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基本情報
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山名 |
上河内岳(かみこうちだけ) |
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標高 |
2,803m |
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山域 |
赤石山脈南部 |
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都道府県 |
静岡県 |
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位置 |
N35.23.22/ E138.09.10 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図42「塩見・赤石・聖岳」
2万5千分の1地図「上河内岳」
20万分の1地勢図「甲府」 |
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山岳区分 |
日本二百名山 |
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登山記録
山歩No |
2670-10017 |
登山日 |
2010年7月19 日(月) |
歩程 |
9時間20分(光岳小屋より聖平小屋) |
天候 |
晴れ |
形態 |
テント泊縦走2泊3日 |
アプローチ |
中央自動車道飯田ICより三遠南信自動車道国道152号線遠山川のぼる易老渡より |
パーティー |
1人 |
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海の日の三連休を利用して、南アルプス最深部の光岳・聖岳の縦走をした。 この前の梅雨の集中豪雨によって便ヶ島の聖光小屋まで行く林道が崩壊して危うく入山できなかったところであるが、幸い、自分が復旧後第一号で易老渡までは到着することができた。前日の日曜日に念願の光岳を登頂し、光岩から展望を楽しんで、光岳山荘のテント場に幕営する。 縦走路を北に聖岳に向かって進む。 朝の日差しの中で易老岳を越え、仁田岳で展望を楽しみ、太陽のじりじり照り付ける中を茶臼岳に登った。
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仁田岳からの茶臼岳・上河内岳・聖岳展望
朝、光岳小屋を出てからは朝の涼しいうちは快調に進むことができた。 易老岳までは前日通った道なのでなじみがある。 イザルガ岳では前日ガスが出て360度の展望を味わうことができなかったので、正直いうと寄り道したい誘惑にかられたが、何しろ、今日は長丁場で日没までにテント場に到着するためにはあまり猶予がない。 スキップすることにした。 その代わり、ガイドブックに「360度の展望。 縦走路越しに兎岳から茶臼岳までの展望」と記載されている仁田岳には寄ることにした。 確かに、ここからは今回の縦走路が見渡せる。 茶臼・上河内・聖の三点が入った写真を撮ることもできた。
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ハイジの丘
茶臼岳からのくだりは長いがれた道を進む。 3人組の女性の後ろを落石に注意して降りていく。 12:00茶臼小屋との分岐となっている。 縦走する人はこの先水場がないので小屋で水をわけてもらえと書いてある。 3人組の女性は茶臼小屋へくだっていった。 今日は横窪沢小屋泊まりなのだろうか? 分岐からのぼりはじめると、「ハイジの丘 1分」とでていたので登ってみるとハイジの丘というのはなんのことはない稜線上のざら地で、茶臼がきれいにみえるというところだった。 そこからおおきく稜線を離れて下る。 途中で、GPSの電池が切れる警告音がなったのでザックをおろして電池の入れ替えをする。 すれちがった登山者が小屋に水はあるでしょうかと聞く。 きっと、長い縦走で暑い天候で、さきまで水がもつか不安になったのだろう。 12:21再び出発。 |
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亀甲状土
ただ非常に暑い。 37分、ここが亀甲状土と思しきあたりで写真を撮って、上河内岳の雄姿を撮影するが、さらにそこからののぼりで暑さに音をあげて12:42に樹の陰で休んでしまう。 標高2524m。日射病になるのではないだろうかと不安になるほど天気がいい。 ガスが上がってきて視界を覆うという感じがない。 それだけ展望はすばらしく見えるので 48分出発。 。
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竹内門
そこからは上河内岳に登るはるか前の登山者を見ながらひたすら根性登山。 12:56竹内門をすぎる。 特にこれといったかわった岩ではなく、また日よけにもならないので休憩はしない。 13:21に2661mの地点で休憩。 水を飲む。 26分出発。さすがに、ここまでくれば日射病の心配をしている余裕もなく、あとは上河内岳を目指すだけである。 竹内門から砂礫の斜面をじぐざぐに登っていく。
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上河内岳肩からの登り
13:45、上河内岳の肩に到着。 ここから、上河内の山頂へは約10分ほどである。 聖平方面からの登山客もザックをおろして上河内岳にアタックをかけていた。 彼らは今日は茶臼小屋泊まりなのだろうか。 13:52ザックをハイ松のかどにデポして、雨具と食料と水を持って上河内岳山頂を目指す。
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上河内岳山頂(2803m)
14:06上河内岳山頂到着。 ここから見る聖岳の眺めがすばらしい。 聖岳の奥には赤石岳もその姿を見せている。 東には雲の上に富士山が見えている。 山名盤を見ながらしばし休憩。 山頂には三角点がある。黒ザックの人に写真を撮ってもらった。 14:15山頂を後にする。 26分に肩まで降りてザックをかついて14:32南岳に向けて進む。
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南岳(2702m)
本日すれちがう最後の登山者が一人であがってきていた。 この時間にここにいる人は聖平から聖岳を往復して、それから、茶臼に行くのだろう。15:11南岳に到着。 この手前に雪渓ののぼりがあった。 ルート上の残雪はここだけのような気がする。 水だけ飲んで15:16南岳をあとにする。 チングルマなどのお花畑がきれい。 あいにくカメラをザックにしまったので写真を撮ることはできなかった。 ここからのくだりが意外に長かった。 聖平の小屋が見えてからなかなかつかない。 コースタイムは50分となっていたが、結局1時間以上かけて16:26に分岐に到着。 木道を歩いて28分に小屋到着。。 |
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聖平キャンプ場
小屋の前で写真を撮ろうと、近くにいた人にシャッターを押してもらったらその人たちは相当飲んでおり、焼酎のボトルを持って小屋の前で写真を撮らされた。 小屋に入って、テントの手続きをする。聖平の小屋は1988年に宿泊した記憶があるが、そのときはただの林業小屋のような土間に寝袋を並べて寝た記憶がある。 それと比べると2階建てのずいぶんとりっぱな小屋になっている。 相当に混雑しているようで、食事の交代のアナウンスをしていた。 テント場代の500円払って、700円のビールを買って、サービスのお茶をいっぱい飲んでテン場に行く。 6張くらいしかなかったので余裕だった。 広々と真ん中の水場に近い段にテントを張って、きのう汗でぬれたシュラフを乾かす。 黒いザックの人もビールを飲んでいたので、サラミを差し入れて明日の行動や、途中の林道の通過のことについて話をする。 夕食はスパゲティーをつくってプラムとししゃもをさかなにウイスキーを飲む。 。
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聖平小屋
19時に日没してから小屋にはいって、日本酒を400円で買ってのみながら阪神の衛星の中継を見る。 大阪からきたおじさんに聖岳のことを話したり話されたりする。 来年の7月の初めにも来るつもりだということ。 大阪からは来やすい位置なのだろう。
雪があるだろうかどうだろうかと気にしていた。 仕事をおえてあがってきた小屋主人の原田さんと連れの人に昔の東海パルプ時代の小屋の話を聞く。 大阪のおじさんが、高山避難小屋のおやじみたいに、やまにくるんだったら、寝袋くらいもってこいとかいわないとね。 南アルプスの小屋が北アルプス化したらおもしろくないよ。 といったところ、原田さんが、「でも、そういう考えの人は、もう山小屋の管理人をやめさせられちゃうんですよね」といったのが印象的だった。 ここの小屋も県営になって、登山客が重要な観光資源となっているということだろう。 19:40にテントに戻り、残りのウイスキーを全部飲んで就寝。。
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上河内岳の山としてのよさはやはり展望であろう。 この山から見る聖岳は圧巻である。 日本200名山に指定されているだけあってこの山自体の姿も写真にとろうとしたがやはり亀甲状土との構図がベストだろうか? 逆に聖岳から見る上河内岳の姿も意外に見逃されているが、堂々としていて見事である。
(2010年7月 記) |
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