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氷ノ山
氷ノ山

基本情報
1 山名 氷ノ山(ひょうのせん)
標高 1,510m <一等三角点>
山域 中国山地東部
都道府県 兵庫・鳥取
位置 N35.21.14/ E134.30.50 
地図 昭文社 山と高原地図52「氷ノ山・鉢伏・神鍋」
2万5千分の1地図「氷ノ山」
20万分の1地勢図「鳥取」
7 山岳区分 日本二百名山、新・花の百名山、関西百名山、中国百名山、一等三角点百名山
登山記録
山歩No 2870-10010
登山日 2010年3月22日(月)
歩程 4時間20分
天候 晴れ後くもり
形態 日帰り
アプローチ 近畿丹後道を和田山IC氷ノ山国際スキー場
パーティー 1人

兵庫県に住んでいたときに、氷ノ山は鳥取県に隣接した兵庫県の最高峰であるとは知っていたが、登る機会がなかった。 スキー場が有名で、関西の小中学校では冬の間に合宿をしたりする。 関西地方に居た時代に山スキーの好きな友人はこの方面に来ることがあったようだ。 今回、大阪に来たついでに車で氷ノ山へ日帰りアタックをこころみた。

但馬楽座道の駅

3月21日(日)大東の家電量販店で15:40、ヘッドランプ用の電池を買う。いったん家に帰って風呂に入ってからInternetを見ると氷ノ山スキー場も氷ノ山国際スキー場ももう3月15日ごろに今期の営業を終了しておりリフトも動いていない。 やきうどんの夕食を食べて20時に家を出て、まず深江橋の手前のコンビニで酒・缶詰・おつまみを買う。ポリタンクに入れる水も2L買い込む。  阪神高速の池田線に乗って、吉川JCTから舞鶴道に入り、西紀SAで21:50休憩。おみやげの桜まんじゅうを買う。  近畿丹後道を和田山ICまで乗って、そこから9号線に入る。 朝来をすぎて養父にはいったところで23:38但馬楽座の道の駅に到着した。ここが今日の仮眠場所である。 車が何台か止まっているが、ホテルが併設されているのでその客も多いようだ。 ヘッドランプをつけて一人宴会をして、1:10に就寝。 (写真は翌朝撮影したもの)

氷ノ山国際スキー場へ

3月22日(月)朝起きたら、いい天気だった。 風があるかと思ったが意外にすくない。 絶好の登山日和だ。 道の駅但馬楽座で車を停めて寝た。 思ったより寝坊してしまい、8:10だったのであわてておにぎりを食べて、ホテルの中にトイレに行ってひげをそり、道の駅をくるっと見て回る。 ホテルの前で通行人にシャッターを押してもらい写真を撮る。 8:48に出発。 そこからハチキタ高原まで約1時間。 9:40に氷ノ山国際スキー場まであと10分くらいという親水公園で、そこからはもう道が凍結してるのであきらめて、駐車する。 兼用靴に履き替えて、10:17出発。 車道を歩いて、スキー場まで約30分てくてくと歩く。

東尾根登山口

 スキー場は、もう東斜面なので雪が部分的にはげていてとてもスキーをできる状態ではなかった。 1週間前まで営業できていたのだろうか?登山口という道標にしたがってさらに車道をすすみ、10:43に東尾根の登山口からのぼる。 相当数の登山客が入っているようで踏み跡はしっかりしている。実際、東尾根の登山口にも駐車場があって5台ほどの車が停まっていた。 先ほどの凍結しているところはそのまま突っ切ってきたのだろうか。 まあ四輪駆動の車なら行けるだろうが、車道の平坦な道とはいえ30分以上歩いたので、 フリースを着たままで暑くなってきたので、10:50休憩がてら荷物を再度パッキングする。 

避難小屋

 11:02出発。 そこからは樹林の北斜面の雪の残る夏道をあがる。 15分もすると、階段の傾斜が急になって、尾根へのとっつきが近いことを予想されるものとなる。 11:44. 稜線上に出る。 そこは国師スキー場へ降りるコースと、奈良田まで縦走するコースとの分岐点であるようだった。 東尾根の避難小屋は、名称を休憩小屋と謳っていた。実際、大きくはないが、非常時には避難小屋として宿泊はできるであろう。 休憩してヨーグルトキャンディーを食べていたら、一人登山者が降りてきた。 上は天気よかったですかときくと、ええとあまり愛想のない返事だった。 リュックに改めてスキーを結わえ付けて11:58出発。ほとんど稜線上の樹林地帯は雪が融けているので、兼用靴では歩きにくいというのが本音だ。 

小千本雪面の登り

 20分ほど進むと、一の谷の休憩場所があった。 そこにいた人が私のスキーを見て、長さはどれくらいなのか、登りはどうやって歩くんだ、などとしきりと知りたがった。 12:35、直登ルートをつめてキックステップであがっていく。 このあたりから、雪がくるぶしよりも上にあるようになる。 上から下山者が何組かおりってくる。 そのうちの一人は山スキーの人だった。 黄色のテープにしたがってあがるとゆるやかな稜線の張り出しにとりつく。 そこまでは雪があり、トラバースもちょっと危険な気がしたが、踏跡がしっかりしているのでその通りに上がる。 直登ルートはそこで終わり、そこからは比較的傾斜のゆるい樹林の中のルートになる。

山頂手前の樹林

 途中、スキーのシュプールと、登山者のステップが別れていたが、登山者のステップにあわせて、傾斜の急な方に向かって進む。 あとでわかったことだが、これは稜線上を忠実の進むコースでこちらの道を行くと、神大ヒュッテを通らないことになってしまう。 次第に標高をかせいでいくが、いずれにしても標高1400mを超えてしまったので、行く手に見える丘陵部が、山頂だろうと考え、スタンディングレストを繰り返しながらゆっくりとあがる。 上りきったところに避難小屋が見えた。 Internetの他人が山スキーに行った写真などを見ると、もっと雪原の中に忽然とあらわれるようだが、この現れ方は結構夏山的だったので、最初は、これが神大ヒュッテかと間違って思ってしまった。 

氷ノ山山頂

  13:52.1510mの標高の山頂到着。 小屋の中にいた2人連れの登山者が写真を撮ってくれた。道標の横に腰をおろし、展望を楽しむ。天気は曇りになっているが、360度視界はある。 下着が結構びっしょりなっていたので寒さが身にしみた。 ノンアルコールビールを飲んで、おにぎりを3つ食べて、おまけに黒豆パンも食べて、ひとしきり鉢伏山や、蘇武岳、大山の景色などを楽しんで、冬期は閉鎖されているトイレなどを見て、14:30山頂出発。 山頂直下からスキー板をはいて、緩やかな斜面を下る。なかなか快適な斜面である。 そこそこに樹林があり、クロスカントリースキーの楽しさが味わえるゆるい下り斜面だ。 

神大ヒュッテ

トレースを着実にたどって降りると、神大ヒュッテにたどり着いた。 休憩していた登山者と少し話すと、直登ルートが凍結が予想されるので、通過をためらっているとのこと。自分が登ってきたときの感覚だと凍結している気配はないよといったが、どこからおりるか思いあぐねている様子だった。 15:12神大ヒュッテ出発。 直登コースは200mくらい北へ巻くよといわれたのでその方向にスキー板でシュプールをつけているとやあて大きなふみ跡が現れた。 そこからは樹林の中を着た道を引き返すだけだった。 

馬の背の稜線を下る。

 15:22に直登ルートの最上部に来たので、板をはずしてリュックにくくりつけ、10本爪のアイゼンに履き替える。 今日はピッケルを持って上がっていなかったので、滑落時が心配だったが、結構樹林もしげっているのでなるようになると腹を決める。 15:48 に難所を下りきって一の谷に到着。 そこから融けた雪のの山を稜線をひたすら高度をおとして進む。 16時25分に避難小屋に到着。 もう登山者も下山者もだれもいない。 しばし休憩した跡、スキー場に向けて下りを開始する。  

無事下山-東尾根登山口

16:55に車まで到着。 もうだれもいないスキー場を25分、えんえんと親水公園まで歩いて降りる。くつを脱いで荷物を片付けていたら日没となり、18:10車をスタートさせる時にはもう周りは暗くなっていた。 西紀SAで休憩。 そのあと、吉川JCTからすぐに渋滞していた。 西宮名塩を先頭に17Kmで50分以上とでていた。 家に帰ったら22時をまわっていた。



山頂からの景色は快晴ではなかったが、この近辺の山を全て展望することができて、あらためて但馬山地の懐の深さを知ることができた。 確かに氷ノ山は山スキーに適した山かもしれないが、このようにスキー場がクローズになるような時期であれば、1000m以下の地点でで雪が無くて下山に苦労させられるというのが教訓だ。
(2010年12月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています