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神室山
神室山

基本情報
1 山名 神室山(かむろさん)
標高 1365m(二等三角点) 
山域 神室連峰
都道府県 秋田・山形
位置 N38.54.08/ E140.29.32 
地図 昭文社 山と高原地図5「栗駒・早池峰焼石岳・神室山」
2万5千分の1地図「秋ノ宮・神室山」
20万分の1地勢図「新庄」
7 山岳区分 日本百名山、東北百名山、花の百名山
登山記録
山歩No 2170-21019
登山日 2021年9月20日(月)
歩程 7時間5分
天候
形態 日帰り
アプローチ JR奥羽本線湯沢駅より国道108号役内
パーティー 1人

神室山は秋田県と山形県との県境にある山である。 この山に行こうと思い立ったのは、岩手県の焼石岳に登った時である。
コースタイムとルート図をいろいろ見て、一ノ関でレンタカーを借りて、焼石岳に登ったあと90㎞以上運転することにはなるものの神室山の山形側の登山口である役内口まで前夜のうちにたどり着くことはできそうだという結論にたどり着いた。 台風14号が太平洋海上に抜けてしまい、天気もよさそうである。 思い切ってこの東北のニ百名山をアタックすることにする。 


JR一ノ関駅

 9月19日(日)岩手県の焼石岳に登る。 東京へ先に帰る友人を一ノ関駅まで送って、18:20、レンタカーは次の山へ向けて出発。 山形県の湯沢近くの秋ノ宮郵便局をナビの目的地に設定しその案内に従って走る。 4号線を南に粟原まで進み、栗駒山の南を巻くようにして47号で鳴子温泉経由、荒雄湖から北西に進路をとり長い鬼首トンネルを過ぎて役内川沿いの湯沢市秋ノ宮の集落に入った。 

パノラマコース登山口到着 車中泊

 今夜の寝床をどこにするか迷ったがもう夜の8時を回っている。 途中のコンビニで買った盛岡冷麺を夕食にしてビールを飲んで早めに寝てしまう予定で駐車場を探したがこれといった良い場所がないので、結局、役内の集落を経てパノラマコース登山口まで来てしまった。 途中、鳥居があるところでわかりにくかったが、駐車場には1台所沢ナンバーの車が停まっていたのでここで間違いないだろうと思い、 車中泊をしゃれこんだ。岩手のコンビニでは、冷麺の弁当が売っていたので思わず買ってしまった。友人からもらったホヤをさかなに日本酒まで飲んでしっかりできあがって23時に就寝。


西の又コース登山口

 9月20日(月)朝5時半に目覚ましをセットしたのだがなったのだかなっていないのだかわからないがとにかく目が覚めたら周りはすっかり明るくなっており、 20台ほど駐車できるスペースにはすでに8-9台の車が到着して次々と登山者が出発していった。時計を見ると6:40. いかん、昨夜飲みすぎて寝坊してしまったようである。 今回のコースは行程7時間5分、行動時間としては9時間くらいになってしまうので、レンタカーを返却する18:30の3時間前にこの登山口を出発するためには本当は6:30くらいに出発したかったのであるが、そもそも起きた時間がこの時間となってしまている。  

第2渡渉点の傾いたつり橋

  8:06出発。 とりあえず、湯を沸かしてそばだけかきこみ、昼食のα米に湯をかけておいて取り急ぎの登山装備の荷物だけリュックに入れて出発である。 8:22西の又登山口通過。 こちらにも駐車スペースがあり3台ほどの車が停まっていた。8:29第一渡渉点。 つり橋がかかっている。看板があり、この先登山道が不明瞭だとある。 第2渡渉点のつり橋は傾いていたが歩くのに支障があるほどではなかった。 このあとにもこの先注意の看板がある。 9:32滝が見える。 沢沿いのなかなか涼しいコースである。  このすぐ先が第3渡渉点であった。


不動明王の水場

 第3渡渉点は大雨の後などに増水していると少し通過が難しいかもしれない。 台風14号が結構な雨を東北地方にも降らせていったので少し水量があったが、靴をぬらさない程度には歩くことができた。9:44不動明王に到着。 ここが最後の水場である。 この先は稜線を登るコースになるのでペットボトルにも水を追加しておくことにした。 

 

クマの昼寝坂

  ここからは胸突き八丁と呼ばれる厳しい登りである。 場所によっては手を使いながら登っていく。 11:00正面の視界が開けた。 役内川の源流と思われるところである。 クマの昼寝坂と呼ばれている。 景色がよいので足取りが軽くなる。 11:06御田の神といわれる平坦な場所に到着した。ここで少し休憩をとる。 正面に山頂のようなところが見える。(実際にはここは山頂ではなく、山頂に至る稜線の途中であることが後程わかる。)


神室山山頂

  11:48前神室山と神室山との分岐に到着。 ここからは稜線伝いの最後の急登である。 山頂の右手に、避難小屋のシルエットがしっかり見える。12:00神室山山頂到着。 4名の方が山頂で休憩していた。 お願いしてカメラのシャッターを押してもらう。 山頂ではわかめごはんと味噌汁の昼食にする。 友人にもらったマルコメのフリーズドライ顆粒みそ汁「料亭の味 茄子」があまりにもうまいので感動してしまった。 日本の食品メーカーの技術は大したものである。山頂からは焼石岳・岩手山・鳥海山・月山など、東北の主だった山の大パノラマを見ることができた。


前神室山へと続く稜線

  12:25山頂出発。 下りの稜線から眺めると、その前の日登った焼石岳がきれいに見えた。正面の前神室山まで結構登りが傾斜があるように見える。 山頂で一緒だった男性に道をゆずって先に行ってもらう。 13:23推奨森分岐点、 前神室山到着、先ほどの男性が休憩していたので、今度は自分が先に行かせてもらう。 最初下山のコースタイムが2時間半くらいだと思っていたがYAMAPの地図を見るときに見間違えたようで実際には3時間くらいかかるようである。 レンタカー返却、そのあと新幹線に乗車する時刻の制約があるので気ばかり焦る。


パノラマコース

 前神室山をすぎてからは3つのピークがある。 どれもそこそこ景色がよい。 なるほどパノラマコースである。 13:52ざんげ坂を通過、 最後のピークである第1ピーク通過が14:12、ここを過ぎてからが少し険しい下りとなったが、登山靴のままトレラン感覚で走るようにして進んだ。 

 

下山 駐車場へと戻る

 14:55パノラマコース登山口まで無事に下山してきた。 駐車している車は3台だけになっていた。 着替えて15:25に出発。 役内の集落まで林道はやはり気を使いながら進む。 レンタカーはホンダのフィット。 結構車高が低いのでがりがりという音がすることもあった。 役内に出て車道を走ったときはほっとした。 ここからまた100㎞近いロングドライブである。 18:20、返却予定時刻の10分前に給油をすませ、レンタカーを返却する。 一ノ関の駅に送迎してもらい19:20のやまびこ59号で東京へ帰った。 

 秋の天気の良い時に登る山は最高である。 今回の神室山は、焼石岳へ行く行程で直前に思い立ったような無計画登山ではあったが、行ってよかった。 素晴らしい展望に恵まれて忘れられない山となった。 


(2021年9月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています