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基本情報
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山名 |
金剛堂山(こんごうどうさん) |
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標高 |
1650m (中金剛) |
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山域 |
飛騨高地 |
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都道府県 |
富山 |
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位置 |
N36.22.44/ E137.02.56 |
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地図 |
2万5千分の1地図「白木峰」
20万分の1地勢図「高山」 |
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山岳区分 |
日本二百名山 |
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登山記録
山歩No |
2770-16022
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登山日 |
2016年10月30日(日) |
歩程 |
5時間00分 |
天候 |
快晴 |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
国道471号大長谷第四ダムより |
パーティー |
2人 |
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白木峰を登りながら常に正面に見えていた山が金剛堂山である。越中と飛騨の国境線上に位置する金剛堂山の歴史は古く奈良時代に山岳信仰の山として開かれて以降白山の修験僧を始め多くの人に登られている。 越前藩主も登山記録があるという。今回は紅葉ツアーと勝手に銘打って、山岳部の行事としてA.D氏と三方岩岳と白木峰とセットの小屋泊1泊2日でやってきた。
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国道471号
2016年10月30日(日)白木峰から下山した我々は次に富山の名峰で日本200名山の金剛堂山を目指すことにした。縦走の醍醐味が味わえるのは栃谷から上がって東俣峠へ抜けて再び栃谷に至る周回コースであるが、少し膝の具合も良くないことから、標高差の少ない東俣峠からのピストンを目指して、国道471号を南に進む。県道31号から東俣峠に達するルートがあるようであるが、471号と31号の分岐に来たものの、南砺方面へ行く31号は通行止めとなっていた。 豪雪地帯なので雪で通行止めになることはあるようだが、今回はそうではないようだ。 おそらく、雨による道路への落石か倒木か何かであろう。 しかし、肝心の登山口にたどりつけないのではどうしようもない。 来た道を大長谷ダムまで引き返す。
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大長谷第四ダム
栃谷コースの登山口まで移動するのは時間的に苦しいので、あまり人が入っていない大長谷第四ダムから林道をつめるコースを選択することにした。国道からの分岐は分かりにくいものの、「金剛堂山登山口」という標識がある。 だからそれを見落とさなければダムまで入ることができる。 分岐からダムまではおよそ400mほど。舗装した道路なので全く問題ない。 ダムの堰堤の近くに数台停めることができる。 堰堤の先にも駐車している車が1台あった。 10:42出発。
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林道を進む
歩きだし直後は忠実に林道をたどる。 大長谷川の上流は県立自然公園になっていて、散策をする人もいるようだ。 ただし、今回我々は前に車2台の登山者がいるようであるが他には歩く人もいない。 林道はすぐに落石で通行できないようになっており、だからみな、ダムのところに駐車しているのであることが分かる。 正面に台地上になっているところは金剛堂山の山頂であろうか? 距離的には栃谷コースよりもこちらのルートのほうが近いようである。
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登山道
林道を15分も歩くと、登山道との分かれ道となった。 入り口に道標があり、尾根にとりついていくようになる。 登山道に入ってからも道ははっきりしており歩きやすい。 じぐざぐを切りながら樹林の中を登っていく。 11:33、おおむね1時間ほど歩いたので、標高1000mの地点で休憩。 今日は天気がよいので登山も快適である。
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正面に白木峰
11:53に標高1190m地点で沢を渡る。 浮石に気をつけながら、渡ってしまうと、そこから先はひたすら樹林の中を進む道になる。 標高1300mくらいまでくるとずいぶんと紅葉が色づいており、青空に映えた状況がある。 正面には白木峰が見えており、高さとしても白木峰が標高1596mで金剛堂山が1650mなのでほぼ同じくらいの高さということになり目線が近くなってくることで次第に標高が上がっていることを感じることができる。
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急な登りが始まる
ルートは依然はっきりしており、道に迷うことはない。 赤テープがあるわけではないが分かりにくい支尾根なのもなくひたすら踏み跡のルートをたどっていけばよい。 どうしてもこの時期はルートが落ち葉にまぎれがちになるが、それでも地元の方が刈り払いをしてくれているのか、歩きにくいということはない。現在の国土地理院発行の二万五千分の1の地図にはしっかりとこのルートは波線で表示されている。
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稜線上に山頂を眺める
標高1250mを越えるとルートは次第に傾斜が急になってくる。 ここから尾根伝いに1473mの峰にとりついていくところがかなりハードだ。 ロープをつかみながら登るところも出てきた。 ロープがこころもとないので、クマザサの根をつかんで登るほうがたやすかったりもする。1473mの峰までなんとかたどりついたら今度は、本峰への登りに難所が待ち受けていた。 ルート上に水がついている。 このどぶのようなぬかるみに落ちないようにして渡るのは少しテクニックが必要だった。
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前金剛山頂
難所を渡ってまだ道が進む。 13:42にようやく山頂が見えてきた。 じぐざぐな急なのぼりを山頂目指して進む。 13:44金剛堂山の三角点がある山頂(前金剛)に到着をして。 山岳宗教の山だけあって、祠がある。 そして、まわりは360度の展望である。 北アルプスの槍・穂高連峰はもちろん、立山・剣や後立山連峰、毛勝三山もきれいに見えた。 展望を楽しみながら、山頂で写真を撮影。 そしてメロンパンとカレーパンを食べて腹ごしらえである。 山頂には6人くらいの人がいたが、沢登りをして詰めてきたと思われる男女もいた。
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中金剛から振りかえる前金剛への縦走路
14:00に最高峰の中金剛へとピストンを図る。 前金剛から稜線伝いで進むので、さほど距離はないが、やはり帰りの時間は気になるのでとにかく中金剛のアタックだけにとどめようと思った。 中金剛の手前の少し平らになったところには前田利保公の歌碑があった。 三角点のある前金剛は1637mであるが、最高峰の中金剛の1650mだった。 展望はさほど前金剛とは変わらないが、ここが一番高いところという嬉しさがあった。 稜線はさらに奥金剛から東俣峠のほうに連なっていたが、時間がないので本日の終点はこの中金剛とした。
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山名盤
14:42再び前金剛まで戻ってしげしげと山名盤を見る。 本当にここは富山県と岐阜県の県境に近いところであることがわかる。 三角点の写真を撮って下山開始。 帰りは難所の池をおそるおそる越えて、急な下りをクマザサにつかまりながら転ばぬように降りる。 途中で一人登山者の方が追い抜いていく。 ほとんど人通りのないルートだが、停まっている車の台数分だけ登山者はいるということである。 登り3時間、下り2時間でちょうど下山で来た。
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下山・再びダムから名古屋へ帰る
16:40、大長谷第四ダムまで到着した。自分たちの車以外にはもう1台も駐車車両はなかった。 帰りは国道471号から41号に乗りついて高山方面に出て、中部縦貫自動車道で飛騨清見へ。 そこから東海北陸自動車道で名古屋へと行く。 途中、一宮で渋滞したが、さほど時間のロスはなかった。 ただ、問題は名古屋市内に戻ってきて、レンタカーのガソリンを入れて返却しようとしたら、ナビが示すガソリンスタンドはことごとく営業時間を終わっており、給油ができないという事態に陥った。 なんとか24時間営業のスタンドを見つけて給油。 それでもレンタカーの返却が40分以上遅れて追加料金を支払うこととなった。 21:50のこだまで静岡に帰った。
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結構、強硬なスケジュールであったが、天気にも恵まれて素晴らしい金剛堂山からの景色を味わうことができた。 初日の三方岩岳で天気が悪かったが、がんばって出かけたおかげで白木峰と金剛堂山からはすばらしい紅葉と、北アルプスの景色を楽しむことができた。 アルプスの展望台となる山というのも探すのが難しいのかもしれないが、雪深き北陸の山には、日本の屋根を見渡すという役割があるのかもしれないとつくづく思った。
(2016年11月 記) |
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