む。 笹は刈られていて歩きやすい。 |
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下山
20分ほどで鹿納山との分岐にとりつく。最初は尾根伝いなので高度はあまり下げず、後半いっきに宇土内谷へと下っていく。 12:03に林道と合流。 確かに、林道からあがるところに大崩山と書いてあったが、登り口がはっきりしておらず、見落としやすいところだった。 林道を10分ほど歩いて12:18に、駐車場にたどりつく。 車は朝は1台だったが、降りてきたときには3台になっていた。。
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見立
でこぼこの道を進むこと約20分。 今村の集落に出て、そこからは舗装された道を、日之影に向けて走る。 結構これが時間がかかり、思ったよりもスピードが出ない。 比叡山の横では、バイクを止めてテントを設営している人もいた。 また、このあたりは紅葉の名所なのだろう。たくさんの車が停まっている。国道218号に出て、それから、青雲橋の下を通って、ぐるっと一周したあとに、見立へ行く道を北上することになる。 そこまでは1.5車線の道で、紅葉を見て帰る車とすれちがうために何度か退避スペースでとめなければならなかった。 したがって、あまりスピードがあがらない。 ナビでは到着予定が14:50となっているが、今日中に傾山へいけるだろうか? あけぼの荘を少しすぎたところで傾山登山道という林道への標識はすぐに見えた。 。
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黒仁田林道
奥村林道を30分ほど走ったところで、ナビが目的地付近だというアナウンスをした。 ただ、地図を見るとまだ、タカハタ谷にたどりついたところで、黒仁田まではもう少しいかなければならない。 今日中に、傾山の山頂までいくことは日没の時間を考えてもあきらめざるをえなかった。まあ、今日の泊まりは、泣いても笑っても九折の小屋だ。 駐車スペースから小屋までは35分。 日没までは十分時間があるので、ゆっくり行けばいい。
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大崩山は以外に太平洋に近いところにある山である。 阿蘇が九州の背骨だとすると、大崩山は左わき腹か? もっとも近い都市が延岡なのでさもありなんというところだろう。 途中ですれ違った登山者が5人。 この時期としてはこのくらいの入山者なのか? 今回は林道をつめて最後に藪こぎをするという地図にもでていないバリエーション・ルートで登ってしまった。 ひざを切り株にぶつけたり、笹で手を切ってしまったりと、満身創痍とちょっと大げさかもしれないが無理をしてしまった。 それにしても月山で道に迷ってから本当にハンディGPSにはお世話になっている。 明日は大崩山からよく見えた傾山だ。(2010.12月記)
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