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大峰山
大峰山

基本情報
1 山名 大峰山(おおみねさん)
標高 1915m(二等三角点) 八経ヶ岳
山域 紀伊山地
都道府県 奈良
位置 N34.10.25/ E135.54.27 
地図 昭文社 山と高原地図52「大峰山脈」
2万5千分の1地図「弥山」
20万分の1地勢図「和歌山」
7 山岳区分 日本百名山、関西百名山
登山記録
山歩No 1910-06013
登山日 2006年5月4日(木)
歩程 6時間50分
天候
形態 日帰り
アプローチ 国道309号行者還りりトンネル
パーティー 1人

大峰山の山頂は八経ヶ岳(1915m)である。 奈良県および近畿地方の最高峰である。八剣山(はちけんざん)とも呼ばれるほか、役行者が法華経八巻を埋納したと伝わることから仏経ヶ岳(ぶっきょうがたけ)とも呼ばれる。 長く関西に住んでいて大峰山脈の縦走に山岳部で計画があったときも手をあげたがあいにく体調を崩してしまい参加がかなわなかった。 10月の快晴の日に山岳部の仲間は縦走に出かけた。 自分は独身寮の洗濯機の前で青い空を眺めていた1986年のことを今でも時々思い出す。


2004年11月 観音峰

2004年11月にも登山を狙ったが前日に大雪となりとても登山できる状況ではなかった。 そのときはしかたがないので近くの観音峰1347mに登り大峰を登頂した気分になった。 
日本百名山を制覇するためには当然この大峰山最高峰の八経ヶ岳も登らなければいけない。 本当は縦走したいのはやまやまであるが日程的にそれもかなわないので、早朝発ピストンでアタックする計画とした。 2006年5月、大阪に帰省したときにそのチャンスはやってきた。

望郷四日市

ゴールデンウイークの真っ最中に帰省するということで東名高速・伊勢湾岸道は大渋滞であった。 朝5時前に横浜を出たのだが、そもそも中央道が動いていない。 小仏トンネルもパスして国道20号を進んで上野原やらやっと中央道にのった。さらに伊勢湾岸道も渋滞してでう回路を通ったおかげで自分の生まれ故郷である三重県の四日市の様子を見物することができた。 四日市は人口30万人。 じぶんが小学生のときは25万人と習ったのだが周りの町や村を併合して大きくなったのだろうか。



行者還トンネル

05/04(木)晴れ。朝3:35起床。 4時におきだして、4:20出発。当然まだ真っ暗である。 大阪市内を出てカーナビは堺・布施・豊中線をひたすら南に示す。 八尾から志紀・柏原をとおり165号を通る。 穴虫峠前のローソンで休憩をしておにぎりと野菜ジュースを買う。 トンネルを二上山・当麻寺方面へぬけて、30号を室で曲がって309号へ。戸毛を過ぎて下市口の駅前で少し道にまよう。 ナビは309号ではなく39号から吉野へはいる道を指していたが無視して309号を天川の方へ。 さらに進んで川合トンネルを抜けて、川合の集落へ。 細くなった309号を川沿いに進む。山上川との合流点は御手洗渓谷として、2年前の11月に八経ヶ岳登山のトライをしたときテントをはったところを通過。 途中とてもせまいところもある。 川迫ダムから川迫川渓谷を進み、山道をのぼりきると、行者還トンネルの西口に到着。

登山口 出発

 7:30. トンネルの前の駐車場は当然いっぱいで、道端にも200台くらいの車がとめてあった。 日本中からいろんなナンバーの車がきていた。 首都圏のものも10台以上あった。8:00歩き出し。登山口には、登山者カードを入れるポストがある。 このゴールデンウイーク中は毎日カード回収をしないとポストのボックスがいっぱいになるんではないかと心配になった。 つり橋をわたって急登へ。稜線まではここから約1時間、 標高差400mほどを登る。


聖宝の宿跡

8:50に奥駈道との出合い。休憩して8:55出発。 9:13石休宿跡通過。9:25弁天の森通過。 9:43聖宝の宿跡通過。聖宝ノ宿は修験道の再興の祖である聖宝理源大師の像がある。 9:48休憩。 腹がへってきたので、カップフルーツゼリーを食べる。 武器が見つからなかったので、箸を使って食べる。 9:58出発。 

 

弥山山頂

聖宝八丁とよばれる標高差380mの急登。10:40弥山小屋着。登山客がたくさんたむろしていて、なかにブラジルから来た留学生の姿もあった。うらの神社が山頂と思われる。1895m。日本随一のパワースポット「天河神社」の奥宮でもある。 さらにオオヤマレンゲの植生地を経て、ひとのぼり。山頂へのルートから見ると日陰ではまだかすかに残雪がある。


八経ヶ岳山頂

11:07八経が岳山頂1914・9m 狭い山頂には中高年の登山者であふれていた。 山頂を少し釈迦が岳方面にくだった林のなかで昼食。 おにぎり2個と野菜ジュースにほていのやきとりをあけて食べる。 再び、山頂へ登って写真をとる。 展望はよく、大台や大峰の連山が見えた。 
 

山上ヶ岳へと続く稜線

大峰奥駆道は総距離が約90km、登りの合計が7747m、下りの合計が7919mある。4日間で歩いた人の記録がウェブサイトに出ているが一般的には6日はかかるらしい。北には弥山小屋の奥に300名山の山上ヶ岳(1719m)が見えた。 南には笠捨山(1352m)やは玉置山(1077m)があり、関西百名山登頂を目指す人にとってはやはり通らなければいけない道となる。 自分も関西百名山をそこそこの数登っているのだが果たしてこのあたりに来る日はあるのだろうか?

大峰奥駆道縦走路

 いったん、11:40に山頂を出て小屋にもどり、偏屈な小屋主が登山客に説明しているのを見て、それから12:20下山開始。12:47聖宝の宿跡、13:20弁天の森途中バスであがってきたと思われる50人くらいの団体とすれちがう。 日帰りで山頂までいくつもりらしい。 夜はトンネルにおばけがでるよとおどかしてあげた。

 

奥駆道出合・下山

13:33奥駈道出合いまで戻ってきた。 休憩しあめを食べる。 14:19トンネル西口着。 バスが3台とまっていたので、やすんでいた運転手にここまでどうやってあがってきたのかきいてみた。 西からは御手洗渓谷のトンネルがネックでとおれないらしい。 14:35、片づけを終えて車で国道309号線をゆっくり下っていく。 途中6-8台ほどすれちがう。 一番せまいところで福井ナンバーとすれちがったところは緊張した。 309号を帰り、途中128円のセルフスタンドでガソリンを入れて、当麻から南阪奈道路を通る。景色のよい道だった。 美原JCT・松原JCTまで阪和道をとおって大阪市内へ帰った。

大峰は山深い。 とにかくアプローチが長いのでマイカーで行くことが多くなるが、逆にマイカーで行くと縦走はできなくなってしまう。 そういう意味ではコースどりが難しい山域である。 2006年の八経ヶ岳登山は、自分にとっては大峰山最高峰アタックの3度目のチャンスであった。 これがあったからこそ2007年から2008年にかけての日本百名山の登頂への集中登山のステップが刻まれたといえる。 今度はそこから15年を経ての大峰山地への再度の来訪を果たしたい。

(2021年7月 記)

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地図の引用画像は国土地理院発行の数値地図50000(地図画像)と数値地図50mメッシュ(標高)を利用しています。(この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。承認番号  平13総使、第301号)
登山ルートの俯瞰図は、DAN杉本氏の開発したソフトウエア「カシミール3D」にて作成しています