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基本情報
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山名 |
八海山 (はっかいさん) |
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標高 |
1778m |
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山域 |
山脈 |
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都道府県 |
新潟県 |
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位置 |
N37.06.14/ E139.01.29 |
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地図 |
昭文社 山と高原地図29「越後三山」
2万5千分の1地図「八海山」
20万分の1地勢図「日光」 |
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山岳区分 |
日本二百名山、甲信越百名山 |
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登山記録
山歩No |
2260-11030 |
登山日 |
2011年9月24日(日) |
歩程 |
5時間50分 |
天候 |
晴れ |
形態 |
日帰り |
アプローチ |
関越道六日町ICより |
パーティー |
2人 |
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八海山は信仰の山である。 古くから霊峰としてあがめられてきた。越後駒ケ岳・中ノ岳とあわせて越後三山と称されている。 Wikipediaには「山頂の岩峰群をたどる道は非常に険しく、垂直に近い鎖場が連続する。過去の遭難者も多く、初心者が安易に取り付くことは危険である。」と記されている。 しかし、日本200名山である以上、避けて通るわけにはいかない。日本百名山の登頂を達成した2011年、9月の秋分の日の祭日を前に前日発民宿泊まりででかけた。
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前日 坂戸城見学=> ペンション・カム
2011/09/23(金)祝日。 天気くもり、三連休の天気予報はまずまずの晴れ。 台風15号が2日前に上陸して名古屋に大雨を降らせたが、首都圏の道路にはさほど影響はなかった。ただ連休の影響で恐ろしく道が渋滞した。 早起きしなかったせいもあって関越は、9:00に城が島から35Km
の渋滞だという。 それもすさまじいので、地道を走って 12:00にやっと圏央道の日の出ICからに乗ることができた。 高坂PAの手前で少し渋滞していたがさほどではない。 あとは、特に混雑するところもなく、13:25に谷川岳PAに到着。 14:00に六日町ICで出た坂戸城を見学してペンション・カムでごやっかいになる。 23時半就寝。
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ロープウエイ乗車
09/24(土)朝6:20起床。 朝食を6:45にとって宿を7:45にでる。 車で5分でロープウエイの乗り場。 荷物をまとめて乗車券を買う。 2450円だった。 8:25に乗車。 7分ほどで頂上到着。ロープウエイの山頂駅で登山届けを提出する。 ゴンドラの係りの人から聞かれて車の車種が抜けていたので、追記する。出口の前に、伝言板があったが、そこには、NHKの大河ドラマ「天地人」で 主役の直江兼続を演じた俳優の妻夫木聡の直筆サインがあった。 共演の常盤貴子、北村一輝のものもあった。 山頂駅の前は展望台に なっているが、特にここで展望を見る理由もないのでそのまま、登山道に向けて進む。 8:33に歩き出し。 |
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四合目
8:38四合目の避難小屋に到着。 その前では白装束を来た信者の方が二人、八海山神社の碑に向かってお経を唱えている。登山道はしばらくは整備された階段の上がっていくことになる。09:00に大倉へ降りる道との分岐。このあたりはほぼ平坦で歩きやすい道になっている。 結構一つ前の8:00のロープウエイであがってきた思われる登山客がゆっくりと進んでいる。 9:12池の峰1296mのピークを巻いた場所を通過。
あまりピークという感覚はない。 9:23、漕池といわれるモリアオガエルの生息地への道標があったのでそれにしたがって進む。 池は静かなたたずまいで、そこで休憩してお茶を飲む。あとから3人連れの登山客が来て、おたまじゃくしを見てなぜ今の時季にいるのだろうという話をしていた。 たしかにこれから冬が近づくからもう少し早い時季でもよさそうだ。 この池で冬を越すのだろうか? 。
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六合目女人堂
9: 28出発。道は最初平坦だったが10分もあるくと岩のあるやや急な道になった。 六合目の小屋が見えた。 のぼりきって9:49に六合目到着。小屋の裏手には八海山大神の石標がある。 誰がこれをかつぎあげたのだろう。 六合目の女人堂は、こぶりな避難小屋。 女人堂という名前に示されるとおり、昔は女性はここまでしかこられなかった。 小屋の前が広場になっているので登山者がみな思い思いに休憩している。 我々もベンチに腰をかけて水を飲む。六合目を出てからはいったんくだり、雲海の中に入る。 雨のような音がしたので降り出したかと警戒したが実は沢の音だった。 10:16祓川。 ここが水場になっている。地図によれば6月まで残雪が豊富と書かれている。 9月の今でもこんこんと沸いていた。 もっとも、数日前に台風15号が大雨を降らしているし昨日も雨だったので、特殊かもしれないが。 水場を保護する目的で、沢沿いには登らないでくださいと書いてある。ルートは沢から外れて急なガレバを登っていく。
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薬師岳
ここからが薬師岳に向かう苦しいのぼり。10:24に7合目で暑くなってきたので上着を脱いで歩く。 たくさんの人たちが日陰で涼を取っていた。10:28出発。10:45とうとう鎖場が現れる。 足を置くスタンスがはっきりしていたので鎖をちゃんと持っていれ
ばさほど怖くはない。 前の登山客と少し間隔をあけて進む。 10:48に薬師岳の山頂に到着。 そこは、信仰の山らしく、 鐘がつるしてあったり、からす天狗の銅像があったりした。 写真を撮ってそのまま進む。 目の前にもう千本檜小屋が見えている。 小屋のすぐ手前でヘリコプターのプロペラ音がした。かなりの迫力で思わず耳を押さえてしまった。 ヘリはホバリングしながら材木や食料をおろしている。
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千本檜小屋
10:58に小屋に到着。 古い小屋だがそこそこの人数が泊まれそうだった。修験道の山、八海山にあって、修験者の宿泊施設を一般登山者にも開放しているものでる。登山道は小屋の棟の真ん中を通るような感じになている。小屋の中が、八海山神社の社になっていて本納と書いたお賽銭箱もある。混雑する季節は、祭壇のすぐ前までふとんを引いて寝るのだろうか? ビールやジュースに加えて
店で軍手を売っているというのがなるほど、この山の特殊性を表している。休憩の料金は200円、ジュースなどを購入した人は不要だと書いてある。 小屋の裏手の屏風道との分岐の上で休憩。トイレは小屋の裏にあって、バイオ式ではないが、一応洋式便座がおいてある
。 出口にチップ製を入れるところがある。 |
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地蔵岳
11:05出発。 そこから地蔵岳の南をまいて、すぐに八峰と迂回路との分岐になる。 すぐにけっこう厳しい岩場に足をかけてあがる。 地蔵岳のすぐ前でも鎖場があった。 下山の人に結構待っていてもらってあがってみる。。 11:15地蔵岳到着。 山頂から、千本檜小屋がきれいに見えている。ここは、妻夫木聡が扮する直江兼続が天地人のオープニングで立って空を眺めていたところであり、非常に有名になったところである。 確かに、山頂はさえぎるものもなく、開けた展望である。その意味では先ほどの岩場を妻夫木は登ったということだろう。 地蔵岳のとなりにそびえるのは不動岳である。 こちらも険しいピークだ。 11:41にここの山頂で写真を撮る。 不動岳の山頂にある看板がどぎもを抜く。 「ここから先は鎖場の連続、非常に危険です。転落すれば助かりません。」これをみた中高年の四人組はそうそうに、引き返すことを決意。 進んでいる登山者も多かったが、同行者も行きたがらなかったので、やめて迂回路を進むことにした。ただ、進んでみると迂回路でさえも十分普通よりも厳しいコース。 横がきりたって体をはつるところもある。 横手に鎖場がわたしてあるところもある。 |
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摩利支天
12:21迂回路と八峰の合流地点。 この上が日の池・月の池だ。 しかしそのまま迂回路を進むことにする。 12:30 大日岳と新開道の分岐に出たが、大日岳方面の道が封鎖になっていた。
新開道をおりてみるが登り返すところがないので、大日岳には、迂回路から直登することができないことをさとる。ましてや最高峰の入道ヶ岳には今は誰もいけないということだ。 12:43に月の池の分岐まで戻り、そこから稜線に出ることをこころみる。 ちょうど下山する人も多く、すれちがいに時間がかかる。 急な鎖場をのぼり、のぼりきったところが、摩利支天だった。 行動食を食べてそこから先に進むかどうかまよったが13:09.先に進むと往復で45分ほどかかってしまうことを考えたら、大日岳は断念せざるをえなかった。 いったん鎖場をおりかけるが13:28そこで撤退を決断。おそるおそる摩利支天からのくだりを降りる。 降り口のところがかなり左側の切り立ったところで、正直岩をまいておりるのが少し怖かった。
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越後三山遠望
再び迂回路をとおり、一度来た道なので感覚がわかるのが強みで、何とか14:15に千本檜小屋にたどりついた。 EPIをつけて湯をわかし、焼きそばと豚汁うどんを食べる。 ちょうど、自分たちが休憩して昼食をとっているところに、行者の格好の白装束の人が屏風道からあがってきた。 新開道から降りるのだといっていた。 今日、修験の格好をした人たちにあうのは3人目だった。 14:45小屋を出発。 薬師岳を越えて、下山路は来た道をたどる。 雲が高いところにあるおかげで六日町の方面はよく見ることができた。 残念ながら、中ノ岳や越後駒ケ岳は山頂部分が雲に覆われていて眺めることができなかった。 祓川で水を汲む。 小屋で作業をしていた人たちももう下山するところだった。 ステッキは使わないで、手を自由にさせておいたほうが安全だよとアドバイスをもらった。 |
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漕池-下山
5:36、六合目到着。 もう休憩している人はいなくて、登山パトロールの方が荷物を外において、小屋の中の掃除をしているところだった。 水だけのんで15:42出発。 くるときは険しいといいながら登ったはしごをおりて15:56に漕池で休憩。 やはり名物であるモリアオガエルのおたまじゃくしの写真をとらねばということでカメラを出す。 漕池という名称は、昔ここまで船をつけたという言い伝えがあるからと看板に書いてあったが、それは眉唾だなと思った。 見た人がいるわけではないのだから。 16:00に出発して少し歩くと、先ほど六合目の小屋を掃除しておられた六日町のパトロールの方に追いつかれた。 一緒に行きましょうといわれたので3人で歩く。 よく山にこられている方で、ここからは赤土で滑りやすいですよと先頭を歩いて親切に教えていただいた。 熊が木に登って座布団を作る話しなどもしてくれた。 |
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八海山神社
16:33、ロープウエイの山頂駅に到着。 水桶で、靴の泥だけ落とす。 下山届けの用紙をもらって16:40発の最終1本前のロープウエイに乗って下る。 夕日をあびて下る山もきれいだった。 5分で山麓駅に到着。 涼しい風に吹かれながら、ロープウエイの写真を撮り、火祭りの看板の写真をとって、スキー場の中をてくてく歩いて駐車場へ。 昨日泊まったペンションカムの少し下から八海神社に入る。神社のすぐ横まで車を着けることができたので参拝する。 本々では行者さんが5人ほど、お経を唱えて床に頭を擦り付けていた。17:25出発。 六日町ICから、高坂SAまで一気に走る。 花園ICから13kmほど渋滞していたが、19:40に高坂SAで夕食を食べている間にずいぶん渋滞も緩和してきた。 あとは、練馬まで特段混まなかった。 22;04に家に到着。 |
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今年(2011年)の夏の集中豪雨は相当な被害をもたらしたようだ。 本当は、この三連休、守門岳に登るつもりだったのだが、道路が崩落のためふさがれて入山できないためにあきらめたという経緯がある。 八海山も本来の最高峰の入道ヶ岳や大日岳の山頂を踏むことがきなかったのは残念だったが、まあ95%八海山の魅力は堪能したといえるのではないか。 ロープウエイができたことで比較的手軽に入ることができるようになった一方、あまり山を知らない人も来るのかもしれない。 事故が起こらないことをひたすら祈る。。
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